「ゲーム内広告は効果がないのでは」という声は今も根強いですが、結論から言えばこれは測定軸を間違えているだけの誤解です。広告想起率約1.8倍、好感度約85%、視認率最大96%という実測値が出ており、ブランドリフト型のKPIで見ればテレビCMやWeb動画広告に匹敵する効果が確認されています。本記事では「効果なし」と誤解される理由、見えていなかった真の価値、そして食品・飲料・日用品ブランドが活用するためのポイントを整理します。

ゲーム内広告の効果を示すデータ

なぜ「ゲーム内広告は効果なし」と誤解されているのか

ゲーム内広告に対する「効果がない」という評価のほとんどは、測定指標のミスマッチから生まれています。クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)といったダイレクトレスポンス前提の指標で、認知拡大やブランドリフトを目的とした媒体を評価してしまうのです。

具体的に、誤解が広がる背景には以下の3つの要因があります。

  • 没入感が高すぎて広告に気づかれない、という思い込み:実際は逆で、視認率は最大96%に達するという計測結果が出ています
  • クリックされない=効果なし、という旧来型の発想:ゲームプレイ中にクリック行動を取らせる前提が、そもそも媒体特性と合っていません
  • 効果測定の手段が業界全体で標準化されていない:CPMやImpの計測はできても、ブランドリフト調査と接続している事例がまだ少ない

つまりゲーム内広告は「効果が出ていない」のではなく、従来のWeb広告の物差しで測ろうとすると効果が見えにくいだけなのです。広告そのものについての考え方を整理したい場合は、広告とは何かを起点にゲーム内広告とはも合わせて確認すると、媒体ごとの役割の違いが整理しやすくなります。

誤解と真実〜実証データで見るゲーム内広告の本当の効果

ここで、「効果なし」という印象と実測値のギャップを表にまとめます。

観点

よくある誤解

実測値・真実

視認率

プレイ中は気づかれない

視認率最大96%(一般的なWeb動画より高い)

広告想起

記憶に残らない

広告想起率 約1.8倍(通常広告比)

好感度

邪魔だと感じられる

好感度 約85%(嫌悪感が低い)

CPM

ゲーム枠は割高

約300円/通常Web動画 約500円との比較で割安

若年層リーチ

重複が多い

TV・SNSで届きにくい10〜20代の補完接点

効果測定

測れない

アテンション計測+ブランドリフト調査で可視化可能

特に重要なのは、ゲーム内広告はプレイ体験を阻害しない設計になっているため、強制視聴型のリワード広告やインタースティシャル広告と異なり、「広告を見せられた」という心理的負荷が低い点です。これがそのまま好感度の高さに表れています。

ブランドリフトの測り方をより詳しく知りたい場合はゲーム内広告のブランドリフト効果測定ガイドも参考になります。

ゲーム内サイネージ広告のイメージ

ゲーム内広告が持つ「見えざる真の価値」5つ

ゲーム内広告の価値は、CTRやCVRには現れにくい部分に集中しています。実務的に効いてくる5つを整理します。

1. プレイ体験を壊さない自然な接触

ゲーム内のサイネージ広告は、現実世界の屋外広告と同じく世界観の一部として存在します。動画再生を強制したり画面を覆ったりしないため、ユーザーから邪魔扱いされません。好感度約85%という数値はこの設計に由来します。

2. 広告ブロッカーの影響を受けにくい

Web広告ではアドブロッカー利用者が増え、若年層では3割を超える地域もあります。一方ゲーム内のサイネージ広告はゲーム空間内の描画オブジェクトとして表示されるため、技術的にブロックの対象外です。

3. 若年層・可処分時間の長い層への接点

10〜20代はTV接触時間が短く、Web広告にも耐性がある層です。一方ゲーム・メタバースには日常的に長時間接触しているため、これまで届きにくかった層に対し、自然なブランド露出を確保できます。食品・飲料の若年層リーチを設計したい場合は食品・飲料の若年層リーチ施策を併読してください。

4. ブランドセーフティ(炎上・隣接リスク)が低い

YouTubeやSNSの動画広告では、隣接コンテンツの内容によってブランド毀損リスクがあります。ゲーム内広告は運営側が審査したゲーム空間にしか配信されないため、コンテンツ隣接リスクをコントロールしやすい点も特長です。

5. 動画クリエイティブをそのまま使える

すでに保有しているTVCM素材や動画広告素材をほぼそのまま流用できるため、追加の制作コストが軽くなります。新規メディア導入のハードルが下がる点は、稟議上も大きな利点です。

効果測定の新基準〜アテンションとブランドリフト

ゲーム内広告の効果を「正しく」測るには、CTR・CVRから離れて以下の3層構造で見る必要があります。

計測の層

指標

目的

配信指標

インプレッション / 視認率

物理的に画面に届いたか

アテンション指標

視界内滞在時間 / 注目度

どれだけ注目されたか

ブランド指標

広告想起率 / 好感度 / 購入意向

ブランドにどう影響したか

特に重要なのがアテンション指標です。海外ではアテンション加重CPM(aCPM)が標準化しつつあり、ゲーム内サイネージのaCPMはオンライン動画広告のおよそ半額という調査もあります。つまり「同じ注目時間あたりのコスト」で見ると、ゲーム内広告のコスト効率は高いのです。

