インフルエンサーをただ起用して「#PR投稿」を出すだけでは、ブランドのファン化はほとんど起きない。重要なのは、インフルエンサーの世界観・コミュニティを活用して「リアルなブランド体験」をUGCとして連鎖させ、共創型の関係を設計する点にある。
この記事では以下のことがわかります。
- インフルエンサーマーケティング・UGC・共創型施策の違いと活用局面
- ファン化を加速する4つの施策タイプの設計方法
- 国内ブランドの成功事例5選(ジョンソンヴィル、ワークマン、カルビー、無印良品、銀座千疋屋)
- 認知→体験→ファン化へとつながる3フェーズのロードマップ
- KPI設計・ステマ規制対応の実務チェックリスト
食品・飲料・日用品・外食チェーンなど、生活者接点の広い商材を持つ企業のマーケティング担当者・ブランドマネージャーを主な対象に構成しています。

なぜ今、インフルエンサー×ブランド体験設計が重要なのか
生活者の広告接触行動は、過去10年で大きく変化した。テレビや屋外広告が生活者の「受け取り方」を決めていた時代とは異なり、現在の消費者は自分が信頼する人物の情報を能動的に取りに行く。この変化が、インフルエンサー施策とブランド体験設計を結びつける必要性を生んでいる。
広告不信時代における「信頼の共有」の価値
一般消費者の87%が「リアルな体験に基づく情報を重視する」という傾向が報告されている(Marketing Week掲載、2025年確認)。企業が発信する広告メッセージよりも、実際に使った人の感想・投稿の方が信頼度が高い、という行動様式はすでに当たり前になっている。
インフルエンサーが持つ本質的な資産は「フォロワー数」ではなく、「フォロワーとの信頼関係」と「コンテンツを通じて形成された世界観」にある。この信頼関係に乗せてブランド体験を届けることで、企業の広告メッセージよりも深く、長く記憶に残る接点をつくれる。
Z世代・若年層の情報行動の変化
10代・20代において、フォロワー規模の大きいいわゆる「メガインフルエンサー」よりも、特定のコミュニティで絶大な影響力を持つ「マイクロ・ナノインフルエンサー」の方が購買行動に影響するケースが増えているという傾向が、複数の調査で示されている(THECOO、2024年調査)。
2025年6月に日本でTikTok Shopが導入されるなど、情報収集から購買まで一気通貫のソーシャルコマース化も加速している(THECOO、2026年インフルエンサートレンド予測記事)。インフルエンサーを通じたブランド体験設計は、若年層・Z世代への接点として今後もさらに重要度を増す。
インフルエンサーマーケティング・UGC・共創の違いと関係
この3つの概念は混同されやすいが、役割と狙いが異なる。整理してから施策設計に入ることで、KPIの立て方と評価基準が格段に明確になる。
インフルエンサーマーケティングとは
SNS上で一定の影響力を持つ人物(インフルエンサー)を通じてブランド・商品を発信するマーケティング手法。重要なのは「広告枠として使う」発想ではなく、インフルエンサーの世界観・信頼関係・コミュニティを活用してブランド体験をリアルに届ける設計にある。
UGC(User Generated Content)とは
企業ではなく一般ユーザーが自発的に作成・発信するコンテンツ全般。SNS投稿・レビュー・写真・動画・口コミが該当する。「リアルな体験に基づく情報」として企業広告より高い信頼性を持ち、購買検討段階での影響力が特に大きい。
インフルエンサーへの依頼がきっかけとなって、そのフォロワーが自発的に投稿・拡散するサイクルを生み出すことが、インフルエンサー施策でUGCを創出する基本の狙いだ。
共創型施策とは・ファン化との違い
共創型施策とは、「ブランドと共通する価値観を持つコミュニティが、UGCを起点として経済的・文化的な活動に参加する」モデルを指す(出典:INFLUFECT、2025年確認)。単なるPR依頼でも、フォロワーへのリーチ拡大でもなく、インフルエンサーやファンをブランドの「共同制作者」として位置づける点が特徴だ。
ファン化との違いは「終着点」にある。インフルエンサーマーケティングやUGC創出が「届ける・広げる」施策なのに対し、共創型施策はファンがブランドを自ら動かす推進者になることを目的とする。ここまで到達したとき、ブランドロイヤルティの質が根本的に変わる。
ファン化を加速する4つの施策タイプ

一口に「インフルエンサーを使う」といっても、目的・予算・期間によって適切な施策タイプは異なる。以下の4タイプを基点に、自社の現在地と目標に合う設計を選ぶとよい。
①アンバサダー型(長期パートナーシップ)
