動画広告の費用はCPM(1,000回表示あたり)で約200円〜3,600円と媒体によって10倍以上の差があり、費用対効果は「CPMの安さ」ではなく「最後まで見られるか(視聴完了率)」と「記憶に残るか(広告想起)」を掛け合わせて比較するのが正解だ。目安として、少額テストならTikTok・YouTube、テレビ型の高い視聴完了率を求めるならABEMA・TVer、既存の動画素材を低CPMで認知拡張したいならゲーム内広告が有力な選択肢になる。

本記事では、主要10媒体の費用相場・視聴完了率・最低出稿額を一覧表で比較し、予算300万円で各媒体にどれだけ接触を積めるかの試算、目的・予算別の選び方、食品・飲料メーカーが稟議で使える判断材料までをまとめる。

この記事でわかること:

  • 動画広告10媒体のCPM・CPV相場と最低出稿額(2026年時点の参考値)
  • 視聴完了率(VTR)・広告想起率など、費用以外の効果指標の比較
  • 同じ予算300万円で得られる接触数の媒体別試算
  • 目的(認知拡大・ブランドリフト・購買促進)と予算規模別のおすすめ媒体
  • 食品・飲料メーカーが媒体比較で見るべき数値と社内説明の組み立て方

【先に結論】動画広告 媒体別の費用・効果 一覧比較表

主要な動画広告媒体のCPM相場・ユーザー層・得意な目的・最低出稿額を1つの表にまとめた。詳細は後続セクションで媒体ごとに解説する。

媒体

CPM相場(目安)

主なユーザー層

得意な目的

最低出稿予算の目安

YouTube

500〜1,500円(スキップ不可)/ CPV 3〜20円(スキップ可)

全年代(25〜44歳中心)

認知〜購買

月1万円〜(実効果には月10万円以上)

TikTok

200〜1,000円

10〜30代中心

認知・話題化

月3万〜5万円〜(運用型)

Instagram

500〜3,000円

20〜40代、女性比率高

認知〜購買意向

月1万円〜

Facebook

400〜800円

30〜50代、ビジネス層

リード獲得・B2B

月1万円〜

X(旧Twitter)

400〜800円

20〜40代、情報感度高

認知・拡散

月数万円〜

LINE

400〜650円

全年代(40〜60代も高い)

認知・リターゲティング

推奨月30万円〜

ABEMA

非公開(問い合わせ)

10〜30代、男性比率高

認知・ブランドイメージ

100万円〜(予約型)

TVer

2,000〜3,600円

全年代(テレビ視聴層)

認知・ブランド

50万円〜

テレビCM

取引単位はGRP

全年代(40代以上中心)

マス認知・信頼形成

全国波で数千万〜数億円

ゲーム内広告(サイネージ型)

約300円(Ad-Virtua)

ゲームプレイヤー全般(若年層厚め)

認知・ブランドリフト

30万円/週(Ad-Virtua)

※CPMはすべて参考値。入札制の媒体に定価はなく、業種・ターゲティング設定・時期によって大きく変動する。

視聴完了率(VTR)の媒体別比較

費用比較では「CPMの安さ」だけでなく、広告が最後まで視聴されるか(VTR)も重要だ。VTRが低いほど、完全視聴1回あたりの実質コストは上がる。

媒体・フォーマット

視聴完了率(VTR)の目安

備考

ABEMA(15秒・30秒)

約94%

プレミアム動画コンテンツ付随型(ABEMA公式)

ABEMA(60秒)

約90%

長尺でも高い

TVer(CPCV課金)

完全視聴時のみ課金

完全視聴課金メニューあり

縦型ショート動画(TikTok/Reels等)

横型比約1.5倍

6〜15秒の短尺縦型が効果的(PLAN-B調査、2025年)

ゲーム内広告(サイネージ型)

スキップ機能なし

プレイ中に看板として視界に入り続ける表示形式

YouTube(スキップ可能)

