体験型マーケティングとは、試食・ポップアップストア・ゲーム内広告などで商品やブランドを実際に体験してもらい、価値を記憶に残すマーケティング手法です。広告を「見せる」だけでは覚えてもらいにくい今、体験の設計とKPIの決め方で成果が大きく変わります。

3行でわかる体験型マーケティング

  • 意味:商品・サービスを直接体験させ、ブランド価値を直感的に伝える手法(試食・ポップアップ・サンプリング・ゲーム内広告など)
  • 効果:ブランドイベント後に購買意欲が高まった参加者は61%、ROIが3:1〜5:1のブランドは48%(海外調査)
  • 選び方:深い体験を少人数に届けるならポップアップ・試食、広く繰り返し接触するならサンプリング・ゲーム内広告

この記事は、食品・飲料・日用品・外食など生活者との接点が広い企業で、若年層・ファミリー層の認知や第一想起に課題を持つマーケティング担当者に向けて、手法・事例・費用・KPI・よくある失敗を整理したものです。広告全体の種類や役割から整理したい方は、先に広告とは?意味・種類・効果・媒体選びをわかりやすく解説をご覧ください。

体験型マーケティングとは何か

試食・試飲イベントで来場者と交流するブランド体験の様子

体験型マーケティング(Experiential Marketing、エクスペリエンシャル・マーケティング)は、商品やサービスを顧客に実際に体験してもらうことで、ブランドの価値を直感的に理解・共感してもらう手法の総称です。

テレビCMやバナー広告のように情報を一方向に届けるのではなく、顧客が自分で触れる・味わう・参加する場面を設計します。その結果、記憶に残りやすい、感情と結びつく、購入後のロイヤルティにつながるという3つの効果を狙えます。

「経験価値マーケティング」との違い

混同されやすい「経験価値マーケティング」との違いは次のとおりです。

比較項目

経験価値マーケティング

体験型マーケティング

位置づけ

学術的な理論・考え方

現場で実行する施策の総称

提唱者

バーンド・シュミット(1999年)

―(実務で広まった呼び方)

中身

顧客の感覚・感情・思考・行動・関係をどう設計するかの理論

理論を試食・イベント・デジタル体験などに落とし込んだもの

「経験価値マーケティング」が「なぜ体験が効くのか」を説明する考え方で、「体験型マーケティング」はそれを具体的な施策に落とし込んだものと整理すると分かりやすくなります。

経験価値の5つの要素(SEMモデル)

シュミットが提唱した5つの経験価値モジュール(SEM)は、体験を設計するときの骨組みとして今も使われています。

要素

内容

施策例

Sense(感覚)

五感に訴える

試食・試飲、香りのサンプリング

Feel(情緒)

感情や共感を引き出す

ブランドストーリーを体感できる空間演出

Think(知性)

知的好奇心を刺激する

工場見学、製法・素材を学ぶ体験

Act(行動)

行動やライフスタイルに働きかける

スポーツ体験、料理教室とのコラボ

Relate(関係)

所属感・つながりをつくる

ファンコミュニティ、ユーザー会

施策を企画する段階で「どの要素を強めたいのか」を決めておくと、体験の中身と測るべき指標がぶれにくくなります。

体験型広告とは?体験型マーケティングとの違い

「体験型広告」は、体験型マーケティングのうち広告枠やメディアを使って、見る人に操作・参加・没入してもらう広告を指す言葉として使われています。会場や店舗が必要なリアル施策に対し、デジタル上で多くの人に体験を届けられるのが特徴です。

比較項目

体験型マーケティング

体験型広告

範囲

リアル・デジタルを含む体験施策全体

広告枠・メディア上で体験させる広告

代表例

試食会、ポップアップストア、工場見学、ファンイベント

インタラクティブ広告、プレイアブル広告、AR広告、ゲーム内広告

届く人数

会場・店舗の収容人数に左右される

配信量次第で数十万〜数百万回の接触も可能

体験の深さ

深い(五感・対面)

浅〜中(画面上の操作・没入)

