IPキャラクター(IPキャラ)とは、アニメ・漫画・ゲームなどから生まれ、著作権や商標権で守られた「知的財産(IP:Intellectual Property)」として、商品化や広告への使用を許諾できるキャラクターのことです。 ピカチュウやハローキティ、マリオのように、元の作品の外でもグッズ・食品パッケージ・CMなどに展開されているキャラクターが代表例で、業界では「キャラクターIP」「版権キャラ」とも呼ばれます。

あわせて検索されることの多い「IPブランド」は、ポケモンやサンリオのように、作品・キャラクターそのものがゲーム・グッズ・店舗・イベントへ広がり、ひとつのブランドとして通用している状態を指します。企業が他社のIPを自社の商品や広告に起用する施策は「IPコラボ」と呼ばれます。

企業にとってIPキャラクターは、ファンがキャラクターに抱く好意を自社ブランドへ移し、第一想起や購買につなげるためのマーケティング資産です。この記事では、IPキャラの意味と代表例を押さえたうえで、企業が広告・商品・販促に起用する6つの方法、費用相場と契約の流れ、食品・飲料を中心とした事例、ほかの認知施策とのコスト比較までを整理します。広告施策全体の中での位置づけは広告とは?意味・種類・効果・媒体選びをわかりやすく解説で解説しています。

IPキャラクター(IPキャラ)とは?意味をわかりやすく解説

「IP」はIntellectual Property(知的財産)の略

IPとは、人の創作活動から生まれた価値を法律で保護する「知的財産」のことです。キャラクターの場合、主に次の権利で守られています。

権利

キャラクターで守られるもの

例

著作権

キャラクターの絵柄・デザイン・作品の中での描かれ方

イラストをパッケージに印刷する、グッズにする

商標権

キャラクターの名前やロゴを、商品・サービスの目印として使う権利

キャラクター名を商品名に入れる

意匠権・不正競争防止法など

立体物のデザインや、広く知られた表示の模倣

フィギュア・ぬいぐるみの形状

つまり「IPキャラクター」とは、これらの権利を持つ権利元(出版社・ゲーム会社・製作委員会など)が管理し、他社に有償で使わせることができるキャラクターを指します。企業がポスターやパッケージに人気キャラクターを載せられるのは、権利元から使用の許諾(ライセンス)を受けているからです。

「IPキャラ」と普通のキャラクターの違い

法律上は、オリジナルのキャラクターも描いた時点で著作物として守られます。そのうえで「IPキャラ」という言い方が使われるのは、キャラクターが作品の外へ展開され、ライセンスによって収益を生む資産として扱われている場合です。

  • 普通のキャラクター:その作品や広告の中だけで登場する
  • IPキャラクター:アニメ化・ゲーム化・グッズ化・企業コラボなど、複数のメディアや商品に展開される(「メディアミックス」「マルチユース」とも呼ばれる)

ファンの間で「IPキャラ」と言うときは、オリジナルのキャラクターと区別して「既存の有名作品から来たキャラクター」を指すことが多く、ゲームの「IPコラボで登場するキャラクター」もこの意味です。

アニメ・ゲームの話題で「IP」と言うときの意味

アニメやゲームのニュースで「人気IP」「IPタイトル」「新規IP」と言うときの「IP」は、キャラクター単体ではなく作品・シリーズ全体を指すことが多くなります。

使われ方

意味

例

人気IP・大型IP

すでに多くのファンを持つ作品・シリーズ

「人気IPのゲーム化」「大型IPの新作アニメ」

新規IP

原作のない、新しく生み出された作品

「新規IPのオリジナルアニメ」「完全新作の新規IPゲーム」

IPタイトル(ゲーム)

漫画・アニメなど既存作品を原作にしたゲーム

アニメ原作のスマホゲーム

IPコラボ(ゲーム)

別作品のキャラクターが期間限定で登場するイベント

他作品のキャラクターがガチャやイベントに登場する

ゲームやアニメの業界では、作品が別のメディアや商品に展開できる「権利のまとまり」として扱われるため、作品名の代わりに「IP」と呼ばれるようになりました。

IPキャラクターの代表例(生まれ方別)