インフルエンサーを単発でなく長期的にブランドと関わる「ブランドの顔」として起用するモデル。投稿の自由度を高く設計し、インフルエンサーが自分の言葉でブランド体験を語ることで、フォロワーへの伝わり方が自然になる。
向いている局面: 新商品浸透・ブランドイメージの転換・ファン層の拡大
メリット: 継続的な接点・世界観の一貫性・UGC連鎖が起きやすい
注意点: インフルエンサーの世界観とブランドの親和性を事前に精査しないと逆効果になる
②ハッシュタグ・UGCキャンペーン型
特定のハッシュタグを軸に、インフルエンサーの投稿を起点としてフォロワー参加型のUGCを創出する施策。「インフルエンサーが先に体験して投稿 → フォロワーが同じ体験をして投稿 → ブランドがリポスト・活用」という連鎖を意図的に設計する。
向いている局面: 認知拡大・話題化・UGCストック構築
メリット: 短期間で多数のUGCを獲得しやすい
注意点: ハッシュタグが乱用されたり、ブランドとの関係が薄い投稿が増えると効果が希薄化する
③共創プロジェクト型(商品開発・イベント参画)
インフルエンサーをマーケティングの「受け手」ではなく「参画者」として位置づけ、商品開発・イベント企画・コンテンツ制作のプロセスに巻き込む施策。インフルエンサー自身の当事者意識が高まり、発信の熱量と信頼性が格段に上がる。
向いている局面: コアファン醸成・ブランドストーリーの深化・指名検索増加
メリット: ファン化の深度が最も高い。メディア露出・PR効果も期待できる
注意点: 時間・コスト・ブランドへの理解度が必要。インフルエンサー選定が成否を左右する
④コミュニティ起点型(Discord・ファンサイト・会員制)
インフルエンサー自身が運営するDiscordサーバーや会員制コミュニティに企業が参加し、熱量の高いコアファンと直接交流するモデル。2026年のトレンドとして特にゲーム・エンタメ系インフルエンサーのクローズドコミュニティへの企業参入が増加している(出典:THECOO、2026年インフルエンサートレンド予測記事)。
向いている局面: ブランドロイヤルティ最大化・LTV向上・製品フィードバック収集
メリット: 熱量の高い層に直接リーチ。既存ファンの維持・深化に最も効果的
注意点: コミュニティの文化・ルールを尊重しないとブランドの評判を損なうリスクがある
国内ブランドの成功事例5選
事例1:ジョンソンヴィル(食品)×共創インフルエンサー施策
施策概要: 新商品(1本包装ソーセージ)のプロモーションで、インフルエンサー「リロ氏」に自然な料理動画を制作依頼。インフルエンサーの世界観を最大限尊重し、PRの方向性ではなくコンテンツ企画を共同で立案する共創アプローチを採用した。
成果: 投稿翌日に「過去最大の話題量」を記録。多数の画像付きUGCが連鎖発生し、「初めて購入した」ユーザーの投稿が多数生まれた。また、データ分析によってバズ拡散層が「ゲーム好き層」と判明し、後続キャスティングの精度向上に活用された。
設計上のポイント: 「PR素材を作ってもらう」ではなく「インフルエンサーが自分のコンテンツとして作りたいもの」を起点にした点が共創の核心。(出典:ホットリンクSNSコラム、2021年7月公開)
事例2:ワークマン×ファンアンバサダー施策
施策概要: 作業服メーカーがSNS上で自然発生した口コミを発見し、キャンプ・バイク愛好家をアンバサダーとして起用。協働によるプロダクト開発・発信を実施。「ブランドから選ぶ」のではなく「ファンコミュニティから育てる」モデルを採用した。
成果: 「2019年ヒット商品ベスト30」に選出。既存顧客(作業者)とは全く異なる新たなファン層の開拓に成功した。(出典:INFLUFECT共創マーケティング解説記事、2025年確認)
設計上のポイント: SNSで自然発生している口コミをブランドが「発見・招待」することで、既にブランドへの愛着を持つ人物をアンバサダーにした点。最初から熱量のある人物を起用しているため、発信の信頼性が高い。
事例3:カルビー「Fan With! Project」×ファン共創新商品開発
施策概要: ファンコミュニティメンバー1,000人規模が参加する共創型新味開発プロジェクト。コミュニティ内で50以上のアイデアを収集し、オンライン投票・試食会を経て商品化。
成果: プロジェクト参加後の商品購入金額が、参加前比で約1.6倍に伸長した。(出典:PR TIMES MAGAZINE、ファンマーケティング特集、2025年確認)
