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ファンベースマーケティング事例10選|成功の共通点と取り組み方

- ファンベースマーケティングとは何か
- ファンマーケティングとの違い
- ファンベースマーケティングが注目される5つの理由
- 実践の3つのアプローチ
- 主な施策の種類
- 成功事例10選
- ① ヤッホーブルーイング — ファンイベントで19期連続増収
- ② スノーピーク — 全体の6%が売上の1/4を生む超コアファン構造
- ③ 森永製菓 — 「エンゼルPLUS」で75万人のコミュニティ
- ④ カゴメ — 株主(コアファン)の購入率が一般顧客の13倍
- ⑤ やおきん(うまい棒)— 診断キャンペーンで5.5万人参加
- ⑥ コメダ珈琲店 — コミュニティが1週間で7,000人登録
- ⑦ サントリー「翠(SUI)」— ファンの声から売上1.6倍へ
- ⑧ ワークマン — 公式アンバサダーで1,466億円
- ⑨ LUSH(ラッシュジャパン)— 店舗リニューアルで来客数2.5倍
- ⑩ ナイキ — 価値観を前面に出したCMで販売31%増(海外事例)
- 成果を測るKPI
- こんな企業に向いている
- こんな企業には慎重な検討が必要
- よくある失敗パターン
- 業種別ファンベースマーケティングの着眼点
- 体験型ブランド接点がファンを深化させる
- Ad-Virtuaが合う企業の条件
- よくある質問
ヤッホーブルーイング・カゴメ・スノーピークなど、ファンを起点に長期的な売上成長を実現した企業には共通の施策があります。この記事では成功事例10社を数値付きで解説し、施策の種類・KPIの設定・自社への適合判断まで整理します。
ファンベースマーケティングとは何か

ファンベースマーケティングとは、「ファンを大切にし、ファンをベースにして、中長期的に売上や価値を上げていく考え方」です(出典:佐藤尚之『ファンベース』ちくま新書、2018年)。新規顧客の獲得よりも、すでに商品・ブランドを支持している人との関係を深めることを起点にする点が最大の特徴です。
この記事では以下の内容を解説します。
- ファンベースマーケティングとファンマーケティングの違い
- 今なぜ注目されているのか(背景と数字)
- 実践している企業の成功事例10選(数値付き)
- KPIの設定と測定方法
- 自社に合うかどうかの判断基準
食品・飲料・日用品・外食など、ブランド認知・ロイヤルティ向上に取り組むマーケティング担当者を主な対象としています。
ファンマーケティングとの違い
「ファンマーケティング」と「ファンベースマーケティング」は名称が近いため混同されがちですが、目的と施策の方向性が異なります。
比較項目 | ファンマーケティング | ファンベースマーケティング |
|---|---|---|
主な目的 | ファン数を増やす(認知拡大・新規獲得) | 既存ファンとの関係を深める(LTV向上) |
顧客の見方 | 購買者としての顧客 | 価値観を共有する仲間 |
主な施策 | SNSキャンペーン・インフルエンサー・リワード施策 | コミュニティ・共創・限定体験・アンバサダー |
時間軸 | 短〜中期 | 中〜長期 |
対象顧客 | 新規を含む幅広い層 | 既存のコアファン |
KPIの例 | フォロワー数・リーチ数・UGC件数 | NPS・LTV・リピート率 |
簡単にいえば、ファンマーケティングは「ファンを増やす」施策、ファンベースマーケティングは「今のファンをもっと熱くする」施策です。どちらが優れているかではなく、施策の目的と段階によって使い分けるものです。
ファンベースマーケティングが注目される5つの理由
1. 上位20%のファンが売上の80%を支えている
パレートの法則として知られる構造は、多くの企業のPOS・CRMデータでも確認されています。ファンベースカンパニー(https://www.fanbasecompany.com/)の公式情報によると、コアファンの30〜40%が売上の大部分を支える構造が一般的です。このコア層の離脱を防ぐだけで、売上基盤の安定化に直結します。