約30%前後

5秒後にスキップ可能。業種・クリエイティブで変動大

動画広告とは?市場規模と3つの配信チャネル

動画広告とは、静止画バナーではなく動く映像を使ってブランド・商品・サービスを訴求する広告の総称だ。テレビCMも広義には動画広告だが、実務で「動画広告」と言う場合はYouTube・TikTok・ABEMA・TVer・ゲーム内広告など、インターネット経由で配信される動画形式の広告を指すことがほとんどである。

動画広告がほかの広告手法(検索広告・ディスプレイ広告・屋外広告など)の中でどこに位置づくのかは、「広告とは?意味・種類・効果・媒体選びをわかりやすく解説」で全体像を整理している。媒体比較に入る前に、広告全体の地図を押さえておくと選定の判断がぶれにくい。

市場規模:2025年に初の1兆円突破

2026年の動画広告市場規模とトレンドを示すイメージ

電通グループ4社が2026年3月に発表した「2025年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」によると、2025年の動画(ビデオ)広告費は1兆275億円(前年比121.8%) と、推定開始以降初めて1兆円を突破した。2026年は1兆1,783億円(前年比114.7%) への拡大が予測されており、2桁成長が続く見通しだ。

同年のインターネット広告費全体は4兆459億円で、総広告費の過半を占めるまでになった。動画広告の成長をけん引しているのは、TikTok・Instagram Reelsなどの縦型ショート動画と、YouTube・TVerなどの動画配信サービスだ。

デジタル動画広告の3つの配信チャネル

チャネル

代表媒体

主な特徴

SNS動画広告

YouTube・TikTok・Instagram・Facebook・X・LINE

フィード・タイムライン・検索結果に配信。入札制で少額から始めやすい。縦型ショート動画が主流

OTT動画広告(CTV含む)

ABEMA・TVer

テレビ型コンテンツへの付随型。視聴完了率が高いが最低出稿額も高い

ゲーム内広告

ゲーム内サイネージ(Ad-Virtua等)

ゲーム空間の看板・モニターに動画を配信。スキップ機能なし・低CPM。既存動画素材を転用しやすい

課金方式の違い:CPV・CPM・CPC・CPCV

動画広告の課金方式(CPV・CPM・CPC・CPCV)の違いを表すイメージ

媒体ごとに課金方式が違うため、単価をそのまま横並びにすると判断を誤る。まず課金方式を揃えて理解しておきたい。

課金方式

意味

向いている目的

主な採用媒体

CPV(Cost Per View)

一定時間以上視聴された場合に課金

視聴数の確保、認知拡大

YouTube(スキップ可能インストリーム)

CPM(Cost Per Mille)

1,000回表示ごとに課金

リーチ最大化、認知目的

Instagram / Facebook / X / LINE / ゲーム内広告 等

CPCV(Cost Per Completed View)

最後まで視聴された場合のみ課金

完全視聴・ブランドリフト重視

TVer 等

CPC(Cost Per Click)

クリックごとに課金

サイト誘導・コンバージョン

YouTube(インフィード)等

「CPMが安い=費用対効果が高い」とは限らない。CPMが低くてもVTRが低ければ、完全視聴1回あたりの実質コストは高くなる。「CPM ÷ VTR」で実質単価を試算すると、媒体間のコスト効率を公平に比べやすい。たとえばCPM 500円・VTR 30%の媒体は、完全視聴1,000回あたり約1,667円になり、CPM 1,500円・VTR 95%の媒体(約1,579円)とほぼ同水準になる。

SNS動画広告(YouTube・TikTok・Meta・X・LINE)の費用と効果

スマートフォンで動画コンテンツを視聴するユーザーのイメージ

SNS動画広告は、各プラットフォームのフィード・検索・ストーリーズなどに配信される入札制の動画広告だ。少額から出稿でき、テスト配信から始めやすい。

YouTube広告

全年代にリーチできる動画広告の基本媒体で、フォーマットが最も豊富。

YouTube広告の公式サイトのトップページ画面

出典:YouTube広告 公式サイト(2026年9月時点)

フォーマット

課金方式

単価相場

動画尺

スキップ可能インストリーム

CPV

3〜20円/視聴

制限なし(5秒後スキップ可)