設計上のポイント: ファンを「消費者」ではなく「商品の共同制作者」として位置づけることで、商品への愛着と購買継続率が同時に向上した点。参加したファン自身がブランドの推進者になるサイクルを意図的に設計している。
事例4:無印良品「アンバサダープロジェクト」×商品開発参画
施策概要: InstagramやYouTubeで活動するインフルエンサーをアンバサダーに就任させ、靴下の商品開発においてインフルエンサーの視点・意見を取り込みながら製品化。製作過程を自由にコンテンツ化することを許可した。
成果・設計上のポイント: 商品開発プロセスへの参画がインフルエンサー自身のコンテンツになるため、告知の自然さと熱量が市場に伝わる。「ブランドの広告塔」ではなく「共同開発者」としての関係設計が、深いブランド愛着につながっている。(出典:PR TIMES MAGAZINE、2025年確認)
事例5:銀座千疋屋×UGCリポスト長期運用
施策概要: Instagram上でユーザーが投稿した季節のパフェ・ギフト写真を公式アカウントが継続的にリポスト。特別な施策コストをかけず、ユーザーの自発的な投稿を「発見→許可→紹介」するサイクルを約4年間継続した。
成果: 約4年間でSNSからのECサイト流入が18倍に成長。(出典:トライバルメディアハウスUGC事例記事、2025年確認)
設計上のポイント: 「ユーザーが投稿したくなる体験・価値」がすでに存在している商品・空間であることが前提。UGCを「集める施策」より先に「投稿したくなる体験設計」を磨くことが本質的な出発点だと示す事例。
ゲーム×インフルエンサー連動設計:若年男性・Z世代へのリーチ
インフルエンサーマーケティングは女性向けのコスメ・ファッション領域に強いというイメージを持つ担当者も多い。しかし、若年男性・Z世代への接点という観点では、「ゲーム×インフルエンサー」の組み合わせが有力な設計の一つとなっている。

ゲーム内広告とインフルエンサーを組み合わせると何が起きるか
現時点では、ゲーム系インフルエンサーとゲーム内広告(ゲームのプレイ空間の看板・モニターに表示されるサイネージ型広告)を組み合わせた設計は、国内市場においてまだ少ない。しかしこの組み合わせには3つの価値がある。
①認知の二重接触: ゲーム内広告でプレイ中の生活者にブランドを届けつつ、そのゲームをプレイするインフルエンサーがコンテンツ内でブランドに触れることで、ファン層への「リアルな体験」として届く。
②UGCの自然発生: ゲーム配信・実況動画の中でゲーム内広告が映り込むことで、インフルエンサーが意図せずブランドについて言及したり、視聴者のコメントが生まれる。「仕掛けられたPR」ではなく「ゲーム体験の一部」として消費されるため、受け取り側の抵抗感が低い。
③Z世代男性への到達: 日本のスマートフォンゲームプレイヤーは5,553万人以上(2023年、国内ゲーム市場2兆円超規模)おり、Z世代の約80%がゲームをプレイし平均プレイ時間は約100分(出典:Advertimes掲載・デジタル・アドバーチャイジング・コンソーシアム調査、2024年11月確認)。SNSインフルエンサーが届きにくい若年男性層に対して、ゲーム×インフルエンサーの連動設計は有効なリーチ手段となりうる。
Z世代ゲーマーへのブランド体験設計のポイント
ゲームコミュニティにおける受け取り方は、一般SNSとは異なる。「押しつけ感」のある広告は逆効果になりやすく、インフルエンサーがゲームを楽しむ文脈の中で自然にブランドが登場する設計が重要だ。ゲーム内広告の好意度については、84%のユーザーが「ゲーム内広告という手法はゲーム体験に適している」と回答したというデータもある(英国TalkTalk調査、Advertimes掲載、2024年11月確認)。
ゲーム系インフルエンサーを起用したコカコーラ社との連動施策では、YouTube広告で250万回再生を達成した事例もある(インフルエンサーマーケティングラボ、2025年確認)。
ゲーム内広告についてはゲーム内広告とは|仕組み・種類・費用を解説もあわせてご覧ください。
ファン化ロードマップ:認知から共創へ
インフルエンサー施策・UGC・共創を「単発でやること」と捉えると、費用対効果が測りにくく継続が難しくなる。現時点では「フェーズ設計」として捉えることが実務上もっとも機能しやすい。

フェーズ1:認知(インフルエンサーで届ける)
目的: まだブランドを知らない潜在層にリーチし、「知っている」状態を作る
主な施策: マクロ〜メガインフルエンサーへの商品提供・PR依頼、ハッシュタグキャンペーン、ゲーム内広告との連動
KPI(短期): リーチ数・インプレッション数・ブランド検索数の変化