生まれ方

代表例

特徴

アニメ・漫画発

ドラえもん、アンパンマン、鬼滅の刃のキャラクター

放送・連載とともにファンが広がり、世代をまたいで認知される

ゲーム発

ピカチュウ(ポケモン)、マリオ

ゲームを起点にアニメ・映画・グッズへ展開する

キャラクター単体発

ハローキティ(サンリオ)、リラックマ(サンエックス)

物語より「キャラクターそのもの」の魅力でグッズ・コラボが広がる

企業・自治体発

ペコちゃん(不二家)、くまモン(熊本県)

企業や地域の顔として生まれ、のちにIPとして他社にも展開される

バーチャル発

VTuber、バーチャルタレント

配信やSNSでファンと双方向に関わり、企業案件・コラボにも起用される

どのタイプも「元の作品・企業の外で使われている」点が共通しています。企業がコラボ相手を選ぶときは、知名度だけでなく、そのキャラクターのファンがどの年代・生活スタイルの人たちかを見ることが重要です。

キャラクターIP・IPブランド・IPコラボの違い

「IP」「キャラクターIP」「IPブランド」「IPコラボ」は混同されやすい言葉です。企業のマーケティング担当者が押さえておきたい違いを表にまとめます。

用語

意味

企業側の関わり方

IP(知的財産)

著作権・商標権などで保護される創作物全般。キャラクター、作品世界、ロゴ、楽曲などを含む

権利元から使用許諾を受けて利用する

キャラクターIP

IPのうち、キャラクター単体を権利として扱うもの

商品パッケージ・広告・販促物にキャラクターを起用する

IPブランド

作品やキャラクターそのものが、グッズ・ゲーム・イベントなどに展開される「ブランド」として機能している状態

自社ブランドと並べて見せる相手(コラボ相手)になる

IPコラボ

企業が他社のIPを自社の商品・広告・販促に起用する個別の施策

企画・契約・制作・販売まで主体的に実行する

キャラクタービジネス

権利元がライセンスを通じてIPを収益化する事業全体

ライセンシー(使用許諾を受ける側)として参加する

本記事で扱うのは、このうち「企業がキャラクターIPを自社のマーケティングに活用する」場面です。

IPブランドとは?キャラクターIPとの違い

キャラクターIPが「使用を許諾できるキャラクター」という権利の単位であるのに対し、IPブランドは「その作品名・キャラクター名を見ただけで、品質や世界観が想像できる」という信頼と認知の状態を表す言葉です。

比較ポイント

キャラクターIP

IPブランド

中心になるもの

個々のキャラクター

作品・シリーズ・キャラクター群の全体

展開の範囲

パッケージ・広告・グッズへの起用

ゲーム・映像・グッズ・専門店・テーマパークなど事業単位

例

ピカチュウ、ハローキティ

「ポケモン」「サンリオ」「スーパーマリオ」

企業から見た意味

自社の商品や広告に起用する相手

組むだけで「あのブランドと並んだ」という信頼が加わる相手

企業がIPブランドと組むときは、相手の知名度だけでなく、自社ブランドが埋もれないかを考える必要があります。コラボ商品や広告で自社のロゴ・商品の特長をどう見せるかを先に決めておくと、「キャラクターしか覚えていない」という失敗を防げます。ブランドそのものの考え方はブランド体験とはで整理しています。

他社IPを借りるか、自社IPを育てるか

企業のキャラクターIP活用には、人気作品のキャラクターを借りる「ライセンス起用」と、自社の公式キャラクターを育てる「自社IP」の2つの道があります。

比較ポイント

他社IPのライセンス起用

自社キャラクター(自社IP)の育成

立ち上がりの速さ

速い。既存ファンの熱量をすぐ使える

遅い。認知形成に年単位の時間がかかる

主な費用

ロイヤリティ・MG(最低保証額)・制作費

キャラクター開発費・継続的な露出費

表現の自由度

権利元の監修・NGルールに従う

自社で決められる

資産の蓄積

契約終了で使えなくなる

自社の資産として残る

主なリスク

作品側の炎上・人気低下の影響を受ける

認知されずに終わる

短期間で若年層やファン層に届けたい場合はライセンス起用、長期のブランド資産を作りたい場合は自社IPが向きます。実務では「ライセンス起用で話題と接点を作り、自社ブランドの世界観へ誘導する」組み合わせが多く見られます。

