Z世代は1990年代後半〜2000年代後半に生まれ、SNSで自分から発信してきた世代です。α世代は2010〜2024年に生まれ、スマホ・動画・ゲーム・AIが生まれたときから生活の一部にある世代です。 両者の最大の違いは「主な情報接点(Z世代はSNS、α世代はゲームと動画)」と「購買を決める人(Z世代は本人、α世代は多くの場合保護者)」の2点で、企業が若年層施策を考えるなら、この2点で施策を分けて設計する必要があります。

Z世代とα世代の違い【早見表】

まずは主な違いを1枚の表にまとめます。細かい解説は次の章以降で行います。

比較項目

Z世代

α世代(アルファ世代)

生まれ年

1995〜2009年(McCrindle)/1997〜2012年(Pew Research Center)

2010〜2024年(McCrindle)

2026年時点の年齢

おおむね10代後半〜30歳前後

おおむね2〜16歳

親の世代

主にX世代

主にミレニアル世代(Y世代)

デジタル原体験

子ども時代にスマホとSNSが普及

生まれたときからスマホ・タブレット・動画配信・音声AIがある

主な接点メディア

Instagram・TikTok・X・YouTube

YouTube・ゲーム(Roblox・Minecraft・フォートナイト等)・動画アプリ

情報発信のスタイル

自分から投稿・発信する

見る・遊ぶが中心。発信は仲間内に限られやすい

購買行動

本人が情報収集し、本人が決める

子どもが欲しがり、保護者が決める(2段階)

ゲーム機の所有率

約4割

約7割

広告への感じ方

押しつけ型の広告を嫌い、口コミを重視

体験を中断される広告を嫌い、遊びの中で自然に触れるものは受け入れやすい

(ゲーム機所有率:日本インフォメーション「α世代に関する意識・実態調査」)

Z世代とα世代の違いを比較した図

α世代とZ世代の違い|5つの項目で詳しく比較

1. 生まれ年と年齢:定義に幅があり、2010年前後が境目

世代の区切りに公的な定義はありません。α世代という呼び名を提唱したオーストラリアの調査会社McCrindleは、Z世代を1995〜2009年生まれ、α世代を2010〜2024年生まれとしています。一方、米国のPew Research CenterはZ世代を1997〜2012年生まれとしており、2010〜2012年生まれは定義によってどちらにも入ります。

実務では「2026年時点で中学生以下ならα世代、高校生以上ならZ世代」と考えると扱いやすくなります。なお、McCrindleは2025年以降に生まれた世代を「β(ベータ)世代」と呼んでいます。

2. デジタル原体験:SNSが「現れた」世代と「最初からあった」世代

Z世代は、子どもの頃にスマートフォンとSNSが広まるのを体験した世代です。α世代は、生まれた時点でスマートフォン、タブレット、動画配信、音声アシスタントがすべてそろっていました。日本インフォメーションの調査では、α世代の71.2%が小学生のうちにプログラミングを学び始めており、Z世代(中学1年生での開始が中心)より早くなっています。

3. 接点メディア:SNS中心か、ゲームと動画中心か

Z世代の情報源はInstagram・TikTok・X・YouTubeなどのSNSが中心です。α世代はSNSの多くが13歳未満の利用を認めていないこともあり、YouTubeとゲームが主な接点です。LiveWireのレポートでは、α世代の70%が週4日以上ゲームをしており、Z世代(55%)やミレニアル世代(54%)より多くなっています。α世代にとってゲームは遊びであると同時に、友だちと集まる場所でもあります。

4. 情報発信:「発信する世代」と「見る・遊ぶ世代」

Z世代は自分で投稿し、発信することでつながる世代です。α世代は公開SNSでの発信よりも、動画を見る、ゲームの中で友だちと遊ぶといった行動が中心です。そのため、Z世代で効果があったUGC(ユーザー投稿)頼みのキャンペーンは、α世代では広がりにくい点に注意が必要です。