注意点: この段階で「共感」や「ファン化」を期待しても無理がある。まず「知ってもらう」ことに集中し、体験が生まれる接点(EC・店頭・イベント・コンテンツ)への動線を設計しておくことが先決。
フェーズ2:体験・共感(UGCで共感を生む)
目的: ブランドを知った人が「実際に試す・使う・語る」体験を積み重ねる段階
主な施策: マイクロ・ナノインフルエンサーへの試用依頼・アンバサダー化、ユーザーレビューの創出、体験会・サンプリング×SNS投稿設計
KPI(中期): UGC投稿数・エンゲージメント率・指名検索数・ブランドリフト(好意度・使用意向)
注意点: UGCは「お願いして書いてもらう」ではなく「体験が良ければ自然に投稿される」が本質。投稿したくなる体験・パッケージ・シーンを先に設計することが、施策の効率を大きく左右する。
フェーズ3:共創(愛着を深め、推進者を育てる)
目的: ブランドに共感したユーザー・インフルエンサーを「ファン」から「推進者」へと育てる
主な施策: アンバサダープロジェクト・ファンコミュニティ設計・商品共同開発・クリエイター支援プログラム
KPI(長期): 指名検索数・ブランド好意度・LTV・ファン自発発信数(オーガニックUGC)・NPS
注意点: 共創まで到達するには一定のブランド資産(認知・信頼・体験)が土台として必要。フェーズ1〜2を省略してフェーズ3だけ設計しようとすると、参加者の母数が少なく機能しない。
KPIの設定方法(短期・中長期の2軸)
インフルエンサー施策・UGC・共創の取り組みは、施策の性格上「短期KPI」だけで評価すると誤った判断を生みやすい。以下のように2軸で設計することを推奨する。
短期KPI(施策実行〜3か月)
KPI指標 | 測定方法 | 目安の確認タイミング |
|---|---|---|
リーチ数・インプレッション | SNS分析ツール | 施策完了後1〜2週間 |
エンゲージメント率 | いいね・コメント・シェア数/インプレッション | 施策完了後1〜2週間 |
ハッシュタグ投稿数(UGC数) | SNS検索・ツール計測 | キャンペーン期間中・終了後 |
サイト流入数(SNS経由) | Google Analytics / Search Console | 施策期間中・後1か月 |
指名検索数の変化 | Google Search Console | 施策前後比較(1か月単位) |
中長期KPI(3か月〜)
KPI指標 | 測定方法 | 確認頻度 |
|---|---|---|
ブランド好意度・使用意向 | アンケート調査・ブランドリフト調査 | 四半期ごと |
自発的UGC数(PR表記なし) | SNSモニタリングツール | 月次 |
指名検索数の継続的な増加 | Search Console | 月次・四半期 |
LTV(顧客生涯価値) | CRM・EC売上データ | 半期・年次 |
NPS(ネットプロモータースコア) | 顧客アンケート | 四半期〜半期 |
一般的には、短期KPIで施策の到達性・効率を評価し、中長期KPIでブランドへの影響度を評価する2段階設計が機能しやすい。どちらか一方だけに集中すると、「バズったが売れなかった」「ファンは増えたが指名検索につながっていない」といった判断ミスが起きやすい。
よくある失敗パターンと対策
失敗①:ステマ規制違反(景品表示法)
2023年10月1日、消費者庁がステルスマーケティング(ステマ)規制を施行した。企業から依頼されたインフルエンサー投稿であることを消費者が認識できる形で明示しない場合、景品表示法違反となる。
重要な点は、法的責任を問われるのは広告主企業であること(出典:消費者庁、https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing/)。インフルエンサー側が誤った表示をした場合でも、依頼企業が責任を負う構造になっている。
消費者庁の公表によると、2025年7月時点での直近1年間の課徴金納付命令総額は約3億3,348万円に達していた(消費者庁公表)。規制は引き続き厳しく運用されている。
実務チェックリスト(ステマ規制対応):
- インフルエンサーに「#PR」「#広告」等の明示を契約書または発注書に明記しているか
- 投稿内容の承認フロー(クリエイティブチェック)に法務確認を組み込んでいるか
- インフルエンサーが無償提供品を投稿する場合も広告表記が必要なことを認識しているか
- 既存インフルエンサー投稿を自社サイト・広告に転載する際に広告表記を付けているか
- 「一般ユーザーの口コミのように見せる掲載」を行っていないか確認しているか