スキップ不可インストリーム

CPM

500〜1,500円

最大15秒前後

バンパー広告

CPM

200〜1,000円

最大6秒

インフィード動画

CPC

100〜450円/クリック

制限なし

マストヘッド

固定費

1日数百万円〜

—

出典:Google広告ヘルプ・複数広告代理店の公開情報(2026年確認)

強み:検索や視聴履歴に基づくターゲティングが精緻。Google広告の「ブランドリフト調査」機能で、認知度・想起率への影響を計測できる。

注意点:スキップ可能フォーマットのVTRは約30%前後と低め。冒頭5秒でスキップされると課金は発生しないが、認知効果もほぼ得られない。バンパー広告は6秒に訴求を圧縮できるクリエイティブが前提になる。

TikTok広告

10〜30代の若年層リーチに強く、アルゴリズムによる拡散で予算以上のリーチを得られることがある。

フォーマット

課金方式

単価相場

インフィード広告(運用型)

CPM / oCPM / CPC

CPM 200〜1,000円、CPC 30〜100円

TopView(予約型)

固定費

1日枠で数百万円規模

ブランドエフェクト

固定費

個別見積もり

出典:複数代理店の公開情報(2026年確認)

強み:Z世代へのリーチ力は現状トップクラス。縦型ショート動画は横型比でVTRが高い。

注意点:広告疲労が早く、約2週間ごとのクリエイティブ更新が目安。広告ポリシーの変更も多いため、出稿前に最新の公式規約を確認したい。

Instagram/Facebook広告(Meta広告)

Meta広告(Facebook・Instagram)の公式サイトのトップページ画面

出典:Meta for Business 公式サイト(2026年9月時点)

プラットフォーム

CPM相場

CPC相場

CPV相場

Instagram

500〜3,000円

50〜300円

4〜7円

Facebook

400〜800円

100〜200円

—

出典:複数代理店の公開情報(2026年確認)

強み:ビジュアル訴求に強く、Reelsは縦型ショート動画として高いVTRが期待できる。ECやショッピング機能と連動した購買促進にも向く。

注意点:Meta広告のCPMは前年比で上昇傾向にあると複数の代理店が報告しており、予算計画に直接影響する。AI自動最適化(Advantage+)が主流だが、単価上昇そのものは避けにくい。

X(旧Twitter)広告

フォーマット

課金方式

単価相場

プロモ広告(動画)

CPM

400〜800円

プロモ広告(動画)

CPE(エンゲージメント)

40〜100円

クリック課金

CPC

50〜200円

出典:複数代理店の公開情報(2026年確認)

強み:リアルタイム性とリポストによる拡散。キャンペーンや話題と連動させやすい。

注意点:ハッシュタグ入り広告やURL直貼りの扱いなど、ポリシー変更が相次いでいる。返信欄での炎上リスクにも備えが必要。

LINE広告

LINEヤフー for BusinessのLINE広告サービスページ画面

出典:LINEヤフー for Business 公式サイト(2026年9月時点)

課金方式

単価相場

備考

CPM

400〜650円

動画広告はCPM課金が基本

CPV

1〜2円/3秒再生

3秒再生単価

出典:LINEヤフー公式情報・複数代理店の公開情報(2026年確認)

強み:日本最大級のリーチで、40〜60代にも届く。既存の友だちリストを使ったリターゲティングに有効。

注意点:若年層単独の認知施策としては、TikTok・Instagramのほうが効率的なことが多い。推奨予算は月30万円程度。

OTT動画広告(ABEMA・TVer)とテレビCMの費用・効果

OTT動画広告(ABEMA・TVer)で配信される動画コンテンツの視聴イメージ

OTT(Over The Top)広告とは、インターネット経由で視聴する動画サービス(ABEMA・TVer等)に配信される動画広告の総称。テレビ型の高いVTRが特徴で、テレビCMのデジタル拡張先として注目されている。

ABEMA広告

メニュー種別

最低出稿額

備考

プログラマティック(CPM型)

300万円〜

視聴回数保証なし

プレミアム(予約型)