5. 購買行動:本人が決めるか、保護者が決めるか

マーケティングの実務で最も影響が大きい違いです。Z世代は自分で情報を集め、自分で買うかどうかを決めます。α世代はまだ多くが小中学生のため、「子どもが欲しいと思う → 保護者が安全性や価格を見て買う」という2段階になります。企業はα世代本人と保護者(ミレニアル世代)の両方に向けて施策を考える必要があります。

スマートフォンでSNSを利用するZ世代のイメージ

α世代(アルファ世代)とは?定義と人口規模

α世代とは、2010〜2024年に生まれた世代です。「Generation Alpha」という名前はMcCrindleのマーク・マクリンドル氏が提唱しました。2026年時点では2〜16歳前後で、親は主にミレニアル世代(1981〜1996年生まれ)です。

区分

規模

出典

世界のα世代人口

約20億人(史上最大の世代)

McCrindle

日本の15歳未満人口(2026年4月1日)

1,329万人(総人口の10.8%)

総務省統計局「人口推計」

2034年の生産年齢人口に占めるミレニアル〜α世代

約7割(約4,400万人)

電通PRコンサルティング

日本のα世代は、上記の15歳未満人口に15〜16歳を足し、2025年以降の生まれを引いたおおむね1,400万人前後と推計されます。2030年代には、ミレニアル世代・Z世代・α世代が消費の中心になります。いまα世代に好印象を残しておくことは、その時期のブランド選択に効いてきます。

α世代の6つの特徴:マーケティングに関わるポイント

ゲームコントローラーを操作するα世代の子どものイメージ

1. AIへの抵抗感がない

音声アシスタントや生成AIが身近にあり、AIを「使うのが当たり前の道具」ととらえています。おすすめ機能やパーソナライズへの抵抗感も、上の世代より小さい傾向があります。

2. ゲームが「遊び」であり「友だちと集まる場所」

LiveWireのレポートでは、α世代の62%が週5時間以上ゲームをしており、うち22%は週11時間以上です。ゲームは友だちと話し、集まる場所にもなっています。

3. 短く、すぐわかるものを好む

短い動画に慣れているため、数秒で要点が伝わらない広告は見てもらえません。30秒のTVCMをそのまま流すだけでは、注意を引きにくくなっています。

4. バーチャルとリアルを分けて考えない

RobloxやMinecraftの中での交流が日常になっており、ブランドがゲームの中に登場することにほとんど違和感を持ちません。

5. 押しつけを嫌い、「応援したいもの」を選ぶ

上下関係よりもゆるいつながりを好み、企業からの一方的な売り込みを嫌う傾向があります。反対に、好きになったキャラクターやブランドは積極的に応援します。

6. 購買には保護者の判断が入る

欲しいものを見つけるのは子どもでも、お金を払うのは保護者です。保護者の多いミレニアル世代は、体験や教育面の価値がある商品にお金をかける傾向があります。

Z世代とα世代の違いを踏まえた施策7種の比較表

α世代には、Z世代向けのSNS施策をそのまま使うことはできません。施策ごとに、どちらの世代に向いているかを整理しました。

α世代向けマーケティング施策の比較表

施策

Z世代への適性

α世代への適性

主な目的

予算の目安

保護者へのリーチ

ゲーム内サイネージ広告

◎

◎(8歳以上)

認知・想起

30万円〜/週

△

SNS広告(TikTok・Instagram等)

◎

△(多くは13歳以上)

認知・エンゲージメント

数十万円〜

○

インフルエンサー・UGC施策

◎

△

信頼・話題化

中〜高

△

親子向け体験型アプリ(ごっこランド等)

×

◎(3〜8歳)

好感・第一想起

要問い合わせ

◎

メタバース常設体験(Roblox等)

○

◎

ブランド体験

数百万円〜

△

ゲーミフィケーション施策

○

○

エンゲージメント

中〜高

○

リアル体験イベント

○

◎(親子参加)

好感・記憶への定着

高

◎

(予算目安のうち、ゲーム内サイネージ広告はAd-Virtua公式の料金。その他は一般的な水準の目安です)