なぜ企業のマーケティングでキャラクターIPが使われるのか

ブランド体験設計としてのIPコラボ:消費者との感情的接点を生むイベント・施策のイメージ

キャラクタービジネス市場は拡大が続いている

矢野経済研究所の調査では、国内キャラクタービジネス市場(商品化権・版権ビジネス)は2024年度に2兆7,773億円、2025年度は2兆8,492億円に拡大する見込みとされています(出典:矢野経済研究所「2025年版 キャラクタービジネス年鑑」)。グッズ需要だけでなく、企業がIPを広告・販促に使う動きが市場を支えています。

TVCMだけでは若年層に届きにくい

Z世代・ミレニアル世代ではテレビ視聴時間が減り、スマートフォンやゲームに時間が移っています。TVCM中心の認知施策だけでは届かない層に接点を作る手段として、若年層の関心が高いアニメ・ゲームのキャラクターIPが選ばれています。

「推し活」がブランドへの好意の入口になる

15〜69歳の37.2%が何らかの「推し活」をしており、女性15〜29歳では61.6%、男性15〜29歳でも48.2%に達しています(出典:ジェイアール東日本企画「キクコト」調査)。推しのキャラクターが登場する商品やブランドには関心と支出が向きやすく、企業にとっては好意を獲得する入口になります。推し活層とのコラボ設計は推し活×ブランドコラボ設計ガイドで詳しく扱っています。

キャラクターIPが第一想起につながる仕組み

第一想起獲得に向けた体験型マーケティング施策のイメージ:消費者の記憶に刻まれるブランド接触

第一想起とは、「炭酸飲料といえば?」と聞かれたときに最初に頭に浮かぶブランドのことです。食品・飲料・日用品のように購買の判断が早いカテゴリでは、第一想起がそのまま購買につながりやすくなります。

キャラクターIPは、次の4つの流れで第一想起に働きかけます。

  1. 好意の移転:キャラクターへの愛着が、起用した商品・企業への好意に移る
  2. 記憶の強化:キャラクターのビジュアルと一緒に商品が記憶され、店頭で再び見たときに思い出されやすくなる
  3. 接触回数の増加:コラボ情報がSNSで拡散され、ブランドに触れる回数が増える
  4. 所有の価値化:「コラボ品を持っていること」がファン同士の話題になる

講談社の調査では、マンガIPとのタイアップコンテンツは、タレントを起用したテレビCMよりもブランド好感度が約10%近く高まったと報告されています(出典:講談社Cステーション「マンガIPタイアップを成功させるためのヒント」)。

一方で、キャラクターだけが記憶に残り、自社ブランドが思い出されないという失敗も起こります。第一想起の設計全体は第一想起を獲得する方法、認知の段階ごとの指標はブランド認知度とは、音で想起を補う方法はサウンドブランディングとはをあわせてご覧ください。

企業がキャラクターIPを活用する6つの方法

IPコラボ施策の種類と目的別の比較:パッケージ・SNS・体験型・ゲーム内広告など6つの類型

企業のキャラクターIP活用は、大きく6つの方法に分けられます。目的・ターゲット・予算・準備期間の違いを比較します。

活用方法

主な目的

届く層

費用感

準備期間の目安

注意点

①パッケージ・商品コラボ

購買促進・認知拡大

幅広い生活者

中〜大(MG+製造費)

6か月〜1年

IPの旬に売上が左右される

②SNS・デジタルキャンペーン

話題化・フォロワー獲得

SNS利用層

小〜中

1〜3か月

単独ではブランドが定着しにくい

③体験型・イベント施策

ブランド体験の深化

熱量の高いファン

大

6か月〜

深い体験の反面、人数に上限がある

④ゲームアプリ内コラボ

ゲームユーザーへの浸透

特定タイトルのプレイヤー

中〜大

3〜6か月

ゲーム会社との合意と開発が必要

⑤ゲーム空間内広告(サイネージ型)