効果測定

アンケート・来場者数・売上

表示回数・視認率・ブランドリフト調査

体験型広告の主な種類は次の4つです。

  • インタラクティブ広告:タップ・スワイプなどで広告を操作してもらう形式。詳しくはインタラクティブ広告とはで解説しています
  • プレイアブル広告:ゲームの一部を広告内で試しに遊べる形式。アプリ獲得で使われることが多い(プレイアブル広告の設計と効果)
  • AR広告:スマートフォンのカメラ越しに商品を試着・配置できる形式
  • ゲーム内広告:ゲーム空間の看板やモニターにブランドを表示する形式。プレイを止めずに接触できる

実務では「リアル体験で深く理解してもらう層」と「体験型広告で広く接触する層」を分け、両方を組み合わせることがよくあります。

体験型マーケティングが注目される背景

「モノ消費」から「コト消費」への変化

生活者の関心は「モノを持つこと」から「体験にお金や時間を使うこと」へ広がっています。機能や品質の違いだけでは選ばれにくくなり、ブランドとの思い出や感情のつながりが選ばれる理由になりつつあります。

広告が読み飛ばされやすくなった

デジタル広告の量が増えたことで、バナーや動画広告をほとんど意識せずに読み飛ばす人が増えています。一方通行で情報を届けるだけでなく、生活者が自分から関わる接点をつくることが、ブランドを覚えてもらう手段として見直されています。

SNSで体験が広がる

体験はそのまま写真や動画としてSNSに投稿されやすく、会場に来なかった人にも届きます。ポップアップストアや限定カフェが「投稿したくなる空間」を意識してつくられるのはこのためです。

体験をSNSで共有する参加者のイメージ

市場は伸び続けている

世界の体験型マーケティングサービス市場は2026年に約555億ドル、2035年には約735億ドル(年平均成長率3.16%)に達すると予測されています(Business Research Insights、Cventによる集計)。また、マーケターの77%が「体験型イベントはデジタル広告・メール・コンテンツマーケティングを合わせたよりも成果が高い」と回答しています(Splashthat調査、同)。

体験型マーケティングの主な手法8種

体験型マーケティングの手法例:ポップアップストアの事例

体験型マーケティングの手法は、大きく「認知・購買を促す手法」と「生活者の反応を知る手法」に分けられます。

認知・購買を促す手法(5種)

1. 試食・試飲・試遊イベント

スーパーマーケットや商業施設、スポーツ会場などで商品をその場で試してもらう手法です。購買への直接的な効果が出やすく、食品・飲料・日用品メーカーで定番になっています。

2. トライアルキャンペーン

期間限定で無料または割安に使ってもらう手法です。サブスクリプション型のサービスやアプリなど、使い続けて価値がわかる商材と相性が良い方法です。

3. サンプリング

街頭配布・郵送・店頭・SNS応募などで商品サンプルを届ける手法です。配布数を増やしやすく、多くの商品カテゴリで使えます。

4. 場所・観光地とのコラボ

観光地や特定の施設とコラボし、その場所ならではの体験を提供する手法です。旅行や外出の思い出と結びつくため、記憶に残りやすくなります。

5. 工場見学・製造体験

製造工程を見せることで信頼を高め、ブランドの背景を伝える手法です。食品・飲料メーカーの定番施策で、ファミリー層との接点にもなります。

生活者の反応を知る手法(3種)

6. 体験モニター

実際に使ってもらい、座談会などで感想を集める手法です。商品開発や改良のヒントを得るのが主な目的です。

7. ブラインドテスト

ブランド名を伏せて評価してもらう手法です。商品そのものの実力を確かめたいときに使います。

8. 広告・PRと調査の同時実施

試飲会などのイベントを行いながら、同時にアンケートを集める手法です。認知施策と生活者理解を1回で進められます。

8種以外によく使われる手法

  • ポップアップストア:期間限定の体験型店舗。百貨店・商業施設での出店が多い
  • VR/AR体験:デジタル空間や現実空間への重ね合わせで没入体験をつくる
  • ゲーム内広告:ゲーム空間の中で自然にブランドと接触してもらう(後述)
  • SNSキャンペーン:ハッシュタグ投稿などで参加と拡散を促す
  • コミュニティ運営:ユーザー会やファンイベントで継続的な関係をつくる

