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なぜ今ゲーム内広告が注目されているのか?

今、広告業界の中で静かに注目を集めているのが「ゲーム内広告」です。これまでの広告といえば、動画の途中に挿入されたり、画面の端にバナーが表示されたりと、ユーザーの体験を遮る形が一般的でした。しかし、ゲーム内広告は違います。ゲームの世界に溶け込むように自然に存在し、ユーザーの没入感を損なうことなくブランドの魅力を伝えることができます。
ゲーム内広告が注目を集めている背景には、ゲームを楽しむ人々の増加と、それに伴う広告効果の変化があります。中でも若い世代のオンラインゲーム利用が進むにつれて、従来の広告手法では届きにくい層への新たなアプローチとして、ゲーム内広告が期待されているのです。
本記事では、ゲーム内広告の仕組みから始まり、その歴史、効果、そして今後の可能性までをわかりやすく解説します。
ゲーム内広告って?
「ゲーム内広告」と聞いて、どのような広告を思い浮かべますか?
多くの方は、アプリの画面下部やゲームの合間に表示される広告、あるいはステージクリア後に流れる動画広告を想像するかもしれません。これらの広告は、一般に「ディスプレイ広告(アプリ内広告)」と呼ばれるもので、厳密には「ゲーム内広告」ではありません。
「ゲーム内広告」とは、現実の街にあるような看板やポスターの形で広告を出す、ゲームの中に溶け込んだリアルな広告のことです。

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https://ad-virtua.com/column/ingame_ads_summary
70年代からある⁉ゲーム内広告の歴史
近年、ゲーム内広告が注目を集めるようになり、「ゲーム内に看板を建てるなんて新しい試みだ!」と感じた方も多いかもしれません。しかし、実はゲーム内広告という仕組み自体は最近生まれたものではなく、バナー広告が誕生する16年も前に登場しているのです。
ゲーム内広告の歴史をさかのぼると、そのルーツは1970年代までさかのぼることができます。例えば、1978年にはテキストアドベンチャーゲーム『Adventureland(アドベンチャーランド)』が発売されました。このゲームの中には、当時の開発元であるAdventure Internationalの他のゲームを宣伝するプロモーション的な文章が登場します。
たとえばゲームの中に
Try our other great games from Adventure International!
といった文が表示され、他タイトルへの誘導=広告的な要素が組み込まれていました。
これは明確に「企業からの広告」ではなく、自社プロモーションですが、ゲーム内で何かを宣伝するという意味では、現在のゲーム内広告の原型といえる存在です。
1990年代に入ると、ゲーム内広告はより視覚的で現実に近い形になっていきます。FIFAシリーズやNBAシリーズなどのスポーツゲームが、スタジアムの看板や実在する企業ロゴを表示する広告を取り入れ始めました。これは、現実のスポーツ中継の広告と同じ形式でプレイヤーにとっても違和感なく受け入れられるスタイルでした。
現在では、『Fortnite』『Roblox』などのゲーム内に現実世界のブランドが登場し、ゲームの世界に溶け込んだ広告体験が展開されています。
たとえば、仮想空間内でGucciのバーチャルバッグを販売したり、ナイキのテーマパーク風マップを作ったりと、広告は「見るもの」から「体験するもの」へと進化しています。
では、昔から存在するのにも関わらず、なぜ「最近になって増えた」と感じるのでしょうか?
若年層を中心に拡大するオンラインゲーム利用
スマートフォンの普及やネットワーク環境の向上により、専用のゲーム機を持っていなくても、スマートフォンひとつで手軽にゲームを楽しめるようになりました。そのため、通勤時間や休憩中など、ちょっとした好きな時間にゲームをプレイする人が増え、「ゲームをするのが当たり前」という感覚が、多くの人々の中で根付いてきました。2023年の時点で、インターネット利用者のうち約25.7%がオンラインゲームを利用しており、中でも20代男性の若年層では、利用率が約60.7%と高くなっています。
こうしたゲームの人気は、広告の世界にも大きな影響を与えています。2024年の世界のゲーム内広告市場規模は約87億USドルと推定され、2033年までには196億USドルに達すると予測されています。