認知・広告想起の向上

10〜30代のゲームユーザー

小〜中(週30万円〜)

数週間〜1か月

素材の許諾範囲にデジタル広告が含まれるか確認が必要

⑥CM・映像コラボ

ブランドイメージ強化

幅広い層

大

6か月〜

描き下ろし・アニメ制作の期間と費用が大きい

※MGはミニマムギャランティ(最低保証額)。実際の費用は権利元・媒体・期間・展開規模によって大きく異なります。

①パッケージ・商品コラボ

キャラクターのデザインを商品パッケージやラベルに展開する、最も一般的な方法です。複数デザインを用意して「全種集めたい」気持ちを刺激できるため、短期間で購買を動かす力があります。一方で、IPの人気や放送・公開のタイミングに結果が左右されます。

②SNS・デジタルキャンペーン

レシート応募、ハッシュタグ投稿、キャンペーンサイトなどを組み合わせる方法です。話題化やフォロワー獲得には向きますが、単独ではブランドの記憶に残りにくいため、パッケージコラボや店頭施策と組み合わせるのが基本です。

③体験型・イベント施策

コラボカフェ、期間限定ポップアップ、スタンプラリーなど、作品の世界観に入り込める場をつくる方法です。ブランド体験は最も深くなりますが、費用が大きく、参加できる人数にも限りがあります。コアファンのロイヤルティ強化に向きます。

④ゲームアプリ内コラボ

ゲームの中にコラボキャラクターや限定アイテムを登場させる方法です。ゲーム課金ユーザー535名を対象にした調査では、プレイ中のゲームでIPコラボが開催されるとプレイ意欲が上がると答えた人が約80%でした(出典:株式会社Smarprise「Rights Organize」調査、2021年5月)。ソーシャルゲームでのコラボやスポンサーシップの進め方はソーシャルゲームへのブランド露出ガイドで解説しています。

⑤ゲーム空間内広告(サイネージ型)

ゲームの仮想空間にある看板やモニターに動画広告を配信する方法です。④と違ってゲームの中身は変更せず、既存の広告枠を使うため、準備期間と費用を抑えられます。プレイを中断しないため、嫌われにくい接触になるのが特徴です。仕組みや種類はゲーム内広告とは?仕組み・種類・効果・費用を徹底解説をご覧ください。

⑥CM・映像コラボ

キャラクターの描き下ろしやアニメーションをTVCM・動画広告に使う方法です。作品の世界観とブランドの価値観を映像で重ねられるため、幅広い層にイメージを訴求できます。制作期間と費用は6つの中で最も大きくなります。

食品・飲料を中心とした企業のIPコラボ事例

IPコラボの主要成功事例:食品・飲料メーカーとアニメ・ゲームIPの協業による販売実績向上

代表的な事例を、活用方法・成果・学べるポイントで比較します。

企業×IP

時期

活用方法

公表されている成果

学べるポイント

ダイドードリンコ×鬼滅の刃

2020年10月〜

①パッケージ

3週間で5,000万本超、コーヒー飲料が前年同月比149.5%

人気のピークと発売時期の一致

アクエリアス×ハイキュー!!

2025年4月〜

⑥CM+③イベント

新CMとイベントを同時展開

商品とIPのテーマ(スポーツ)の自然な一致

サッポロ生ビール黒ラベル×進撃の巨人

2025年4月

①パッケージ

期間限定デザイン缶を展開

完結後も続く大人のファン層への訴求

菓子ブランド「BAKE」

—

②デジタル+ゲーム要素

ゲーム1万回以上プレイ、クーポン1.7万回表示

小規模でもゲーム要素で参加を増やせる

ダイドードリンコ×鬼滅の刃

2020年10月に発売したコラボ缶は3週間で5,000万本を超え、コーヒー飲料の販売数量は前年同月比149.5%(店頭234.9%・自販機119.4%)を記録しました。ダイドーグループホールディングスは2021年1月期の連結純利益予想を5億円から25億円に上方修正しています(出典:日本経済新聞、東洋経済オンライン、ITmedia)。企画から発売までは約1年かかっており、準備期間と人気のピークが重なったことが大きな成果につながりました。

アクエリアス×ハイキュー!!