体験型マーケティングの効果とROI

海外の調査では、体験型施策の効果について次のような数値が報告されています。

指標

数値

出典

ブランドイベント参加後に購買意欲が高まった参加者

61%

Cvent集計

イベント参加で購入の決断が早まったと答えた参加者

72%

Cvent集計

体験型施策でROI 3:1〜5:1を得ているブランド

48%

Newbridge Marketing(Cvent集計)

ROIが横ばいまたは改善していると答えたブランド

98%

EventTrack 2026(Cvent集計)

体験型施策の売上への影響を測っていないBtoBマーケター

27%(さらに27%が「分からない」)

Cvent集計

※いずれも英語圏の調査です。日本市場で同じ数値が出るとは限らないため、社内資料では参考値として扱い、自社でのテスト結果とあわせて示すのが安全です。

数値から読み取れるのは、体験型施策は成果が出やすい一方で、効果を測れていない企業も多いという点です。ROIを語るには、施策の前にKPIと測定方法を決めておくことが欠かせません。

手法別比較表:体験型マーケティング施策の選び方

主な手法を、届く人数・費用・効果の測り方で比較しました。

施策

届く人数

費用の目安

効果の測り方

主な目的

相性の良い商材

試食・試飲イベント

中(会場限定)

数十万〜数百万円

購入率・アンケート

購買の直接促進

食品・飲料

サンプリング

大(広域配布)

数十万〜数百万円

配布数・購入率

認知・試用

食品・コスメ・日用品

ポップアップストア

中(来店者)

10万〜数百万円

来場者数・売上・SNS投稿数

ブランド体験・認知

アパレル・コスメ・食品

PRイベント

中〜大(メディア露出)

200万〜500万円

露出数・来場者数

話題化・PR

新商品・ブランド刷新

VR/AR体験

中(会場限定)

数百万〜数千万円

体験者数・好感度

没入型ブランド体験

住宅・自動車など高関与商材

ゲーム内広告

大(デジタル広域)

30万円〜/週

表示回数・視認率・ブランドリフト調査

認知・想起の形成

食品・飲料・日用品・外食

SNSキャンペーン

大(拡散次第)

数十万円〜

エンゲージメント・投稿数

拡散・共感

幅広い商材

コミュニティ運営

小(コアファン)

継続的な運営費

リピート率・LTV・NPS

ファン育成

継続購入される商材

目的別の選び方

  1. 多くの人に知ってもらいたい → サンプリング・ゲーム内広告・SNSキャンペーン
  2. 深く印象に残したい → ポップアップストア・VR/AR・PRイベント
  3. 数値で効果を示したい → ゲーム内広告・SNSキャンペーン(デジタルで計測しやすい)
  4. 小さな予算で試したい → サンプリング・ゲーム内広告

体験型施策と従来型広告の役割分担をさらに詳しく比べたい方は、体験型マーケティングと従来型広告の違いを徹底比較もあわせてご覧ください。

費用とCPM比較|稟議に使える数値の整理

施策ごとの費用の目安は次のとおりです(規模・地域・依頼先によって変わります)。

施策

費用の目安

補足

ポップアップストア

10万〜数百万円

10坪・10日間のスペース利用で20〜50万円程度の試算例あり(スペースマーケット)

PRイベント

200万〜500万円

商品・サービスのPRを目的とした場合の一般的な相場

VR/AR体験

数百万〜数千万円

コンテンツ開発費を含む。品質・規模で大きく変動

サンプリング

数十万〜数百万円

配布数・地域・商品原価で変動

ゲーム内広告

30万円〜/週

Ad-Virtuaの場合、1週間30万円で約100万回再生が目安(Ad-Virtua公式サイト)

稟議では「1,000人あたりの接触コスト」でそろえる

リアル施策とデジタル施策は、費用の総額だけで比べると判断を誤りやすくなります。1,000人(1,000回)あたりの接触コストにそろえ、そのうえで「接触の深さ」を並べると、社内で説明しやすくなります。