2. 新規顧客獲得コストは既存顧客維持の5倍(1:5の法則)
マーケティング分野で広く知られる原則です。デジタル広告コストが高騰するなか、既存ファンのLTVを高める方がROIを確保しやすい場面が増えています。
3. 少子高齢化・市場成熟化による新規需要の縮小
人口が減少している市場では、新規顧客を獲得し続けることには構造的な限界があります。成熟市場では価格・機能での差別化も難しく、ブランドへの感情的なつながりが最後の差別化軸になります。
4. 情報過多・広告疲れによるクチコミ信頼の高まり
SNSの普及でブランドからのメッセージは埋もれやすくなっています。一方、家族・友人からのクチコミは依然として最も信頼される情報源です(ファンベースカンパニー公式より)。ファンの自発的な推奨が、最も費用対効果の高い獲得チャネルになり得ます。
5. 推し活・応援消費文化の台頭
Z世代を中心に「好き」を起点とした消費行動が拡大しています。単なる機能的な満足を超え、ブランドへの感情的支持が購買を動かす時代になっています。マイナビ マーケティング・広報ラボが実施した調査(MarkeZine Day 2024 Spring)では、Z世代大学生の64.7%が「同世代が発案したアイデアが社会で実現されることに関心がある」と回答しています。
実践の3つのアプローチ
佐藤尚之氏が提唱するファンベースマーケティングには、3つの実践軸があります(出典:株式会社ファンベースカンパニー公式、Commune Magazine、2024年3月)。
① 共感を強くする
既存ファンの声を傾聴し、ブランドが大切にしている価値を明確化します。ファンの言葉をコンテンツ化して共感の輪を広げる施策が中心です。新規顧客より既存ファンを優先する仕組み(先行特典・限定コンテンツ等)を整えることが基本です。
② 愛着を強くする
創業ストーリーや商品開発の裏側など「人間的なドラマ」を可視化します。店舗・SNS・イベントなど全ての顧客接点を丁寧に設計し、ファンが「このブランドとつながっている」と感じられる体験を作ります。
③ 信頼を強くする
短期的な利益よりも、ファンとの信頼関係を損なわない意思決定を優先します。製造工程や研究開発の透明な開示、企業理念の社内浸透(社員が最初のファンになること)が信頼の土台です。
主な施策の種類
ファンベースマーケティングで活用される施策を8つに分類します。
施策 | 概要 | 向いているフェーズ |
|---|---|---|
ファンコミュニティ運営 | オンラインで顧客が交流し、企業と双方向コミュニケーション | ファン育成・継続 |
ファンイベント | リアル・オンラインでのファン交流・体験の場 | 愛着・信頼の強化 |
アンバサダー制度 | コアファンをブランド代表者に任命し、UGCと口コミを促進 | 拡散・新規接触 |
共創型商品開発 | ファンの意見・アイデアを製品・サービスに反映 | ロイヤルティ深化 |
SNSキャンペーン | ハッシュタグ・UGC促進型の情報拡散施策 | 認知・共感の拡大 |
メルマガ・ライブ配信 | 継続的・双方向のコンテンツ発信 | 関係維持 |
クラウドファンディング | ファンの応援消費とプロジェクト共創 | エンゲージメント強化 |
体験型イベント・サンプリング | 商品を直接「体験」させてファン化を促す | ファン獲得の入口 |
出典:大日本印刷コラム(https://www.dnp.co.jp/biz/column/detail/20172168_4969.html)等をもとに整理
成功事例10選

① ヤッホーブルーイング — ファンイベントで19期連続増収
施策: ファンイベント「よなよなエールの宴」(2010年開始)と、熱量の高いメルマガ配信。
成果:
- イベント参加者:40名(2010年)→ 5,000名(2018年)→ 延べ10,000名(2020年オンライン化後)
- 上位10%のファン層が売上の約60%を支える構造を実現