失敗②:インフルエンサーとブランドの世界観の不一致
フォロワー数・エンゲージメント率だけで選定すると、ブランドの世界観やターゲット層と合わないインフルエンサーを起用するリスクがある。ブランドが「上品で大人向け」なのにインフルエンサーが「ギャグ系」であった場合、コンテンツがブランドイメージを傷つける可能性もある。
対策: 起用前に以下を確認する。①インフルエンサーのフォロワー属性(年齢・性別・地域)がターゲットと一致しているか。②過去の投稿スタイル・世界観とブランドが親和するか。③インフルエンサー自身が商品を実際に好む・使うカテゴリにあるか。
失敗③:単発施策でファン化が起きない
「1回の施策でUGCが大量発生する」ことを期待して単発のキャンペーンを打つと、費用対効果の評価が難しくなる。インフルエンサー施策は継続的な接点の設計があって初めてファン化につながる。
対策: 単発施策を否定するのではなく、単発で終わらせないための設計(アンバサダー継続・フォロワーコミュニティへの案内・次回施策の予告等)を先に組み込む。「1施策で終わらないようにする設計」が費用効率を大きく変える。
失敗④:フォロワー数だけで選定するリスク
フォロワー数が多くてもエンゲージメント率(いいね・コメント数/フォロワー数)が低い場合、実質的なコミュニケーション力は低い。フォロワーを購入している(いわゆる「フォロワー買い」)アカウントも一定数存在する。
対策: 選定時にフォロワー数だけでなく、直近20〜30件の投稿のエンゲージメント率・コメントの質(スパムや表面的なリアクションではないか)・視聴者層のデータを確認する。一般的には、マイクロインフルエンサー(1万〜10万フォロワー)はエンゲージメント率が高い傾向にある。
施策タイプ別 比較表
施策タイプ | ファン化の深度 | 準備期間 | 費用目安 | 向いているフェーズ | 主なKPI |
|---|---|---|---|---|---|
①アンバサダー型 | 高 | 中〜長期 | 中〜高 | フェーズ1〜2 | 指名検索・ブランド好意度 |
②ハッシュタグ・UGCキャンペーン型 | 中 | 短期 | 中 | フェーズ1〜2 | UGC数・リーチ・エンゲージメント |
③共創プロジェクト型 | 非常に高い | 長期 | 高 | フェーズ2〜3 | NPS・LTV・指名検索 |
④コミュニティ起点型 | 最も高い | 長期 | 中〜高 | フェーズ3 | LTV・ファン自発発信数 |
インフルエンサー規模 | フォロワー数 | 主な活用局面 | 特徴 |
|---|---|---|---|
メガ | 100万人以上 | 認知拡大・話題化 | リーチは最大。エンゲージメント率は低め |
マクロ | 10万〜100万人 | 認知〜検討フェーズ | バランス型。業界特化型も多い |
マイクロ | 1万〜10万人 | 検討・体験フェーズ | エンゲージメント高・ニッチ層に影響力大 |
ナノ | 1,000〜1万人 | 共創・ファン化 | 信頼関係が最も濃い。コミュニティ密度高 |
こんな企業・施策フェーズに向いている
インフルエンサー×共創型施策が効果を発揮しやすい企業
- 食品・飲料・日用品など「体験しやすい商材」を持つ企業: 試しやすく、SNS映えする投稿が生まれやすい。UGC起点のサイクルが回りやすい
- 若年層・Z世代をターゲットに置く企業: SNSとゲームに可処分時間を多く使う層への接点として有効
- 「第一想起」を強化したい段階にある企業: 継続的な接点設計が第一想起形成に直結する
- テレビCM・マス広告だけでは届きにくいニッチな文脈がある商材: ゲーム・アウトドア・サブカル等の特定コミュニティに強いインフルエンサーとの親和性が高い
- 既存ファンが存在している、または口コミが自然発生している商材: UGCを増幅する設計と相性が良い
この施策をおすすめしない企業・状況
- 規制が厳しく表現の制約が多い業種(医薬品・金融・保険等): 自由な表現ができないため、インフルエンサーの世界観を活かしにくい
- 短期CV(即日〜1週間の成約)だけを求めている場合: ファン化・共創型施策は中長期の成果を前提とした設計であり、即効性は低い
- ブランドとしての世界観・USPがまだ整っていない段階: インフルエンサーに伝える「ブランドの価値」が整理できていないと、コンテンツの方向が定まらない
- 試用体験が発生しにくい商材(高価格・長購買サイクル・BtoB製品): UGCが起きにくいため、インフルエンサー施策の波及効果が生まれにくい
よくある質問(FAQ)