2025年4月に新CMの放映と「AQUARIUS PARK」イベントを同時に展開しました。スポーツ飲料と、部活・チームスポーツを描く作品のテーマが自然に重なっており、「なぜこのIPなのか」をファンが納得しやすい組み合わせです。

サッポロ生ビール黒ラベル×進撃の巨人

2025年4月2日〜4月30日に限定デザイン缶を展開しました。シリーズ完結後も根強い人気がある作品を選び、20代以上のファン層に届けた事例です。

菓子ブランド「BAKE」のゲーム要素を使ったキャンペーン

ゲーム要素を取り入れたキャンペーンで、ゲーム1万回以上のプレイ、クーポン1.7万回表示、X投稿の2.5万インプレッション超という結果が報告されています(出典:BALANCe Magazine)。大型IPを使わなくても「遊べる接点」で参加を増やせることを示しています。

食品メーカーの施策を費用対効果で比べたい場合は食品メーカーのブランド体験施策比較、飲料に絞った設計は飲料メーカーのブランド体験設計ガイドをご覧ください。

アニメコラボ・キャラクターIP起用の費用相場と契約の流れ

IPコラボの契約締結の様子:権利元とブランド企業がライセンス条件に合意し握手を交わすシーン

キャラクターIPの起用費用は、売上に応じて支払う「ロイヤリティ(使用料)」と、売上に関係なく最低限支払う「ミニマムギャランティ(MG)」の2つが基本です。

ロイヤリティの相場

商品の小売価格(税抜)に対して5〜10%程度が一般的です。ディズニー、ハローキティ、ポケモンなどの強いIPでは8〜10%になることが多く、広告タイアップや企業キャンペーンでの起用では20%前後になるケースもあります(出典:ヒーローキャスティング「IPコラボとは?費用まで徹底解説」ほか)。

ミニマムギャランティの目安

IPの規模

MGの目安(1クール使用)

知名度が高くないキャラクター・新作アニメ

数十万円〜(交渉の余地あり)

一般的なキャラクター

400万円〜

大人気キャラクター(例:鬼滅の刃、呪術廻戦)

2,500万円〜

国民的キャラクター(例:ポケモン、ドラえもん)

数千万円規模になることもある

※公開記事・業界情報をもとにした参考値です。実際の金額は権利元・媒体・展開規模・期間によって大きく変わります。

MGに加えて、パッケージの版下制作、描き下ろしイラスト、権利元の監修対応、販促物の製造、店頭・広告の出稿費がかかります。ライセンス費用だけで予算を組むと不足しやすい点に注意してください。

契約までの流れ

  1. 権利元の特定・問い合わせ:版権管理会社や製作委員会の窓口に直接、またはライセンスエージェント経由で連絡する
  2. 企画の提案:使用目的、媒体、期間、展開規模、想定販売数を説明する
  3. 条件の交渉:ロイヤリティ率、MG、使用許諾の範囲(媒体・地域・期間)、表現のNGルールを決める
  4. クリエイティブの監修:デザイン案やサンプルを権利元が確認する
  5. 契約締結・展開

交渉から契約までに3〜6か月以上、商品化や店頭展開まで含めると6か月〜1年を見込むのが現実的です。

IPコラボとゲーム内広告の費用・効果を比較する

ゲーム仮想空間内に設置されたデジタルサイネージ広告のイメージ:プレイを邪魔しない自然なブランド露出

キャラクターIPの起用は強力ですが、MGと制作費を合わせると数千万円規模になることもあり、準備にも半年以上かかります。社内で予算を通すには、「その費用で何人に、どのくらい記憶に残る接触を作れるか」を他の認知施策と並べて説明する必要があります。

比較ポイント

大型IPのパッケージコラボ

TVCM

SNS動画広告

ゲーム内広告(サイネージ型)

