OOH・デジタルサイネージとゲーム内広告は、いずれも「生活者の目に触れる広告」ですが、リーチできる層・費用構造・効果測定の精度が大きく異なります。若年層(Z世代)への接触を重視するなら、スマートフォンのゲームに接触時間が集中している現状を踏まえると、ゲーム内広告が有力な選択肢になります。一方、都市部での大量接触・エリアブランディングが目的ならOOH・デジタルサイネージが強みを発揮します。

この記事でわかること:

  • OOH・デジタルサイネージ・ゲーム内広告の費用・ターゲティング・効果測定の違い
  • 若年層リーチ・TVCM素材の流用・低予算での導入可能性の比較
  • 自社の課題・ターゲット・予算規模に合った媒体の選び方
  • OOHとゲーム内広告を組み合わせる統合活用の考え方

この記事の対象読者: TVCM補完施策や若年層向け認知拡大を検討しているマーケティング担当者・ブランドマネージャー。

OOH・デジタルサイネージ・ゲーム内広告の三者比較

OOH・屋外広告・交通広告とゲーム内広告を比較する媒体選定イメージ

媒体選定の意思決定に必要な主要項目を一覧で整理します。

比較項目

OOH(屋外・交通広告)

デジタルサイネージ(DOOH)

ゲーム内広告(サイネージ型)

最低予算目安

5万円〜/週(地方・中小路線)

5万円〜/週(ローカル面)

10万円〜(税抜)

主要都市の費用感

数百万円〜/週(山手線等)

数十万円〜/週(主要駅)

30万円〜/週

若年層(Z世代)リーチ

△(移動経路次第)

△〜○(ロケーション次第)

◎(Z世代の約80%が毎日プレイ)

ターゲティング精度

△(エリア・時間帯ベース)

○(人流・属性推定)

◎(ゲームジャンル・プレイスタイル等)

広告好感度

○(日常の景色として接触)

◎(約85%が好意的、公式サイト掲載値)

スキップリスク

なし(強制視認)

なし(強制視認)

なし(ゲーム世界に自然に溶け込む)

効果測定の精度

△(人流推計ベース)

○(人流データ活用)

◎(視聴完了率・ブランドリフト計測)

TVCM素材の流用

△(印刷物は別途制作必要)

○(動画入稿可)

◎(TVCM動画をそのまま使用可能)

広告配信の即時性

△(印刷・設置に時間)

○(デジタルで柔軟変更)

◎(最短即日配信可)

リーチ人数の規模

◎(都市部で数十万〜数百万人)

◎(設置ロケーション次第)

○〜◎(ゲームタイトル・期間次第)

※ 費用はあくまで目安。媒体・ロケーション・期間によって大きく異なります。最新の料金は各媒体の公式窓口でご確認ください(確認日: 2026-04-09)。

OOH(屋外広告・交通広告)の特徴と費用

OOH(Out Of Home)は、家の外にいる生活者に接触するあらゆる広告メディアの総称です。屋上看板・野立て看板・電車内中吊り・駅構内ポスター・バス車体広告など、長年にわたり認知拡大の主要手段として活用されてきました。

OOHの強み

  • 生活動線への接触: 毎日の通勤・買い物・移動の経路に接触するため、フリークエンシー(接触頻度)が自然に積み上がる
  • スキップ不可の強制視認: デジタル広告のように「スキップ」できないため、接触機会が保証される
  • 規模感の演出: 主要駅・大型ビジョン・新幹線への掲出は、「このブランドは大きい」という社会的証明効果を持つ

OOHの費用目安(2025年時点・確認日: 2026-04-09)

媒体

費用目安

電車車両内(山手線・15秒)

480万円〜/週

電車車両内(中小路線・15秒)

30〜35万円/週

屋外ビジョン(新宿アルタ前等)

10万円/日〜(15秒・1時間2回)

駅構内(都心主要駅)

数百万円/週

出典: rossyjapan.co.jp デジタルサイネージ広告料金相場記事、Ad-Virtua公式コラム

OOHの課題

  • 若年層リーチの難化: Z世代はスマートフォン画面への集中時間が長く、屋外看板や交通広告への注目度が下がっているとされる
  • 効果測定の限界: 接触者数は人流推計に基づく「推定値」であり、実際の認知率・興味喚起率の測定は困難
  • 素材制作の手間: 印刷媒体への対応が必要な場合、動画素材をそのまま転用できない