100万円〜

優先配信・視聴保証あり

出典:複数代理店の公開情報(2026年確認)。CPM単価は非公開。

強み:15秒・30秒で約94%、60秒で約90%という高いVTR(ABEMA公式)。スポーツ・アニメ視聴層の10〜30代男性に届きやすい。

注意点:最低出稿額が高く少額テストができない。CPMが非公開のため、事前の費用対効果試算が難しい。

TVer広告

課金方式

単価相場

最低出稿額

CPM

2,000〜3,600円(30秒目安)

一般的に50万円〜

CPCV(完全視聴課金)

個別設定

—

出典:複数代理店・テレビ局広告部門の公開情報(2026年確認)

強み:テレビCMと同じ素材をそのまま転用できる。完全視聴課金を選べば「見られた分だけ払う」運用が可能。

注意点:CPMは高め。デジタル単独施策として単価だけで比べると割高になりやすく、テレビCMの補完用途で真価を発揮する。

テレビCM(比較参考)

指標

内容

取引単位

GRP(延べ視聴率)、パーコスト(1GRPあたり費用)

全国ネットのスポット

数百万円〜(エリア・時間帯・時期で大きく変動)

認知効果の目安

1,000〜2,000GRP規模が一つの目安とされる

制作費

数百万〜数千万円

強み:圧倒的なリーチと信頼感。テレビとデジタルの重複接触で興味関心度が高まるという調査もある(SMN調査)。テレビCMの補完施策は「テレビCMの代替・補完施策の選び方」で目的別に比較している。

ゲーム内広告:既存の動画素材を低CPMで届ける選択肢

スマートフォンのゲームアプリ内に表示されるゲーム内広告のイメージ

ゲーム空間の看板・モニターに動画を配信する「ゲーム内サイネージ広告」は、SNS動画広告の単価上昇やOTT広告の高い最低出稿額を背景に、既存の動画素材を持つ企業が低CPMで認知を上乗せできる選択肢として検討されることが増えている。

インタースティシャル広告やリワード動画広告のようにゲームを中断させず、看板として自然に表示されるため、スキップ機能がなく、プレイ体験を邪魔しにくいのが特徴だ。

国内のゲーム内広告アドネットワーク・Ad-Virtuaの公開情報・提供データは次のとおり。

項目

数値

出典

料金

30万円〜/週(ゲーム内で100万回再生が目安)

Ad-Virtua公式サイト

CPM換算

約300円(30万円÷100万回)

上記から算出

広告掲載可能ゲーム数

600以上(2026年4月時点)

Ad-Virtua公式サイト

広告想起率

非接触者比 約1.8倍

Ad-Virtua提供データ

注目度

約1.7倍

Ad-Virtua提供データ

広告好感度

約85%

Ad-Virtua提供データ

YouTubeやSNS向けに制作済みの横型動画を、ゲーム内の看板にそのまま転用できる点も実務上のメリットだ。新規の制作費をかけずに、若年層との接点を追加できる。

ゲーム内広告の仕組みや種類の全体像は「ゲーム内広告とは?仕組み・種類・効果・費用を徹底解説」、料金体系の詳細は「ゲーム内広告の費用・料金相場」で解説している。

予算300万円で比べる:媒体別の接触数シミュレーション

「結局どれだけ届くのか」を比べるため、同じ300万円を1媒体に投下した場合の表示回数と、VTRを加味した完全視聴の目安を試算した。CPMは本記事の相場レンジの中央付近を使っている。

媒体

想定CPM

表示回数の目安

想定VTR

完全視聴(または視認)数の目安

TVer

2,800円

約107万回

約95%

約102万回

Instagram

1,500円

約200万回

30〜50%(変動大)

約60万〜100万回

YouTube(スキップ不可)

1,000円

約300万回

ほぼ100%

約300万回

TikTok(運用型)

600円

約500万回

20〜40%(変動大)

約100万〜200万回

ゲーム内広告(Ad-Virtua)

約300円

約1,000万回(30万円/週×10週相当)

スキップなし

約1,000万回の再生接触

※試算は参考値。実際の単価・VTRはターゲティング・時期・クリエイティブで大きく変わる。ゲーム内広告の「再生接触」は画面内に看板が表示された回数で、動画の完全視聴とは定義が異なる点に注意。