- 19期連続増収を達成(2021年時点)
ポイント: 独自KGI「ぞっこん度」を設定し、ファンの熱量を定量管理している点が特徴的です。イベントを単なる交流の場ではなく、ファンとブランドの共同体験として設計しています。
出典:大日本印刷コラム、日経クロストレンド
② スノーピーク — 全体の6%が売上の1/4を生む超コアファン構造
施策: キャンプイベント「Snow Peak Way」(1998年開始、年6回)。焚き火を囲んで製品フィードバックを直接収集する「焚き火トーク」を実施。プラチナ会員・ブラックカード制度で優良顧客を可視化。
成果:
- 全体の6%の顧客が全体売上の1/4を占める構造
- 売上総利益:17倍に成長(2014年頃までの累計)
ポイント: 製品へのフィードバックをイベント経由で直接収集し、商品改良に活かすサイクルを確立。ファンが「一緒に作っている」と感じる共創体験が長期ロイヤルティの源泉です。
出典:ファンマーケLab
③ 森永製菓 — 「エンゼルPLUS」で75万人のコミュニティ
施策: ファンコミュニティ「エンゼルPLUS」(2013年開設)。会員がレシピや体験談を投稿・共有する場を提供。
成果:
- 会員数:約75万人(CloudCircus Media記載時点)※別資料では約48万人(時点の違いによる変動とみられる)
- 月間PV:110万(出典:CloudCircus Media)
ポイント: チョコボール・ハイチュウなど複数ブランドをまたいだコミュニティ設計により、個別商品の消費を超えた「森永製菓ファン」を育てています。
出典:coorum.jp/CXin、CloudCircus Media
④ カゴメ — 株主(コアファン)の購入率が一般顧客の13倍
施策: 株主優待の導入と、ファンコミュニティ「&KAGOME」の運営(会員数:約5万人)。
成果:
- 株主(コアファン)の購入率が一般顧客と比較して13倍
ポイント: 株主という形でコアファンを「会社の仲間」として位置づけ、優待と情報共有で関係を維持します。購入率13倍という数字は、ファンが持つ購買力の大きさを象徴しています。
出典:ファンマーケLab(media.f-marketing.jp)
⑤ やおきん(うまい棒)— 診断キャンペーンで5.5万人参加
施策: 診断型SNSキャンペーン「地球防衛プロジェクト」。ユーザーが自分のキャラクターを診断し、SNSでシェアする仕組み。
成果:
- 参加者数:5.5万人
- UGC(ユーザー生成コンテンツ):3.2万件以上
ポイント: 長年の国民的スナックブランドならではの潜在的なファン資産を、デジタルキャンペーンで可視化・活性化した事例です。
出典:CloudCircus Media
⑥ コメダ珈琲店 — コミュニティが1週間で7,000人登録
施策: ファンコミュニティサイト「さんかく屋根の下」の立ち上げ。常連客を中心にオンラインでのファン交流の場を提供。
成果:
- 立ち上げからわずか1週間で7,000人が登録
ポイント: リアル店舗で長年築いた「コメダ文化」へのファン愛着が、デジタルコミュニティへの参加動機になった事例です。オフラインの顧客接点がオンラインコミュニティの基盤になっています。
出典:skettt.com
⑦ サントリー「翠(SUI)」— ファンの声から売上1.6倍へ
施策: ファンの声から「清々しい」というキーワードを抽出し、プロモーション全体に活用。
成果:
- 売上1.6倍の成長に貢献
ポイント: 既存ファンがブランドをどう感じているかを傾聴し、そのままプロモーションに反映することで、ファンとの共感をより広い層に伝播させた事例です。
出典:CloudCircus Media
⑧ ワークマン — 公式アンバサダーで1,466億円
施策: 「公式アンバサダー制度」によるSNS発信と、ファンとのコラボ商品開発。
成果:
- 2021年売上:1,466億円達成
ポイント: プロのインフルエンサーではなく、実際に製品を愛用するユーザーをアンバサダーに起用。リアルな使用シーンと口コミが信頼性の高い情報として広がりました。