初期費用の目安

MG数百万〜数千万円+製造費

制作費+放映枠で高額

少額から可

週30万円〜

準備期間

6か月〜1年

3〜6か月

数週間

数週間〜1か月

CPM(1,000回表示あたり)

算出しにくい(店頭接触が中心)

枠・時間帯により大きく変動

動画広告で500円前後

約300円(Ad-Virtua実績)

若年層への届きやすさ

IPのファン層しだい

年々弱まっている

高い

高い(10〜30代のゲームユーザー)

記憶への残りやすさ

高い(好意の移転)

高い

スキップされやすい

広告想起率 約1.8倍、注目度 約1.7倍(Ad-Virtua自社調査)

効果の測り方

POS・出荷データ、ブランド調査

GRP、ブランドリフト調査

視聴完了率、クリック

表示回数、視認率、ブランドリフト調査

Ad-Virtuaの計測では、ゲーム内広告の媒体ROIは平均4.5倍、最大5.4倍という結果も出ています(自社調査)。数値の読み方や業種別のデータは食品・日用品メーカーのゲーム内広告ROIガイドとゲーム内広告のブランドリフト効果にまとめています。

IPコラボとゲーム内広告は、どちらか一方を選ぶものではありません。たとえば「コラボ商品の発売週に、許諾を得たキャラクター入りの動画をゲーム内で配信し、ゲームユーザーの想起を底上げする」、あるいは「大型IPの起用前に、ゲーム内広告で若年層の反応を確かめる」といった組み合わせ方ができます。

効果測定のKPI設計

IPコラボの効果測定で使われるダッシュボード・分析画面のイメージ:広告想起率やSNSエンゲージメントをデータで追う様子

IPコラボの成果を「話題になった」「売れた」だけで判断すると、次の施策につながる学びが残りません。目的に応じて、段階ごとにKPIを決めておきます。

段階

主な指標

測り方

見るタイミング

認知・想起

広告想起率、ブランド認知率

ブランドリフト調査(接触者と非接触者の比較)

施策中〜終了直後

話題化

SNS投稿数、エンゲージメント率、メディア掲載数

SNS分析ツール、クリッピング

施策中

購買・行動

販売数量、特設サイト訪問数、キャンペーン参加数

POS・出荷データ、アクセス解析

発売後2〜4週間

態度変容

好感度、購買意向、第一想起率

調査パネル

終了後1〜3か月

ロイヤルティ

リピート購買率

会員・CRMデータ

終了後3か月〜

特に「第一想起率」と「リピート購買率」を施策前・直後・数か月後で追うと、コラボが一過性の話題で終わったのか、ブランドの資産になったのかを判断できます。調査の設計方法はブランドリフト測定とはで解説しています。

こんな企業におすすめ / おすすめしない企業

キャラクターIP活用をおすすめする企業

  • 若年層・Z世代との最初の接点を作りたい企業:TVCMや新聞広告では届きにくいアニメファン・ゲームユーザーに届けたい
  • 購買判断が早いカテゴリの消費財ブランド:飲料・食品・日用品など、「思い出す→すぐ買う」が起きやすい商品
  • 限定デザインで差別化できる商品を持つ企業:パッケージを複数展開して集める楽しさを作れる
  • 店頭・SNS・広告を連動させる体制がある企業:話題を購買まで運ぶ導線を用意できる
  • IPのファン層と自社の顧客層が重なる企業:スポーツ飲料×スポーツ作品のように、組み合わせの理由を説明できる

おすすめしない企業・慎重に検討したい企業

  • IPのファン層と自社の主要顧客がほとんど重ならない企業:話題になっても買い手が違い、売上につながりにくい
  • ブランドイメージの変動を受け入れにくい企業:作品側の炎上や人気低下の影響を自社ブランドも受ける
  • 単発の費用対効果だけで判断したい企業:ライセンス費・制作費・販促費を合わせると投資額が大きく、短期の売上だけでは回収しにくい
  • 短期間で複数のIPを次々に起用したい企業:ブランドの世界観がばらつき、何のブランドか覚えてもらえない
  • 権利元の監修や品質管理に時間を割けない企業:ファンの期待を下回るクオリティは批判の拡散につながる