この試算からわかるのは、単価の安い媒体ほど「量」は積めるが、1接触あたりの深さ(音声の有無・画面占有率・視聴の能動性)は媒体ごとに違うということだ。そのため、「量の媒体」と「深さの媒体」を組み合わせ、最終的にはブランドリフト調査(広告想起・好感度・購買意向の変化)で評価するのが実務的な進め方になる。効果測定の設計は「広告効果とは|測定方法・KPI設計・ブランドリフト」、予算配分の考え方は「広告費用の相場と決め方」も参考にしてほしい。

食品・飲料メーカーが動画広告を比較するときの判断ポイント

スーパーマーケットで商品を選ぶ買い物客のイメージ

食品・飲料は「店頭で思い出してもらう(第一想起)」ことが購買に直結しやすいカテゴリだ。そのため媒体比較では、クリック数よりも広告想起率・ブランドリフト・接触単価が重視される。社内説明(稟議)では、次の3点を数値で示すと通りやすい。

稟議で示す数値

見るべき指標

媒体比較での使い方

コスト効率

CPM、完全視聴単価(CPM÷VTR)

既存のTVCM・SNS広告と同じ単位に揃えて比較する

効果

広告想起率・好感度・購買意向のリフト幅

接触者と非接触者の差をブランドリフト調査で測る

投資対効果(ROI)

想起1ポイントあたりのコスト、売上・配荷への波及

季節商品・新商品では配信期間と店頭施策を揃えて評価する

媒体選びで起きやすいのは次の3パターンだ。

  • TVCMだけで若年層が取り切れない:10〜20代はテレビのリアルタイム視聴時間が短く、TVCMの到達が伸びにくい。TVerやTikTok、ゲーム内広告で補完する設計が現実的。
  • SNS広告の単価上昇で予算効率が落ちている:Meta広告などの単価上昇分を、低CPMの媒体に一部シフトして接触数を維持する。
  • 15秒素材はあるが使い回し先がない:TVCM用の横型15秒素材は、TVer・YouTube・ゲーム内広告にそのまま転用しやすい。縦型が必要なTikTok・Reelsは再編集を前提にする。

食品・飲料の若年層リーチの全体設計は「食品・飲料の若年層リーチを増やす施策7選」、ゲーム内広告のROIの測り方は「食品・日用品メーカーのゲーム内広告ROIガイド」、ブランドリフト調査の手法と費用は「ブランドリフト測定とは?」で詳しく解説している。

目的・予算規模別 おすすめ媒体の選び方

最適な媒体は「目的」と「予算規模」の組み合わせで変わる。

目的が「認知拡大(新規リーチ)」の場合

予算規模

おすすめ媒体

理由

月50万円以下

YouTube(バンパー/スキップ可)+TikTok(運用型)

少額から始められ、テストで勝ち素材を見つけやすい

月50〜300万円

YouTube+TikTok+ゲーム内広告

精緻なターゲティングと低CPMの接触量を組み合わせる

月300万円以上

ABEMA/TVer/テレビCMと組み合わせ

高VTRのプレミアム媒体で認知の質を高める

目的が「ブランドリフト(想起率・好感度向上)」の場合

予算規模

おすすめ媒体

理由

月30〜50万円

ゲーム内広告

週30万円から出稿でき、スキップされない接触を積める

月50〜300万円

ABEMA(プレミアム)+YouTube

高VTRと精緻なターゲティングを組み合わせる

月300万円以上

テレビCM+TVer+ゲーム内広告

マスとデジタルの重複接触で記憶定着を高める

目的が「購買促進(CV獲得)」の場合

予算規模

おすすめ媒体

理由

月50万円以下

Instagram(ショッピング連動)/YouTube(インフィード)

クリック・CVの計測がしやすい

月50〜300万円

Meta広告(Advantage+)+LINE(リターゲティング)

AI最適化でCVを伸ばし、既存顧客に再接触

月300万円以上

Meta+YouTube+リターゲティングの複合運用

認知から購買までを一貫して設計できる

こんな企業におすすめ / おすすめしない(媒体別)