施策

1,000接触あたりのコスト

接触の質を示す指標

数値の根拠

ゲーム内広告(Ad-Virtua)

約300円(CPM)

広告想起率 約1.8倍、注目度 約1.7倍、好感度 約85%

30万円/週・約100万回再生から算出、指標はAd-Virtua調べ

一般的な動画広告

約500円(CPM)

広告の読み飛ばし・スキップが起きやすい

Ad-Virtua調べ

試食イベント(計算例)

約25万円

実際に味わってもらえる、購入率を直接測れる

仮に費用50万円・体験者2,000人とした場合の計算例

試食イベントは1人あたりのコストが高い一方で、購入に直結しやすいという強みがあります。ゲーム内広告は1回あたりの接触が軽い分、低いコストで繰り返し接触できます。どちらが優れているかではなく、「深さを取る施策」と「広さを取る施策」をどう組み合わせるかを示すのが、稟議を通しやすくするコツです。

ゲーム内広告の課金方式や予算の組み方は、ゲーム内広告の費用・料金相場で詳しく解説しています。

国内外の体験型マーケティング成功事例8選

体験型マーケティングの成功事例:ブランドアクティベーションの現場

#

企業・ブランド

手法

ポイント

1

明治「何も足さない?カフェ」

期間限定カフェ

ブランドコンセプトを空間で表現

2

ヨード卵・光「ごほうび申告ステーション」

サンプリング×参加型イベント

記念日に合わせた文脈づくり

3

無印良品「MUJI HOTEL」

宿泊施設

泊まること自体がブランド体験

4

レクサス「LEXUS MEETS...」

体験型施設

試乗ではなく暮らしごと提案

5

レッドブル「レッドブル・ストラトス」

極限体験の生中継

ブランドの価値観と体験が一致

6

飲料メーカー

ゲーム内広告+オリジナルゲーム

新商品の認知率が目標の2倍

7

ブシロード

ゲーム内広告

公式サイト流入26%増、滞在時間167%増

8

TOKYO DIGICONX

ゲーム内広告

イベント告知動画が100万回以上再生

国内のリアル体験事例

1. 明治「何も足さない?カフェ」

明治がアイスクリーム「明治 Dear Milk」のブランド体験の場として、二子玉川ライズ ガレリアで期間限定開催したカフェです。「素材のおいしさをそのまま味わう」というコンセプトを空間の体験として表現し、SNSに投稿したくなる仕掛けも組み込まれました(PR EDGE)。

2. ヨード卵・光「ごほうび申告ステーション」

「いい夫婦の日」に合わせて渋谷・大阪で実施された体験イベントです。サンプリングに参加型のやりとりを組み合わせ、記念日という文脈で感情に残る体験を設計しました(PR EDGE)。

3. 無印良品「MUJI HOTEL」

銀座にある、無印良品の「感じ良い暮らし」を宿泊しながら体験できる施設です。泊まること自体がブランド体験になっており、ライフスタイル提案型の代表例として今も参照されています。

4. レクサス「LEXUS MEETS...」

東京ミッドタウン日比谷にある、「車のある暮らし」を体験できる施設です。試乗会ではなく、飲食や物販を含めた空間でライフスタイルごと提案する設計になっています。

海外事例

5. レッドブル「レッドブル・ストラトス」

2012年、フェリックス・バウムガルトナーによる成層圏からのスカイダイビングを世界に生中継したプロジェクトです。「限界に挑むエネルギー」というブランドの価値観と体験が完全に一致しており、体験型マーケティングの象徴的な事例として語られ続けています。

デジタル体験型の事例(ゲーム内広告)

6. 飲料メーカー:新商品の認知率が目標の2倍

ゲーム内広告とオリジナルゲームの制作を組み合わせたキャンペーンです。新商品の認知率が目標の2倍に達し、オリジナルゲームのプレイ回数は50万回を超えました(Ad-Virtua調べ)。