デジタルサイネージ(DOOH)の特徴と費用

デジタルサイネージ(DOOH: Digital Out of Home)は、デジタルディスプレイを使ったOOH広告です。駅構内・商業施設・屋外ビジョン・タクシー車内などに設置されており、時間帯・天候・人流データに連動したダイナミック配信が可能な点が従来OOHとの大きな違いです。

都市部に設置されたデジタルサイネージ(DOOH)の大型ディスプレイ広告

DOOHの強み

  • コンテンツの柔軟な変更: 印刷物と異なり、配信中のクリエイティブをリアルタイムで差し替えられる
  • ダイナミック配信: 朝の通勤ラッシュに「コーヒー系」、夕方に「帰宅後の夕食」など、時間帯・状況に合わせた訴求が可能
  • ターゲティングの進化: プログラマティックDOOHでは人流データ・属性推定を活用したターゲット配信が実現しつつある
  • 動画入稿対応: TVCM動画素材をそのまま使用できる媒体も多い

DOOHの市場規模と成長(出典: LIVE BOARD調査・確認日: 2026-04-09)

市場規模

2025年(予測)

1,110億円(前年比116%)

2030年(予測)

1,647億円

内訳(2025年): 交通系522億円(47%)・商業施設260億円(23%)・屋外192億円(17%)。

DOOHの課題

  • 主要ロケーションの費用は高い: 都心主要駅・渋谷スクランブル交差点等は1週間で数百万円規模になることも
  • Z世代リーチは条件次第: 若年層が集まる渋谷ハチ公前等のロケーションでは10代女性70.8%・20代女性63.6%が広告を認知(出典: Ad-Virtua公式コラム)するが、ロケーション選定が成否を分ける
  • 効果測定は改善途上: 人流データ活用が進んでいるものの、Web広告と同等の精度には至っていない

ゲーム内広告(サイネージ型)の特徴と費用

ゲーム内広告のうち、ゲームの仮想空間内にある看板・モニター・ポスター等に動画広告を配信する「サイネージ型」は、ゲームプレイを中断させない点が最大の特徴です。言わば「バーチャル空間のOOH」として位置づけられる新しい接触形態です。

スマートフォンでゲームをプレイするZ世代の若者:ゲーム内広告のターゲット層

ゲーム内広告の強み

  • Z世代の可処分時間に入り込める: Z世代(10〜20代)の約80%が毎日ゲームをプレイし、平均プレイ時間は1日約100分(出典: Ad-Virtua公式コラム記載データ)。テレビやOOHが届きにくい時間帯・空間に接触できる
  • 広告好感度が高い: ゲーム体験を妨げないため、プレイヤーの約85%が広告に好意的(Ad-Virtua公式サイト掲載値・確認日: 2026-04-09)。従来のアプリ内広告(約20%)と比べて格段に高い
  • TVCM素材をそのまま転用できる: 映像制作コストが不要。既存の動画素材を即日から配信できる
  • 効果測定の精度が高い: 視聴完了率・広告想起率・ブランドリフトをデータで計測できる
  • 広告想起率・注目度が高い: 広告想起率は業界平均33%に対して約58%(約1.8倍)、注目度は業界平均比約1.7倍(Ad-Virtua公式サイト掲載値・確認日: 2026-04-09)

ゲーム内広告(Ad-Virtua)の費用(確認日: 2026-04-09)

項目

数値

最低出稿額

10万円〜(税抜)

週単位プラン

30万円〜

CPM目安

約400円

対応タイトル

400以上

※ 最新料金・プランの詳細はAd-Virtua公式サイトでご確認ください。

ゲーム内広告の課題・注意点

  • リーチ先はゲームプレイヤーに限定される: ゲームを遊ばない層には届かない
  • 大量リーチの規模感ではOOHに劣る場合がある: 都市部の主要ロケーションのOOHと比べると、一度の接触人数は少ない場合がある
  • クリエイティブはゲーム世界になじむ設計が望ましい: 過度に押しつけがましい表現はゲーム体験を損ねる可能性がある