施策の選び方

  • 年齢で分ける:3〜8歳は親子で使う体験型、8〜15歳はゲーム・動画接点、16歳以上はSNSとゲームの併用
  • 目的で分ける:認知・想起を取りたいならゲーム内広告やSNS広告、好感・第一想起なら体験型、話題化ならインフルエンサー
  • 予算で分ける:まず週単位で始められるゲーム内広告などでKPIを測り、成果を見てメタバースやイベントに広げる

広告の種類そのものを整理したい場合は「広告とは?意味・種類・効果・媒体選びをわかりやすく解説」で、媒体の全体像を確認できます。

ゲームがα世代との接点として有力な理由

α世代のゲームプレイ頻度データとゲームが接点として有力な理由を示す図
  1. 接触時間が長い:α世代の70%が週4日以上ゲームをしており、テレビやSNSより長く触れている接点です(LiveWire)。
  2. 嫌われにくい形で表示できる:ゲーム内の看板やモニターに流すサイネージ型の広告は、プレイを止める全画面広告と違い、世界観を壊しにくい形式です。Ad-Virtuaの調査では、Z世代の約85%がゲーム内サイネージ広告に好意的でした。
  3. Z世代とα世代の両方に届く:ゲームは両世代に共通する接点です。13〜18歳前後の、世代の境目にいる層にもまとめて届けられます。

ゲーム内広告の仕組みや種類は「ゲーム内広告とは?仕組み・種類・効果・費用を徹底解説」、α世代のゲーム行動データは「α世代のゲーム行動と広告受容性ガイド」で詳しく解説しています。

α世代マーケティングで企業が陥りやすい3つの失敗

失敗

何が起きるか

対策

Z世代向けのSNS施策をそのまま使う

13歳未満にはSNSがほぼ届かず、認知が伸びない

ゲーム・動画接点を主軸にする

子どもだけに訴求し、保護者を無視する

欲しがられても買ってもらえない

保護者向けに安全性・価値を伝える施策を並行して行う

「大人が考えた子ども向け」感が出る

押しつけと受け取られ、離脱される

遊びや体験を邪魔しない形式を選び、世界観に合わせる

保護者へのリーチ方法は「α世代・Z世代の親へのリーチ設計ガイド」も参考にしてください。

KPI設計:何をどのタイミングで測るか

α世代への施策は、購買につながるまでに時間がかかります。そのため、売上ではなく認知・好感・想起の3段階で成果を測ります。

段階

KPIの例

測るタイミング

認知

広告想起率・ブランド認知率

配信後1〜4週間

好感

好感度・ブランドリフト

配信後1〜3か月

想起

第一想起率・保護者の購入意向

半年〜1年

調査の組み方は「ブランドリフト測定とは?評価指標・手法・費用を解説」にまとめています。

食品・飲料メーカーが稟議で使える数値(CPM・想起率・ROI)

施策の稟議・予算検討を行うビジネスミーティングのイメージ

食品・飲料は、Z世代にもα世代とその保護者にも商品を届けられる数少ないカテゴリです。一方で、社内の稟議では「なぜこの媒体に予算を使うのか」を数値で説明する必要があります。

CPMとブランドリフトの比較

項目

ゲーム内サイネージ広告

一般的なWeb広告

出稿費30万円あたりの表示回数

約100万回

約60万回(CPM500円の場合)

CPM(1,000回表示あたり費用)

約300円

約500円

広告想起率

約1.8倍

基準(1.0)

注目度

約1.7倍

基準(1.0)

好感度

約85%(Z世代)

—

動画素材

TVCM素材を使える

媒体ごとに作り直すことが多い

(ゲーム内サイネージ広告の数値:Ad-Virtua公式。30万円/週で約100万回再生のプラン)

稟議書での数値の並べ方

  1. 費用の効率:同じ予算で約1.6倍の表示回数を確保できる(CPM約300円と約500円の比較)
  2. 記憶への残り方:広告想起率は約1.8倍
  3. 想起を1人得るための費用:「出稿費 ÷(リーチ人数 × 想起率)」で試算し、TVCMやSNS広告と同じ式で比べる
  4. ROI:配信エリアの販売データや、配信した人としていない人の購入意向の差を使い、中長期の売上への影響を見る