出典:ファンマーケLab
⑨ LUSH(ラッシュジャパン)— 店舗リニューアルで来客数2.5倍
施策: 店舗リニューアルと独自アプリ「Lush Labs」の導入。ブランド体験の質を全接点で高める取り組み。
成果:
- リニューアル前との比較で来客数約2.5倍増加
ポイント: 環境・倫理への強いスタンスを持つ同社では、ブランドの価値観に共感したファンの口コミが集客の主力です。店舗体験の向上が来客数に直結する事例として参考になります。
出典:ファンマーケLab
⑩ ナイキ — 価値観を前面に出したCMで販売31%増(海外事例)
施策: 「Just Do It.」30周年記念CM(コリン・キャパニック起用、2018年)。社会的メッセージを前面に出した訴求。
成果:
- CM公開後の週末、ネット販売が31%増加
- 2018年度『Ad Age』Marketer of the Year受賞
ポイント: 一部で不買運動が起きたにもかかわらず、ブランドの価値観を支持するコアファンが購買で応えた事例です。価値観の明確化がファンを分化させ、かつコアファンの行動を引き出した典型です。
出典:yushutsulabo.com等
成果を測るKPI

ファンベースマーケティングは中長期施策のため、短期ROIだけで評価するのは適切ではありません。フェーズに合わせたKPIを設定することが重要です。
指標 | 内容 | 測定方法 |
|---|---|---|
NPS(ネットプロモータースコア) | 「友人・知人に勧めたいか」の推奨意向。ファンの本質的なロイヤルティを数値化 | 10点満点アンケート(推奨者 - 批判者で算出) |
LTV(顧客生涯価値) | ファンが長期にわたってもたらす売上総量 | 平均購買単価×収益率×購買頻度×継続期間 |
コミュニティ参加率・投稿率 | ファンが自発的にアクションしているかの目安 | コミュニティ・SNSの能動的参加数 |
UGC数 | ファンが自発的に生成したコンテンツ数 | SNS投稿数・コミュニティ投稿数 |
DWB(絶対購入意向) | 「絶対に買いたい」と回答した割合 | 5段階アンケート |
リピート率・解約率 | ファン維持の基本指標 | 購買データ・サブスク解約率 |
出典:Commune Magazine(KPI設計記事)、techfirm.co.jp をもとに整理
フェーズ別の優先指標の目安:
- 開始〜3ヶ月: コミュニティ登録数・参加率・UGC数(活動量の確認)
- 3〜6ヶ月: NPS・リピート率(関係深化の確認)
- 6ヶ月以降: LTV・推奨経由の新規獲得数(ビジネス効果の確認)
こんな企業に向いている
以下の条件に当てはまる企業は、ファンベースマーケティングとの相性が高いと考えられます。
✅ 向いている企業の条件
- すでに一定のファン・リピーターがいる: まったく0からファンを作る施策ではないため、既存のコア顧客が存在することが前提
- 商品・ブランドに「語れるストーリー」がある: 創業背景・素材へのこだわり・社会的ミッション等、ファンが共感できる文脈を持つブランド
- 中長期の投資に耐えられる体制がある: 最低でも6ヶ月〜1年の継続運用を見込める予算と担当体制が必要
- 食品・飲料・日用品・アウトドア・コスメ等のBtoCブランド: 消費者と直接接点を持てる業種
- 価格・機能ではなく感情的価値で差別化したい: コモディティ化した市場でブランドロイヤルティを高めたい企業
- 若年層・ファミリー層へのブランド好感度向上が課題: 早期からファン化することで将来の主要顧客層を育てたい企業
こんな企業には慎重な検討が必要
状況 | 注意点 |
|---|---|
今期のKPIとして短期売上増を求められている | ファンベース施策の効果が数字に表れるのは早くても半年後 |
ブランドへの愛着・ストーリーが薄い | ファンが「共感できるもの」がないとコミュニティは育ちにくい |
施策の継続運用リソースがない | コミュニティは立ち上げより維持の方が労力がかかる |