7. ブシロード:公式サイト流入26%増、滞在時間167%増

2025年12月20日〜2026年1月25日にゲーム内広告を配信し、公式サイトへの流入が26%増、滞在時間が167%増となりました(Ad-Virtua公式サイト掲載事例)。認知施策が、サイト訪問という行動にもつながった事例です。

8. TOKYO DIGICONX:イベント告知動画が100万回以上再生

イベントの告知にゲーム内広告を活用し、動画の再生回数が100万回を超えました(Ad-Virtua公式サイト掲載事例)。会場イベントへの関心を、デジタル上で広く集めた例です。

食品メーカーのリアル体験・デジタル施策の事例をさらに見たい方は、食品メーカーのブランド体験施策事例10選もご覧ください。

食品・飲料メーカーの体験型マーケティング設計

食品・飲料メーカーの商品が並ぶ日本のスーパーマーケット店頭

食品・飲料は「一度味わえば良さがわかる」商材が多く、体験型マーケティングと特に相性の良い業界です。ただし、試食・試飲やポップアップは会場に来られる人数に限りがあります。そこで、リアル体験で深く理解してもらい、体験型広告で広く繰り返し接触するという組み合わせが実務でよく使われます。

役割

施策

狙う層

見る指標

深く理解してもらう

試食・試飲、ポップアップ、工場見学

購入意欲の高い層・コアファン

購入率、アンケートの好意度

広く知ってもらう

ゲーム内広告、SNSキャンペーン

若年層・ファミリー層などの潜在層

広告想起率、ブランドリフト、CPM

買う場面で思い出してもらう

店頭販促、リテールメディア

来店者

店頭売上、指名購入率

新商品の発売時は、発売前後の数週間に体験型広告で認知を集め、店頭の試食・試飲で購入を後押しする流れにすると、施策同士の効果を説明しやすくなります。

業界別の設計や数値の考え方は、次の記事で詳しく解説しています。

評価指標(KPI)の設定方法

体験型マーケティングのKPI分析ダッシュボードのイメージ

体験型マーケティングでよくある失敗が「KPIを決めずに実施すること」です。前述のとおり、海外でも体験型施策の売上への影響を測れていない企業は少なくありません。施策の目的に合わせて、実施前に指標を決めておきましょう。

目的別のKPI

施策の目的

KPIの例

認知を広げる

体験者数、表示回数、SNS投稿数、広告想起率

購入意欲を高める

購入意向スコア(実施前後の比較)、サンプル配布後の購入率

好感度を高める

好感度スコア、NPS(他人に薦めたいか)

リード・商談を増やす

リード数、商談化率

ファンを育てる

リピート率、LTV(顧客生涯価値)

デジタルの体験型広告で見る指標

ゲーム内広告などのデジタル施策では、次の指標で効果を測れます。

  • 視認率:広告が実際に画面に表示され、見られる状態だった割合
  • 広告想起率:接触した人のうち、広告を覚えていた人の割合
  • ブランドリフト:接触した人としていない人の認知・好意・購入意向の差
  • CPM:1,000回表示あたりの費用