よくある失敗パターンと対策

IPコラボの企画・契約・リリースフェーズ別によくある失敗パターンと対策のポイント

段階

よくある失敗

対策

IP選定

人気だけで選び、ファン層と自社顧客が合わない

ファン層の年齢・性別・生活スタイルを事前に確認する

IP選定

人気のピークを過ぎた時期に発売する

新作・劇場版・放送の予定から逆算して企画する

企画・契約

準備期間を短く見積もり、キャンペーンに間に合わない

契約まで3〜6か月、発売まで6か月〜1年を確保する

企画・契約

権利元の表現ルールを見落とし、デザインが却下される

企画段階でNGルールと監修の回数を確認する

展開

キャラクターの描き方がファンの期待とずれ、批判される

権利元の監修を丁寧に受け、ファン目線で確認する

終了後

「あのキャラのコラボ」としか記憶されず、自社ブランドが残らない

コラボ中から自社ブランドの価値やロゴを一緒に見せ、終了後の接点も用意する

Ad-Virtuaのゲーム内広告が合う企業の条件

IPコラボと組み合わせる、あるいは大型IPの起用より手前の認知施策として、Ad-Virtuaのゲーム内広告が合うのは次のような企業です。

  • TVCMは展開しているが、10〜30代への浸透に課題がある
  • 食品・飲料・日用品など生活に身近な商品で、広告想起や購買意向を数値で高めたい
  • ゲームユーザーが主要ターゲット、またはサブターゲットに含まれる
  • プレイを邪魔しない、嫌われにくい形でブランドに触れてもらいたい
  • 大型IPのMGのような初期費用をかける前に、既存のTVCM素材や動画で若年層の反応を確かめたい

Ad-Virtuaは600以上のゲームタイトル(2026年4月時点)に動画広告を配信でき、1週間300,000円から出稿できます(出典:Ad-Virtua公式サイト)。業界ごとの活用パターンはゲーム内広告 業種別 活用事例、費用の詳細はゲーム内広告の費用・料金相場をご覧ください。

自社キャラクターが主役のPRゲームを相談する

他社のIPを借りるコラボには、ロイヤリティやミニマムギャランティ、使える期間の制約がつきます。自社キャラクターを育てたい場合は、そのキャラクターが主役のゲームを作り、遊んでもらう接点を持つ方法もあります。

アドバーチャの「ゲームバズ」は、PR用ゲームの企画・開発から、特設サイトの制作、ゲーム実況インフルエンサーの起用までまとめて対応します。納品するのは使い続けられるゲームの実行ファイルなので、ランニングコストは原則かかりません(オンライン対戦など常時通信が必要なものを除く)。

自社キャラクターのPRゲームを相談する(企画立案は無料)

よくある質問

Q1. 人気キャラクターの画像を、許諾なしに自社のSNSや店頭POPで使うと問題になりますか?

問題になります。キャラクターのイラストや画像を権利元の許諾なく広告・販促に使うと、著作権侵害にあたる可能性が高く、キャラクター名を商品名や看板に使えば商標権侵害を問われることもあります。「ファンアート風に描き直した」「SNSで拡散されている画像を引用した」という場合も、企業の宣伝目的であれば同様です。発覚すると投稿の削除や損害賠償の請求に加え、ファンからの批判で企業イメージが傷つくため、必ず権利元の許諾を得てから使ってください。

Q2. 自社で作った公式キャラクターを、将来IPとして他社にライセンスすることはできますか?

可能です。ただし、キャラクターの制作を外部のデザイナーや制作会社に依頼した場合、契約で何も決めていないと著作権は制作者側に残ります。制作委託契約で「著作権の譲渡(著作権法27条・28条の権利を含む)」と「著作者人格権を行使しない旨」を定め、キャラクター名やロゴは商標登録しておくと、後から他社に使用を許諾しやすくなります。

Q3. キャラクターの権利元がどこかわからない場合はどうすればよいですか?