単発イベントで完結させたい | ファンベースは継続的な関係構築が前提 |
BtoB商材で最終購買者が特定しにくい | ファンの可視化が難しく、施策設計が複雑になる |
よくある失敗パターン
① 「コミュニティを作れば終わり」という誤解
コミュニティは立ち上げより運営の方がコストがかかります。担当者の異動・コンテンツの枯渇・返信の遅延などで、活発なコミュニティが半年で閑散としてしまうケースは少なくありません。
② 短期指標でやめてしまう
四半期ごとのROI評価でファンベース施策を打ち切ると、関係を築きかけたファンの信頼を損ないます。始める前に評価指標と時間軸を経営層と合意しておくことが不可欠です。
③ SNSの炎上でファンを敵に回す
一度の不誠実な対応や公式アカウントの失言で、熱量の高いファンが一転して批判者に変わるリスクがあります。ファンは「好き」の裏返しで批判も強くなります。
④ 著作権・利用規約のトラブル
UGCをユーザーの許諾なくマーケティング素材に転用した事例でトラブルが発生しています。ファンの自発的なコンテンツを活用する場合は、利用規約と事前同意の取得が必要です。
⑤ 新規獲得とのバランスを崩す
ファン育成に注力しすぎて新規層へのリーチが細くなるリスクもあります。ファンベースマーケティングは「既存ファンの口コミで新規が来る」という構造を最終的に目指しますが、序盤はある程度の新規獲得施策との並走が現実的です。
業種別ファンベースマーケティングの着眼点
自社に取り入れる際、業種によって「どの施策から入るか」が変わります。
業種 | ファンの特徴 | 優先する施策 | 事例 |
|---|---|---|---|
食品・飲料メーカー | レシピ・食体験への愛着 | コミュニティ・共創開発 | 森永製菓、カゴメ、サントリー翠 |
アウトドア・スポーツ | ライフスタイルへの深い共感 | 体験型イベント・会員制度 | スノーピーク |
クラフト・精醸系 | ストーリー・こだわりへの共感 | イベント・メルマガ | ヤッホーブルーイング |
コスメ・ビューティー | 使用体験・情報共有の文化 | ライブコマース・UGC | LUSH、アットコスメ |
外食・カフェチェーン | 日常的な来店体験 | コミュニティ・会員限定特典 | コメダ珈琲 |
アパレル・ワークウェア | 機能的共感+ライフスタイル | アンバサダー・共創商品 | ワークマン |
食品・飲料・日用品のナショナルクライアントであれば、まずは「コアファンの可視化(誰がファンか)」と「ファンの声の傾聴(何に共感しているか)」から着手するのが現実的です。
体験型ブランド接点がファンを深化させる
ファンベースマーケティングの3アプローチのうち「愛着を強くする」実践において、ブランドとの体験的な接触は強力なきっかけになります。
従来の体験施策として知られるのは、イベント・試食・店頭サンプリングなどです。これに加えて近年注目されているのが、日常的な余暇時間に溶け込む体験型広告接点です。
スマートフォンゲームは、1日の平均プレイ時間が長く、ユーザーが自発的に選んで楽しんでいる時間です。そのゲーム空間内にブランドが自然に存在することで、「邪魔な広告」ではなく「体験の一部」としてブランドに接触してもらえます。ゲームを中断しないゲーム内広告(サイネージ型)の場合、好感度は約85%(出典:Ad-Virtua公式情報、確認日:2026年4月)という高い数値が報告されています。
体験型の接触を繰り返すことで「ブランドを知っている」状態から「ブランドに好感を持っている」段階へと読者を押し上げるプロセスは、ファンベースマーケティングの「愛着を強くする」アプローチと親和性が高いといえます。
▶ ゲーム内広告の仕組みと効果については「ゲーム内広告とは|種類・効果・活用法を徹底解説」で詳しく解説しています。
Ad-Virtuaが合う企業の条件
ゲーム内広告(Ad-Virtua)を、ファンベースマーケティングの「体験型接点」として活用する場合、以下の条件に当てはまる企業との相性が高いと考えられます。