課題別の媒体選定ガイド

マーケティング担当者が広告媒体選定の戦略を議論するミーティングシーン

自社の課題・ターゲット・予算に応じた媒体の選び方を整理します。

① 若年層・Z世代に届けたい

→ ゲーム内広告を優先的に検討

Z世代はテレビCM・OOHが届きにくい層として業界で広く認識されています。スマートフォンのゲームに日常的な時間を費やしているため、ゲーム内のサイネージ広告は「日常の中にある接触点」として機能します。DOOHも渋谷・原宿等の若年層集積エリアでは一定の効果が期待できますが、ロケーション選定が成否を大きく左右します。

② 幅広い年齢層への大量認知をとにかく稼ぎたい

→ OOH・DOOHが得意な領域

20代〜40代を含む幅広い生活者に一定期間で大量接触させたい場合、都市部の主要交通広告・屋外ビジョンは強力な手段です。電通「2024年 日本の広告費」によるとOOH合計(屋外+交通)の広告費は約4,487億円規模(確認日: 2026-04-09)と、成熟した安定媒体です。

③ 限られた予算でTVCM素材を有効活用したい

→ ゲーム内広告が特に有効

映像制作コストをかけずに既存TVCM素材をそのまま転用できるため、予算効率が高い。10万円〜の少額から試せる点も、初めてゲーム内広告を検討する企業にとって導入ハードルが低い。

④ 特定エリア・来店促進・地域施策を打ちたい

→ DOOH(店舗周辺・商業施設内)が向いている

商業施設内や店舗周辺のDOOH配信は、来店意向を高める「ラストワンマイル施策」として活用されています。購買行動に近い場所での接触が可能なため、来店促進・地域限定キャンペーンに向いています。

⑤ ブランドリフト・効果をデータで証明したい

→ ゲーム内広告が測定しやすい

OOH・DOOHは効果測定が人流推計・サンプル調査ベースになる場合が多く、費用対効果の定量証明が難しいことがあります。ゲーム内広告は視聴完了率・広告想起率をデジタルデータで計測できるため、社内報告・PDCAに活用しやすい。

こんな企業に向いている・向いていない

OOH・デジタルサイネージが向いている企業

  • 対象: 幅広い年齢層にリーチしたい食品・飲料・日用品・小売チェーン
  • 予算感: 数十万円〜数百万円/週の投資が可能
  • 目的: ブランド認知の絶対量拡大、エリアブランディング、社会的な規模感の演出
  • 素材状況: 印刷・映像を含む複数フォーマットの制作体制がある

こんな状況には向いていない:

  • ターゲットをZ世代・10〜20代に絞っている
  • 効果をデジタルデータで厳密に測定・報告する必要がある
  • 少額予算で費用対効果を見ながら段階的に拡大したい

ゲーム内広告が向いている企業

  • 対象: Z世代・若年層リーチを強化したい食品・飲料・エンターテインメント・日用品ブランド
  • 予算感: 10万円〜から試せる(週単位の出稿から検証可能)
  • 目的: テレビCM・OOHが届かない層への認知拡大、広告好感度を維持しながら接触頻度を増やしたい
  • 素材状況: 既存TVCM動画素材を活用したい(新規制作コストを最小化したい)

こんな状況には向いていない:

  • ゲームを遊ばない高年齢層(50代以上が主なターゲット)への施策
  • 特定エリアの実店舗への来店を直接誘導したい(ローカル施策)
  • リーチ規模が最優先で、主要都市の数十万〜数百万人への即時大量接触が必要

OOHとゲーム内広告の組み合わせ活用

OOHとゲーム内広告は、ターゲット層と接触場面が異なるため、「競合する媒体」ではなく「補完し合う媒体」として設計できます。

OOH・DOOH・ゲーム内広告を組み合わせた統合広告キャンペーンのイメージ

統合活用の考え方

フェーズ1: OOHで都市部の幅広い層に接触
主要駅・商業施設周辺のDOOHで30〜50代の生活者に認知を広げる。移動中・買い物中のタイミングでブランド名を認識させる。

フェーズ2: ゲーム内広告でZ世代の日常接点を取る
OOHではリーチしにくいZ世代(10〜20代)に対し、スマホゲームのプレイ中に自然な形で接触。ゲームの世界観に溶け込んだ看板・モニター広告で好感度を維持しながら認知を積み上げる。