媒体

こんな企業におすすめ

おすすめしない企業

YouTube

商品の特徴を動画でしっかり伝えたい/ブランドリフト計測を重視/月10万円以上を確保できる

6〜15秒で訴求を完結できる素材がない/月10万円未満で成果を求める

TikTok

10〜30代が主ターゲット/2週間ごとに素材を更新できる体制がある

40代以上が主ターゲット/素材更新の体制がない

Meta(Instagram/Facebook)

ビジュアル訴求向きの商材/EC連動でCVを狙う

単価上昇で費用効率が悪化し、代替媒体を探している

LINE

40〜60代を含む全年代に届けたい/友だちリストを活用したい

若年層単独の認知施策として使いたい

ABEMA

高VTRでブランドイメージを積み上げたい/100万円以上の予算がある

少額テストから始めたい/CPMを事前に把握したい

TVer

テレビCM素材をデジタルに拡張したい/幅広い年代に届けたい

テレビCM素材がない/デジタル単独で単価効率を重視

テレビCM

全国規模で一気に認知と信頼を得たい/数千万円以上の予算がある

予算が限られる/精緻なターゲティングや個別計測を重視

ゲーム内広告

既存の動画素材を転用したい/若年層・ゲームプレイヤー層への認知を広げたい/スキップされない接触を求める

ゲームプレイヤー層と接点がほぼない商材/動画・静止画素材がまったくない/クリック獲得が主目的

動画広告の費用対効果を上げる3つの方法

① クリエイティブで「完全視聴単価」を下げる

CPMは市場の競争で決まるが、VTRはクリエイティブで変えられる。冒頭2〜3秒で商品と便益を見せる構成にするだけで、VTRが改善するケースは多い。縦型ショート動画(15秒以内)は横型比で約1.5倍のVTRという調査もあり(PLAN-B調査、2025年)、横型素材の縦型リフォーマットは手軽な改善策になる。食品・飲料の15秒素材の構成は「食品・飲料の15秒動画クリエイティブ」で型として整理している。

② 高CPM媒体から「低CPM・スキップなし」媒体へ一部シフトする

媒体

CPM目安

視聴のされ方

コスト効率の相対評価

Meta(Instagram)

500〜3,000円(上昇傾向)

スキップ・スクロール可

単価上昇に注意

YouTube(スキップ不可)

500〜1,500円

最後まで再生

中

ABEMA(プレミアム)

非公開(高め)

VTR約94%

中〜高(高VTRで補う)

TVer(CPCV)

2,000〜3,600円

完全視聴のみ課金

高(完全視聴保証の価値)

ゲーム内広告

約300円

スキップ機能なし

接触量あたりの効率が高い

予算をすべて移すのではなく、単価が上がった媒体の一部を低CPM媒体に振り替えて、全体の接触数を維持するのが現実的だ。

③ テレビCMとデジタル動画の重複接触で記憶定着を高める

テレビとデジタル動画の重複接触は、単独接触より興味関心度が高まるという調査がある(SMN調査)。1媒体に集中するより、複数媒体で接触頻度を積み上げたほうが記憶に残りやすい。

動画広告の媒体を選ぶ前のチェックリスト

  • 目的は何か:認知拡大・ブランドリフト・購買促進・リターゲティングのどれが主目的か
  • ターゲット層は誰か:年齢・性別・ライフスタイル・よく使うアプリ
  • 月額予算規模:最低出稿額(ABEMA 100万円〜、TVer 50万円〜 など)を満たせるか
  • 既存の動画素材はあるか:尺(6秒・15秒・30秒)と比率(横型16:9・縦型9:16)
  • 完全視聴単価で比較しているか:CPMだけで判断していないか
  • 最新の相場・規約を確認したか:Meta広告の単価動向、TikTok・Xのポリシー変更
  • 手数料・制作費を別計上しているか:代理店手数料は広告費の20%前後が目安。動画制作費も別途かかる

よくある質問(FAQ)

Q1. 動画広告の効果はどうやって測ればよいですか?