リアル施策でも、体験者と非体験者に同じアンケートを取れば、ブランドリフトと同じ考え方で効果を比べられます。

よくある失敗と回避策

失敗1:イベントの盛り上がりが目的になる

  • 起きること:来場者数だけを追い、購入や問い合わせにつながらない
  • 回避策:体験のあとに購入・会員登録・クーポン取得など次の行動を用意しておく

失敗2:KPIを決めずに実施する

  • 起きること:「盛り上がった」という感想で評価が終わり、次の予算が取れない
  • 回避策:体験者数・投稿数・購入率など、目的に合う指標を実施前に決める

失敗3:体験後の接点がない

  • 起きること:その場では印象に残っても、時間がたつと忘れられる
  • 回避策:SNSフォロー、メール、次回イベント、デジタル広告での再接触を設計する

失敗4:届けたい層と会場に来る層がずれる

  • 起きること:会場に来るのは既存ファンばかりで、新しい層に届かない
  • 回避策:ゲーム内広告やSNSなど、会場に来ない層にも届くデジタル施策を組み合わせる

失敗5:CPMだけで比べて「高い」と判断する

  • 起きること:Web広告と費用だけを比べ、体験型施策をやめてしまう
  • 回避策:購入率・好感度・LTVなど、接触の深さを示す指標も合わせて評価する

こんな企業におすすめ / おすすめしない企業

体験型マーケティング施策の企業適性を検討するマーケティングチームの会議

体験型マーケティングは万能ではありません。商材・ターゲット・予算との相性を見て判断しましょう。

こんな企業におすすめ

条件

理由

使ってみないと良さが伝わりにくい商品を扱っている

食品・飲料・コスメなどは、試してもらうことで購入率が上がりやすい

機能以外の価値(世界観・ライフスタイル)を伝えたい

体験を通じて感情的なつながりをつくれる

若年層・ファミリー層を重点ターゲットにしている

参加型・SNS型の体験と相性が良い

長くファンでいてもらいたい

体験をきっかけにコミュニティや継続接点へつなげられる

テレビCM・SNS広告を補う施策を探している

別の接点で繰り返し接触を増やせる

おすすめしない企業

条件

理由

短期間で大量のリーチだけを確保したい

リアル体験は参加人数に上限がある

数週間単位で売上への効果を証明する必要がある

好感度やロイヤルティへの効果は、時間をかけて表れることが多い

商品単価・利益率が低く、体験の費用を回収しにくい

1人あたりのコストが高い施策では赤字になりやすい

ターゲットが特定の場所・時間に集まらない

会場型の施策では届きにくい

ゲーム内広告が体験型マーケティングの選択肢になる条件

デジタル体験型マーケティングとしてのゲーム内広告

リアル体験を補う体験型広告のひとつが、ゲーム内広告です。ゲームをプレイしている人は自分から画面に集中しているため、ゲーム空間の看板やモニターにブランドが自然に表示されると、プレイを止めずに接触できます。ゲーム内広告の仕組みや種類そのものについては、ゲーム内広告とは?仕組み・種類・効果・費用を徹底解説をご覧ください。

体験型マーケティングとして使える理由

  • ユーザーが自分から没入している空間でブランドと接触する
  • 広告視聴を強制しないため、ゲーム体験を邪魔しにくい
  • 表示回数・視認率・ブランドリフト調査などで効果をデジタルで測れる
  • リアル体験より低い費用から始められ、繰り返し接触をつくれる

Ad-Virtuaのゲーム内広告の実績

指標

数値

根拠

広告想起率

一般的なWeb広告の約1.8倍

Ad-Virtua調べ

注目度

一般的なWeb広告の約1.7倍

Ad-Virtua調べ

広告への好感度

約85%

Ad-Virtua調べ

視認率

最大96%(業界平均67%)

Ad-Virtua調べ

CPM

約300円

30万円/週・約100万回再生から算出

配信先ゲーム数

600以上(2026年4月時点)

Ad-Virtua公式サイト

料金

30万円〜/週

Ad-Virtua公式サイト

スマートフォンでゲームをプレイするZ世代のイメージ

ゲーム内広告と組み合わせるのがおすすめの企業

  • 若年層にブランドを知ってもらいたい企業:Z世代の約80%がゲームをプレイし、1日平均約100分を使っています(Ad-Virtua公式サイト)
  • テレビCMやSNS広告だけでは届きにくい層に接触したい企業:テレビを見ていない時間帯に接点をつくれる
  • 試食・イベントの効果を広く展開したい食品・飲料・日用品メーカー:リアル体験で伝えた価値を、デジタルで繰り返し思い出してもらえる
  • 嫌われにくい形で好感度を積み上げたい企業:プレイを中断しない表示形式のため、広告への好感度が高い

ゲーム内広告をおすすめしない企業

  • 主なターゲットが高齢層で、ゲームをプレイする層と重なりが小さい企業
  • BtoB商材で、決裁者に直接アプローチする必要がある企業
  • 商品の複雑な機能説明が必要で、短い接触では価値が伝わらない企業
  • 1回の出稿予算が30万円に届かない企業

よくある質問(FAQ)

Q1. 体験型マーケティングとイベントマーケティングはどう違いますか?