この「二段構え」の戦略により、年齢層・接触シーンの両面でカバレッジを広げることができます。Ad-Virtua公式コラムでもOOH・DOOH・ゲーム内広告の統合戦略について詳しく解説しています(Z世代の生活動線を捉える:OOH・DOOH・ゲーム内広告の統合戦略)。

よくある質問(FAQ)

Q. ゲーム内広告はOOHと同じ「強制視認」の効果がありますか?

A. ゲーム内サイネージ型広告は、ゲーム世界の看板やモニターに表示されるため、プレイヤーがゲームを進める中で自然に目に入ります。スキップボタンはなく、ゲームを遊び続ける限り繰り返し接触します。強制的に全画面を遮断するインタースティシャル広告とは異なり、ゲーム体験を妨げない形での接触が特徴です。

Q. 少ない予算でまず試すとしたらどちらを選べばいいですか?

A. 少額から始めやすいのはゲーム内広告です。現時点ではAd-Virtuaで10万円〜の出稿が可能で、TVCM素材の流用も認められているため、新規制作コストを最小化できます。OOH・DOOHはロケーションによっては週数万円〜の媒体もありますが、主要都市の認知量を稼げるロケーションになると費用が大きく跳ね上がります。

Q. 効果測定はどちらがしやすいですか?

A. ゲーム内広告の方が測定精度は高い傾向にあります。視聴完了率・広告想起率・ブランドリフトをデジタルデータで計測できます。OOH・DOOHは人流推計や外部調査会社を活用したサンプル調査ベースになる場合が多く、厳密な費用対効果の算出が難しいケースがあります。

Q. TVCM素材はOOH・サイネージにもそのまま使えますか?

A. デジタルサイネージ(DOOH)には動画形式で入稿できる媒体が多く、TVCMの横長動画をそのまま使えるケースが増えています。ゲーム内広告(Ad-Virtua)も既存のTVCM素材をそのまま使用できます。従来の屋外看板(印刷物)は別途印刷用データの制作が必要です。

Q. OOH・ゲーム内広告のCPM相場はそれぞれいくらですか?

A. ゲーム内広告(Ad-Virtua)のCPMは現時点で公式サイトに約400円と掲載されています(確認日: 2026-04-09)。OOH・DOOHのCPMは媒体・ロケーションごとの差が大きく、業界統一指標での比較が難しい状況です。山手線の週数百万円規模の媒体と、1面5万円/週の地方駅媒体では接触人数・CPMが大きく異なります。各媒体の見積もりを取得した上で比較することをおすすめします。

まとめ:媒体選定のチェックポイント

OOH・デジタルサイネージとゲーム内広告は、「どちらが優れているか」ではなく「自社の課題・ターゲット・予算に合っているか」で選ぶべき媒体です。

チェックポイント

向いている媒体

ターゲットが10〜20代(Z世代)中心

ゲーム内広告

幅広い年齢層への大量接触が最優先

OOH・DOOH

既存TVCM素材を流用して費用を抑えたい

ゲーム内広告

特定エリア・来店促進が目的

DOOH(店舗周辺)

効果をデジタルデータで証明したい

ゲーム内広告

ブランドの規模感・社会的存在感を演出したい

主要OOH・屋外ビジョン

ゲーム内広告の仕組み・種類・他媒体との比較についてさらに詳しく知りたい方は、ゲーム内広告とは?仕組み・種類・効果を解説をご覧ください。

また、ゲーム内広告の費用・料金相場についてはゲーム内広告・メタバース広告の費用・料金相場で詳しく解説しています。

ゲーム内広告の導入を検討している企業へ

以下の条件に当てはまる企業には、ゲーム内広告(サイネージ型)が特に有効な選択肢になります。

  • 食品・飲料・日用品・エンターテインメント等のナショナルブランド
  • Z世代・10〜20代への認知拡大が課題になっている
  • 既存のTVCM素材がある
  • 月10万円〜30万円規模で新しい接点を試したい

Ad-VirtuaはCPM約400円(確認日: 2026-04-09)・400タイトル以上に対応する国内最大級のゲーム内広告ネットワークです。動画素材の新規制作が不要で、既存素材から最短即日配信が可能です。まずは費用感・配信可能なタイトルについてお気軽にご相談ください。