業界別の施策比較は「食品・飲料の若年層リーチを増やす施策7選」「飲料メーカーの若年層認知施策7選」、ROIの測り方は「食品・日用品メーカーのゲーム内広告ROIガイド」で解説しています。

こんな企業におすすめ / おすすめしない企業

食品・飲料など生活に身近な商品が並ぶ店頭のイメージ

Z世代・α世代への施策をおすすめする企業

  • 食品・飲料・日用品など、子どもから大人まで使われるブランドを持つ企業
  • 3〜5年先を見て、次の世代の顧客を育てたいナショナルブランド
  • TVCMやSNS広告だけでは若年層に届きにくくなっている企業
  • α世代と、その保護者であるミレニアル世代の両方に認知を広げたい企業

おすすめしない企業

  • すぐに購入件数を増やすことだけを求めている企業(α世代はまだ購買の主体ではありません)
  • 酒類など、20歳未満に向けて広告してはいけない商品が主力の企業
  • 一度きりのキャンペーンだけを考えており、継続的に投資する予定がない企業
  • 一般消費者との接点がほとんどないB2B専業企業

よくある質問(FAQ)

Q1. 2010〜2012年生まれはZ世代とα世代のどちらですか?

定義によって変わります。McCrindleの定義ではα世代、Pew Research Centerの定義ではZ世代です。マーケティングでは生まれ年よりも「スマホを持っているか」「SNSを使っているか」「自分で買い物をするか」といった行動で分けるほうが、施策を考えやすくなります。

Q2. α世代の次はどんな世代ですか?

McCrindleは2025〜2039年生まれを「β(ベータ)世代」と呼んでいます。AIが生活に深く入り込んだ環境で育つ世代とされますが、まだ乳幼児のため、企業が直接の施策対象として考えるのは先になります。

Q3. α世代はいつ頃から消費の主体になりますか?

最初に生まれた層(2010年生まれ)が大学生・社会人になる2028〜2032年頃から、本人が決める消費が増えていきます。ただし、お菓子や飲み物など少額の商品は、小中学生のうちから本人が選ぶ場面も多くあります。

Q4. 13歳未満に向けたデジタル広告で注意すべきことは?

多くのSNSは13歳以上を利用条件にしており、13歳未満に絞った配信はできません。子どもの個人データを集める場合は保護者の同意が必要になるなど、国内外で規制があります。詳しくは「子ども向け広告の規制まとめ」を確認してください。

Q5. 中小規模の予算でも若年層施策は始められますか?

始められます。週単位で出稿できる媒体を選び、1〜2週間の配信で広告想起率などを測ってから予算を増やす進め方なら、大きな予算を用意しなくても効果を確かめられます。費用の目安は「ゲーム内広告の費用・料金相場」にまとめています。

Z世代・α世代への施策を始める次のステップ

マーケティング施策の次のステップを検討するチームのイメージ
  1. 自社のターゲットがZ世代・α世代・保護者のどこにいるかを整理する
  2. 年齢と目的に合う施策を、比較表をもとに選ぶ
  3. 子ども向けの施策と保護者向けの施策を並べて設計する
  4. 認知・好感・想起の3段階でKPIを決め、短期と中長期で測る
α世代が2030年代に消費の主体になるまでのタイムラインを示す図

Ad-Virtuaのゲーム内サイネージ広告が合う条件

  • 8歳以上のα世代から20代のZ世代まで、ゲームをする若年層にまとめて届けたい
  • プレイを邪魔しない形で、好感を持たれながら認知を広げたい
  • TVCMなど、すでにある動画素材を使いたい
  • 週30万円(約100万回再生)から小さく試して、想起率などのデータを取りたい

3〜8歳の幼い子どもと保護者に一緒に体験してもらうことが目的なら、親子向け体験型アプリのほうが合っています。目的と年齢に合わせて組み合わせを検討してください。

Z世代・α世代へのリーチ設計や、稟議用のデータのご相談は、Ad-Virtuaのお問い合わせページからお気軽にどうぞ。

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