(出典:総務省情報通信政策研究所 令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書)
ゲーム内広告は以前から存在していましたが、従来のゲーム内広告は、ゲーム内にあらかじめ組み込まれた固定の内容が表示されていました。近年ではオンラインで広告を差し替えられる仕組みが普及したことで、インターネットに接続された状態であれば、広告の入れ替えが簡単で素早くできるようになりました。また、ゲームユーザーの位置情報をもとに都道府県単位で配信先をターゲティング可能になったことや、年齢層・性別・カテゴリに応じて最適な広告をタイミングよく配信することができるようになりました。
また、メタバース・VRといった没入空間で広告がより目立つ形で展開されるようになったことでゲーム内広告はこれまで以上に存在感を増し、「最近になってよく目にするようになった」と感じる人が多いのではないでしょうか。
ゲーム内広告の効果
①他リアル・インターネット広告に比べて高いブランドリフト効果
下の図は、アドバーチャが従来のリアル広告やWeb広告と比較して、どれほど高い広告効果を発揮しているかを示したものです。広告想起率・注目度・視認率・ROIなど、多くのマーケティング主要指標で大きく上回る結果となっています。

たとえば、広告想起率はWeb広告の約1.8倍、視認率は最大96%と非常に高く、メディアROIも平均4.5倍、最大で5.4倍にのぼります。これらの数値は、ユーザーにしっかり届き、印象に残り、費用対効果も優れているというゲーム内広告の優位性を裏付けています。
②嫌われない広告
スキップ不可の強制視聴型や、頻繁に割り込むバナー広告と比べて、アドバーチャは、ゲーム内の背景や看板、建物の中などに広告を配置するため、ゲームの世界観を崩さず自然に溶けこみます。そのため、ゲーム体験を邪魔しないことからユーザーに嫌われません。
③SNSとの相性バツグン!!
広告を一方的に押し付けない自然な形を取るメタバース広告はSNSとの相性がよく、雪だるま式に広まりやすいのです。YouTuberやTikTokなどでプレイヤーがゲームをプレイする様子を配信するゲーム実況で、その映像内に自然に広告が登場します。実況者が広告に触れているのに、視聴者は「無理やり見せられている」と感じずに広告を見せることが出来ます。また、実況された動画がSNSに切り抜かれて2次拡散、3次拡散とされることで延べ数億人のSNS利用ユーザーへアプローチが可能となります。
そのため、ゲームをする主な層は10代後半から20代前半の男性ですが、大手のゲーム実況者を視聴するのは女性など普段ゲームをプレイしていない層も多いため、様々な層にアプローチすることが可能です。
まとめ
ゲーム内広告は、少し前まであまり馴染みのないものだったかもしれません。しかし、リアルさを追求するゲームが増え、ゲーム内広告はその世界に自然に溶け込み、まるで実際の街にいるかのようなリアルな体験を提供するようになりました。また、スマートフォンの普及やインターネット環境の進化により、広告の内容が柔軟に更新できるようになり、メタバースやVRなど新しい体験の中で広告も進化しています。
今後、若年層を中心に急成長を遂げるオンラインゲーム市場とともに、ゲーム内広告はますます需要が高まり、オンラインゲームの中で主流となっていくことでしょう。
ゲーム内広告ならアドバーチャで!!
近年では広告ブロッカー(AdBlock)によって広告が非表示にされるケースが増加しており、バナー広告やディスプレイ広告がユーザーに届かないケースが増えています。アドバーチャのゲーム内広告は、広告ブロッカーの影響を受けることないため、より効果的にリーチすることができます。さらに、近年人気を集めているゲーム実況配信との相性も抜群で、実況者がプレイする際にもゲーム内に表示された広告が非表示にされることはないため、その配信を視聴している多数のファンにも届くことになります。そのため、アドバーチャのゲーム内広告は、広告ブロッカーの普及やユーザーの広告離れが進む中においても、高い視認性と自然な訴求力を兼ね備えた次世代の広告手法として、ぜひおすすめしたい広告手段です。
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WRITTEN BY
水野 征太朗
アドバーチャ株式会社代表取締役CEO | 学生時代からインディーズゲーム開発者として、複数のゲームを開発・リリース。名古屋大学経済学部を卒業後、アビームコンサルティング株式会社にて、メタバース/XR/センサーなど先端技術を用いたソリューションの提案・開発に従事。その後、アマゾンジャパン合同会社にてデータ分析・ツール開発・プロセス改善等を経験。2022年にアドバーチャ株式会社を創業。