アニメ作品の多くは、出版社・アニメ制作会社・広告会社などが出資する「製作委員会」が権利を持ち、そのうち1社が商品化の窓口を担当しています。作品の公式サイトにある「商品化・ライセンスのお問い合わせ」窓口を確認するのが最初の一歩です。窓口が見つからない場合や、複数のIPを比較したい場合は、ライセンスエージェント(取次会社)に相談すると候補の提案から交渉まで任せられます。

Q4. 予算が少なくてもキャラクターIPを起用できますか?

可能です。放送が始まったばかりの新作アニメや、知名度がまだ高くないキャラクターであれば、MGが数十万円程度から交渉できるケースがあります。パッケージを変えずにSNSキャンペーンだけで起用すれば、製造費もかかりません。予算が限られるときほど、知名度よりも「自社の顧客層とファン層の重なり」を優先して選ぶと成果が出やすくなります。

Q5. コラボ期間が終わった後も、キャラクター入りの広告や商品を使えますか?

原則として、契約で決めた期間・媒体・地域の外では使えません。期間終了後に残った在庫をいつまで販売できるか(セルオフ期間)、SNS投稿やWebページのキャラクター画像をいつ削除するかも、契約時に確認しておく必要があります。後から「店頭在庫が売り切れない」「過去の投稿が残っている」と問題になりやすいポイントです。

Q6. キャラクターIPの動画素材をゲーム内広告で配信することはできますか?

使用許諾の範囲に「デジタル広告」や「ゲーム内での広告配信」が含まれていれば可能です。パッケージやTVCMだけの許諾では配信できないことが多いため、IPコラボとゲーム内広告を組み合わせたい場合は、契約交渉の段階で配信媒体として明記しておくのが確実です。

Q7. プレゼントキャンペーンを行う場合、法律上の注意点はありますか?

購入者を対象にした抽選キャンペーン(一般懸賞)は景品表示法の規制を受けます。景品の最高額は、取引価額が5,000円未満なら取引価額の20倍まで、5,000円以上なら10万円までで、景品の総額は懸賞にかかる売上予定総額の2%までです(出典:消費者庁「景品規制の概要」)。子ども向けIPを使う場合は、過度に購買をあおる表現にならないよう、各業界団体の自主基準もあわせて確認してください。

Q8. 効果はどのくらいの期間で判断すればよいですか?

販売数量やSNSの反応は発売から2〜4週間で見えてきますが、好感度や第一想起率などの意識の変化は、施策終了後1〜3か月で測るのが一般的です。発売直後の売上だけで判断せず、施策前・直後・数か月後の3時点で同じ調査を行うと、コラボがブランドに残した効果を比べられます。

Q9. VTuberを起用する場合と、アニメ・ゲームのIPキャラクターを起用する場合は何が違いますか?

VTuberは演者が配信やSNSでファンと直接やり取りするため、商品紹介の配信や生放送への出演など「話してもらう」施策ができます。契約は所属事務所と結ぶことが多く、タレントのキャスティングに近い進め方になります。一方で、演者の活動休止や卒業、発言による炎上など、人に由来するリスクがあります。アニメ・ゲームのキャラクターは話す内容や見せ方を権利元の監修で固められる分、表現は安定しますが、配信のような双方向のやり取りは基本的にできません。

まとめ:キャラクターIPは「借りた人気」を自社ブランドの資産に変えられるかが鍵

IPキャラクター(キャラクターIP)は、権利元の許諾を得て使う「知的財産としてのキャラクター」です。ファンの好意を自社ブランドに移し、若年層との接点や第一想起を作れる強力なマーケティング手段です。成功のポイントは次の3つです。

  1. ファン層と自社顧客の重なりで選ぶ:人気の高さより、組み合わせの納得感を優先する
  2. 費用と準備期間を現実的に見積もる:MG・制作費・監修を含め、発売まで6か月〜1年を確保する
  3. ほかの認知施策と組み合わせて資産化する:コラボ期間中の話題を、ゲーム内広告や店頭施策で自社ブランドの想起へつなげる

広告施策全体の考え方は広告とは、ゲーム内広告の基本はゲーム内広告とは、食品・飲料業界での使い方は食品・飲料の若年層リーチを増やす施策7選から確認できます。

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