- 若年層・Z世代・スマホユーザーへのブランド認知を広げたい: ゲームアプリのユーザー層(10代〜30代が中心)へのリーチが可能
- 動画素材がすでにある、または制作できる: ゲーム内サイネージには動画素材を活用(TVCM・SNS広告素材の転用も可能)
- 認知→好感→想起のファン育成を中長期で設計している: 1回の接触よりも継続的なブランド露出でブランド好意度を高めたい
- 「嫌われない広告」体験を重視する: 広告ブロック・スキップが増えている時代に、ゲームの世界観に溶け込む接触体験を重視するブランド
- CPMベースで費用対効果を管理したい: 現時点の公式情報(確認日:2026年4月)によるとCPMは約300円(通常500円比)で、一般的なWeb広告との比較が可能
ファンベースマーケティングは既存ファンの育成を起点にしますが、「まだ知らない層をファン候補にする」入口として体験型接点を組み合わせるアプローチも有効です。
▶ ゲーム内広告の費用・料金相場については「ゲーム内広告/メタバース広告の費用・料金相場」をご覧ください。
よくある質問
Q1. ファンベースマーケティングはどのくらいの期間で効果が出ますか?
一般的に、ファンコミュニティやアンバサダー施策では最初の3〜6ヶ月は活動量(参加者数・投稿数)の積み上げが中心で、NPSやLTVへの影響が確認できるのは6ヶ月〜1年以降になることが多いです。短期の売上変化を期待する施策ではないため、開始前に経営層と評価指標・期間を合意しておくことが重要です。
Q2. 中小企業やスタートアップでも実践できますか?
小規模な企業ほどコアファンとの距離が近く、ファンの声を直接拾いやすい環境にあります。大規模なコミュニティプラットフォームを構築しなくても、メルマガ・少人数のファンイベント・SNSでの丁寧な返信から始めることができます。
Q3. ファンベースマーケティングとCRMは何が違いますか?
CRMは顧客データの管理・分析と購買行動の最適化を目的とした仕組みです。ファンベースマーケティングは、データ活用の有無に関わらず「ファンとの関係性の質を高める」考え方全体を指します。CRMはファンベースマーケティングの実践を支える道具のひとつと捉えるとわかりやすいです。
Q4. BtoBの会社でも使えますか?
BtoB企業でも、最終購買者・利用者・推薦者を「ファン」として捉え、コミュニティやアンバサダー的な施策を展開する事例はあります。ただし、ファンの可視化と施策設計がBtoCより複雑になるため、まずは既存顧客へのNPS調査から着手して優良顧客(ファン候補)を特定するところから始めるのが現実的です。
Q5. 「ファンベース」と「CX(顧客体験)改善」はどう違いますか?
CX改善は主に「体験の質を上げてネガティブを減らす」取り組みです。ファンベースマーケティングは「すでにブランドを好きな人をもっと好きにする」ことを目的とし、既存ファンへの積極的な関与が中心です。両者は補完的であり、CXの底上げをしながらコアファンを大切にする施策を並走させるのが理想的です。
数値・事例の出典:佐藤尚之『ファンベース』(ちくま新書、2018年)、大日本印刷コラム、ファンマーケLab、Commune Magazine、CloudCircus Media、ファンベースカンパニー公式(https://www.fanbasecompany.com/)。Ad-Virtua関連数値は公式サイト(https://ad-virtua.com)にて2026年4月確認。
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WRITTEN BY
水野 征太朗
アドバーチャ株式会社代表取締役CEO | 学生時代からインディーズゲーム開発者として、複数のゲームを開発・リリース。名古屋大学経済学部を卒業後、アビームコンサルティング株式会社にて、メタバース/XR/センサーなど先端技術を用いたソリューションの提案・開発に従事。その後、アマゾンジャパン合同会社にてデータ分析・ツール開発・プロセス改善等を経験。2022年にアドバーチャ株式会社を創業。