ブランドリフト調査を事前にどう設計するかはブランドリフト事前予測ガイドに詳しく整理しています。

アテンション指標とブランドリフト調査でゲーム内広告の効果を可視化

成功している企業はどう活用しているか

ゲーム内広告で成果を出している企業に共通するのは、「直接コンバージョンの場」ではなく「ブランドを記憶させる場」として位置づけている点です。

  • 自動車メーカー:EV検討層に向け、TVCM・YouTube・ゲーム内広告を組み合わせた統合キャンペーンを展開。世界観統一でブランドリフトを獲得
  • 食品・飲料メーカー:若年層の第一想起獲得を目的に、TVCMの補完媒体として継続出稿
  • モビリティ・サービス系:ゲーム内サイネージにブランドロゴを長期掲出し、サービス想起の刷り込みを設計

成功の共通点は次の3つです。

  1. ゲームの世界観に違和感のないクリエイティブ(明るすぎる文字テロップなど、ゲーム内で浮く演出を避ける)
  2. TVCM・SNS・OOHとの統合設計(ゲーム内広告だけで完結させず、複数接点で記憶を強化)
  3. ブランドリフト調査による事後検証(CTRに頼らず、想起・好感度・購入意向で測る)

こんな企業におすすめ

状況

適合度

理由

食品・飲料・日用品など生活者接点が広いブランド

若年層・ファミリー層への第一想起獲得が目的に合致

TVCMの届きにくい若年層への補完接点を探している

10〜20代の長時間接触メディアとして機能

動画クリエイティブをすでに保有している

既存素材をほぼそのまま転用可能

ブランドリフト調査でKPIを管理できる

ゲーム内広告の効果を正しく測れる

純粋なダイレクトレスポンス(即CV)が目的

リスティング・SNS運用型広告のほうが適合

短期で大量の直販を取りたい

ブランド認知設計に向いた媒体のため

「向いていない目的」に無理に当てはめると、冒頭で触れた「効果なし」の誤解が再生産されます。目的とKPIを合わせて使うことが何より重要です。

メタバース・ゲーム内広告の今後の可能性

食品・飲料・日用品ブランドにとっての価値

食品・飲料・日用品(FMCG)領域ではとくに、ゲーム内広告は「第一想起の獲得」と「若年層ロイヤルティの育成」に強みを発揮します。

  • 第一想起の獲得:購買シーンで真っ先に思い出されるブランドを作るには、長期にわたる繰り返し接触が必要です。ゲームは可処分時間が長いため、低コストで反復接触を確保できます
  • 若年層のブランドロイヤルティ:飲料・スナック・冷凍食品などは10代の頃に好きになったブランドが長期顧客化しやすい領域です。ゲーム内広告はこの世代に自然に露出できる数少ない手段
  • OOH・TVCMの代替・補完テレビCMの代替・補完施策としての位置づけも明確で、TVCM予算の一部移管先として導入される事例が増えています

稟議上の根拠としては、想起率約1.8倍・好感度約85%・CPM約300円という第三者調査の数値が活用できます。

若年層の長時間ゲーム接触は食品・飲料・日用品ブランドの第一想起獲得チャネルになる

よくある質問(FAQ)

Q. 本当にユーザーは広告に気づいているのか? A. ゲーム内サイネージは画面に長く映り続ける構造のため、視認率は最大96%に達します。「気づかれない」のは誤解で、むしろWeb動画より見られています。

Q. クリックされないなら、何で効果を測ればよいのか? A. 想起率・好感度・購入意向のブランドリフト調査と、アテンション加重CPM(aCPM)で測るのが標準です。CTRは指標として適しません。

Q. クリエイティブは新しく作る必要があるか? A. 既存のTVCMや動画広告素材をほぼそのまま使えます。フォーマット調整のみで配信開始できるケースが多く、追加制作コストは抑えられます。

Q. 競合と隣り合うリスクは? A. 配信ゲームの審査と、配信枠のコントロールにより、ブランドセーフティを担保しています。SNSの隣接リスクと比較して制御しやすい点が特徴です。

Q. 食品・飲料ブランドでも導入できるか? A. むしろ最も相性が良い領域の一つです。若年層への第一想起獲得・購買前の想起接点として、TVCMと組み合わせる事例が増えています。

まとめ:「効果なし」ではなく「測り方を変えるべき」

ゲーム内広告は「効果がない」のではなく、正しい指標で測ればきちんと効果が出ている媒体です。視認率96%・想起率1.8倍・好感度85%といった数値は、TVCMやWeb動画と比較してもむしろ優位な水準にあります。

重要なのは次の3点です。

  1. CTR・CVRではなく、視認率・アテンション・ブランドリフトで測る
  2. ゲーム世界観と調和するクリエイティブを使う
  3. TVCM・SNS・OOHと統合して、ブランド全体の接点設計に組み込む

Ad-Virtuaは累計再生数8,000万回、対応タイトル400以上のゲーム内広告ネットワークとして、食品・飲料・日用品をはじめとするナショナルクライアントの認知設計を支援しています。料金は1週間30万円から、ブランドリフト調査の設計・実施までワンストップで対応可能です。

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