Q. マイクロインフルエンサーとメガインフルエンサーはどちらを優先すべきですか?
A. 目的によって異なります。認知拡大が目的であればメガ・マクロ、エンゲージメント・共感・ファン化が目的であればマイクロ・ナノが一般的に効果が出やすいです。予算が限られている場合は、フォロワー数は少なくても当該業界・商材のコミュニティに影響力があるマイクロ・ナノインフルエンサーから始めることを推奨します。
Q. UGCを増やすための最も基本的なアプローチは何ですか?
A. 「投稿したくなる体験・場面・価値」を先に設計することです。「#をつけて投稿してください」と頼むだけではUGCは増えません。「この商品を使った自分をシェアしたい」と感じる瞬間や、「写真を撮りたくなるパッケージ・シーン」を製品・サービス設計の段階から組み込むことが効果的です。
Q. ステマ規制では何をすれば違反にならないですか?
A. 企業から依頼・提供を受けた投稿であることを消費者が認識できる形で明示することが基本です。「#PR」「#広告」「#提供」などの表記が一般的に使われます。2023年10月施行の景品表示法に基づく規制であり、表示義務を果たさなかった場合の法的責任は広告主企業に帰属します。詳細は消費者庁の公式ガイドライン(https://www.caa.go.jp/)を確認してください。
Q. インフルエンサー施策の予算感はどのくらいから始められますか?
A. インフルエンサーの規模・プラットフォーム・施策内容により幅が大きく、一概にはいえません。ナノ・マイクロインフルエンサーへの商品提供型であれば商品代実費のみのケースもあります。一方でマクロ・メガインフルエンサーへのタイアップは1投稿数十万〜数百万円規模になるケースもあります。まずは施策の目的・フェーズを明確にし、予算規模とインフルエンサー選定を連動させて設計することが重要です。
Q. ゲーム系インフルエンサーとブランド施策を組み合わせる際の注意点は?
A. ゲームコミュニティは広告への抵抗感が強く、インフルエンサーの世界観・コンテンツスタイルを尊重しない「押しつけ感」の強い施策は逆効果になるリスクがあります。「インフルエンサーがゲームを楽しむ文脈の中にブランドが自然に存在する」設計を意識してください。
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インフルエンサー施策やUGCの設計は、生活者に届く接点の数を増やす重要な取り組みだ。しかしSNSだけでは届きにくい「ゲームに長時間滞在するZ世代・若年男性層」へのリーチには、別次元のアプローチが必要になる。
Ad-Virtuaが提供するゲーム内広告は、スマートフォンゲームのプレイ空間にブランドのサイネージ型広告を配信する手法で、プレイを妨げずにブランドを届けられる点が大きな特徴だ。Z世代プレイヤーが約80%を占め、平均プレイ時間は約100分というゲーム内の高エンゲージメント環境に接触できる。広告想起率は業界平均33%に対し最大48%(業界平均の約1.8倍)、視認率は最大96%対Web広告67%という実績データがある(デジタル・アドバーチャイジング・コンソーシアム調査、Advertimes掲載、2024年11月確認)。
インフルエンサー施策で生まれたブランド認知と、ゲーム内広告による継続的な接触を組み合わせることで、若年層への「認知の定着」がより強固になる設計も考えられる。
以下の条件に当てはまる企業にとって、ゲーム内広告との組み合わせ設計は特に検討に値する。
- Z世代・若年男性層への新しい接点を探している
- テレビCMの補完施策として認知効率を高めたい
- インフルエンサー施策だけでなく、接触頻度・継続露出も強化したい
- ゲームユーザーが主要顧客層に含まれる商材を持つ
ゲーム内広告の仕組みと費用については、以下の記事も参考にしてください。
ゲーム内広告とインフルエンサー施策の組み合わせ設計についてのご相談は、Ad-Virtuaの無料相談窓口からお気軽にどうぞ。

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