イベントマーケティングは「イベント」という形式を使う施策を指し、体験型マーケティングはそれを含むより広い考え方です。ポップアップストア、サンプリング、ゲーム内広告のようなデジタル体験も体験型マーケティングに含まれます。イベントは体験型マーケティングの手段のひとつと考えると整理しやすくなります。

Q2. BtoB企業でも体験型マーケティングは有効ですか?

有効です。製品デモ、ハンズオンセミナー、工場見学、展示会でのデモ体験などがBtoBの代表的な手法です。消費者向けイベントとは違い、体験した人をリードとして記録し、商談につなげる流れまで設計しておくことが前提になります。

Q3. 予算が限られている場合、何から始めればよいですか?

まずは既存の接点で小さく試すのがおすすめです。たとえば店頭の試食を1店舗・1週末だけ行い購入率を測る、デジタル施策を1〜2週間だけ配信して広告想起率を測る、といった形です。小さなテストで「どの指標がどれだけ動いたか」を示せると、次の予算を確保しやすくなります。

Q4. 試食・試飲イベントを行うときに注意すべき法律はありますか?

主に次の3点を確認します。1つ目は食品衛生法で、その場で調理・小分けして提供する場合などは、営業許可や届出が必要になることがあります。要否は提供方法や自治体によって異なるため、開催地の保健所に事前に確認してください。2つ目は、お酒の試飲で20歳未満の人に提供しないための年齢確認です。3つ目は、景品やプレゼントを配る場合の景品表示法の景品規制です。

Q5. 海外の調査データを社内の稟議資料に使ってもよいですか?

参考値としては使えますが、「英語圏の調査で、日本市場での数値ではない」と明記するのが安全です。あわせて、自社や媒体社が持つ国内のブランドリフト調査の結果や、小規模テストの実測値を並べると、説得力が大きく高まります。

Q6. 体験型マーケティングの効果が出るまでどのくらいかかりますか?

認知や広告想起率は、施策の実施中〜直後の調査で変化を確認できます。一方、リピート率やLTVなどロイヤルティに関わる効果は、数か月単位で追う必要があります。短期で見る指標と長期で見る指標を分けて報告すると、途中で「効果がない」と判断されるのを防げます。

次に読むべき記事

体験型マーケティングを施策として検討する場合は、次の順番で読むと、全体像から自社の施策設計まで迷わず進めます。

  1. 広告とは?意味・種類・効果・媒体選びをわかりやすく解説:広告全体の種類と役割を整理する
  2. ゲーム内広告とは?仕組み・種類・効果・費用を徹底解説:体験型広告の代表的な選択肢を理解する
  3. 食品・日用品メーカーのゲーム内広告ROIガイド:業界ごとの数値で投資対効果を試算する
  4. Ad-Virtuaへの相談・資料請求:自社商材に合う配信先や予算を相談する

体験型施策そのものをさらに比べたい方は、次の記事も参考になります。

まとめ

体験型マーケティングは、広告が読み飛ばされやすい今、ブランドを記憶に残し、ファンを育てるための有力な手法です。

  • 体験型マーケティングは、商品やブランドを実際に体験してもらい価値を伝える手法で、経験価値マーケティングを施策に落とし込んだもの
  • 体験型広告は、その中でも広告枠を使って操作・参加・没入してもらう形式(インタラクティブ広告・プレイアブル広告・ゲーム内広告など)
  • 海外調査では、イベント参加後に購買意欲が高まった人が61%、ROI 3:1〜5:1のブランドが48%
  • 稟議では、1,000接触あたりのコストと「接触の深さ」をそろえて比べると説明しやすい
  • 食品・飲料メーカーは、リアル体験で深く伝え、体験型広告で広く繰り返し接触する組み合わせが有効

体験型マーケティングの中でゲーム内広告をどう組み合わせるか、自社商材でどの程度の想起率や費用感になるかを知りたい方は、Ad-Virtuaへの相談・資料請求からお気軽にお問い合わせください。