認知目的なら、クリック率ではなくブランドリフト調査(広告に接触した人と接触していない人の想起率・好感度・購買意向の差を比べる調査)で測るのが基本だ。YouTubeはGoogle広告の機能で計測でき、ほかの媒体は第三者の調査会社にアンケートを依頼する方法が一般的。媒体をまたいで比べたい場合は、同じ設問・同じ調査会社で揃えないと比較できない点に注意したい。

Q2. 1つの動画素材を複数の媒体で使い回せますか?

横型16:9の15秒・30秒素材は、TVer・ABEMA・YouTube・ゲーム内広告で使い回しやすい。一方、TikTok・Instagram Reelsは縦型9:16が前提のため、再編集が必要になる。バンパー広告は6秒以内なので、15秒素材から冒頭を切り出した短縮版を用意しておくと運用の幅が広がる。

Q3. 代理店経由と自社運用では、どちらが費用を抑えられますか?

SNSの運用型広告は自社でも出稿でき、手数料(広告費の20%前後が目安)がかからない分だけ媒体費に回せる。ただし、ABEMA・TVerの予約型メニューやテレビCMは代理店経由が基本で、媒体をまたいだブランドリフト調査の設計も代理店のほうが得意なことが多い。少額テストは自社運用、複数媒体の統合プランは代理店に相談、と分けて考えるのが現実的だ。

Q4. 月10万円以下で始められる動画広告はありますか?

YouTube・TikTok・Instagram・Facebookは1日数百円から設定でき、月10万円以下でも配信できる。ただし、効果を判断できるだけのデータを集めるには月10万円以上が実務上の目安。ABEMA・TVer・テレビCMは最低出稿額が50万円〜数千万円規模のため、少額テストには向かない。

Q5. 社内稟議を通すには、どんな数値を用意すればよいですか?

「CPM(またはCPM÷VTR)」「想定される想起率・好感度のリフト幅」「既存施策との比較」の3点をセットで示すと説明しやすい。新しい媒体の場合は、いきなり年間計画にせず、1〜2週間の小規模テスト+ブランドリフト調査で自社の実数を取り、その結果をもとに本出稿の予算を申請する二段階の進め方が通りやすい。

Q6. 動画広告の制作費はいくらかかりますか?

媒体費とは別に、6秒動画で5〜15万円、15秒で10〜30万円、60秒以上で30〜80万円程度が一般的な目安。縦型ショート動画は制作費を抑えやすく、既存の横型動画を編集し直すだけで対応できることも多い。テレビCM用の制作費は数百万〜数千万円規模と桁が変わる。

Q7. ゲーム内広告はクリックや購買につながりますか?

ゲーム内のサイネージ広告はプレイ中に表示されるため、その場でのクリックは主目的ではなく、認知・想起を高める役割が中心になる。購買までつなげたい場合は、ゲーム内広告で想起を作り、SNS広告やLINEのリターゲティング、店頭施策で刈り取る組み合わせが有効だ。Ad-Virtuaの掲載事例では、配信期間中に公式サイトへのオーガニック流入が26%増え、平均滞在時間が167%伸びたケースも公開されている(Ad-Virtua公式サイト)。

まとめ:動画広告は「単価×完全視聴×想起」で比較する

  • 動画広告のCPMは約200円〜3,600円と幅が大きく、単価だけでは費用対効果を判断できない
  • 「CPM÷VTR」で完全視聴単価を出し、ブランドリフト調査で想起・好感度の変化を測るのが基本
  • 少額テストはYouTube・TikTok、高VTRならABEMA・TVer、既存素材を低CPMで広げるならゲーム内広告
  • 食品・飲料メーカーは、TVCMの補完として「若年層への接触量」と「想起率のリフト」を数値で示すと社内説明が通りやすい

広告全体の中での動画広告の位置づけは「広告とは?」、ゲーム内広告の基本は「ゲーム内広告とは?」、食品・飲料業界での活用は「食品メーカーのブランド体験施策比較」もあわせて読んでほしい。

既存の動画素材を活用したゲーム内広告の媒体資料や、動画広告を含めた認知施策の組み合わせについてのご相談は、Ad-Virtua公式サイトのお問い合わせフォームから受け付けている。