潜在層は「課題やニーズをまだ自覚していない層」、顕在層は「ニーズが明確で、商品・サービスを比較検討している層」です。両者の違いはニーズを自覚しているか・今すぐ行動するかにあり、潜在層にはSNS・動画・ゲーム内広告などで接触頻度を積み上げ、顕在層とは別のKPI(想起率・ブランドリフト)で評価する必要があります。

「リスティング広告だけでは成長の上限が見えてきた」「BtoBでもリード獲得が頭打ちになっている」「Z世代・若年層に届いていない」と感じているマーケティング担当者向けに、この記事では次の内容を解説します。

  • 潜在層と顕在層の違い(ひと目でわかる比較表)
  • 潜在層・準顕在層・顕在層・非認知層の4分類
  • 潜在層へのアプローチ手法8種の比較(費用感・KPI・向いているケース)
  • BtoBマーケティングでの潜在層アプローチの進め方
  • BtoC(食品・飲料など)で若年層の潜在層に届く方法
  • 稟議に使えるCPM比較・ブランドリフト・ROIの考え方
  • 潜在層を顕在層へ育てるファネル設計と失敗パターン

なお、広告の種類や媒体、費用の全体像から整理したい場合は、先に広告とは?意味・種類・効果・媒体選びをわかりやすく解説した記事を読むと、本記事で紹介する各手法の位置づけがつかみやすくなります。

潜在層と顕在層の違い:比較表でひと目で整理

まずは潜在層と顕在層の違いを、施策設計に関係する項目で並べます。

比較項目

潜在層

顕在層

ニーズの自覚

ない、または漠然としている

明確に自覚している

検索行動

課題・悩みで調べる(例:「若年層 認知 下がった」)か、そもそも検索しない

商品名・サービス名・「比較」「料金」で調べる

母数

非常に多い

少ない

主な接点

SNS・動画・ゲーム・OOHなど、日常で時間を使う場所

検索広告・比較サイト・営業接点

効くクリエイティブ

気づき・共感・世界観を伝える

価格・機能・導入実績を比べられる

主なKPI

リーチ・CPM・広告想起率・ブランドリフト

CV数・CPA・CVR・商談化率

成果が出るまで

3〜12か月(商材による)

数日〜数週間

競合状況

比較的空いている

入札が集中しやすい

要するに、顕在層は「今の売上」、潜在層は「半年後・1年後の売上」を作る対象です。どちらか一方だけに寄せるのではなく、役割を分けて予算とKPIを持たせるのが基本になります。

潜在層・準顕在層・顕在層・非認知層の4分類

街を行き交う多様な人々。顧客層は関心度によって複数の段階に分かれる

実務では、潜在層と顕在層の間に「準顕在層」を置き、さらに外側に「非認知層」を置く4分類で整理すると、施策とターゲットを対応させやすくなります。

顧客層

定義

特徴

アプローチの時間軸

非認知層

商品ジャンル自体を知らない層

最も外側の層。カテゴリ自体を知ってもらう施策が必要

超長期

潜在層

ジャンルへの興味はあるが、ニーズが漠然としていて具体的な行動を取っていない層

母数が最も多い。継続的な接触で育てる必要がある

中長期

準顕在層

ニーズはあるが、自社の商品・サービスを知らない、または検討に入れていない層

認知させれば比較検討へ引き上げやすい

短中期

顕在層

ニーズが明確で、他社と比較検討している層

母数が最も少ない。競合との差別化で勝敗が決まる

即時

ポイントは母数が逆三角形になっていることです。今すぐ買う顕在層は全体のごく一部で、潜在層のほうが圧倒的に多くいます。ただし潜在層は今すぐ購買しないため、施策の効果がすぐには数字に表れません。後述するように、KPIを顕在層向けの施策と分けて設計することが前提条件になります。

なぜ今、潜在層アプローチが重要なのか

デジタルマーケティング戦略と広告施策のイメージ

顕在層だけを狙う施策が限界に近づいている背景には、3つの構造変化があります。

① 顕在層向け広告の競争激化

2025年の日本の総広告費は8兆623億円(前年比105.1%)で、そのうちインターネット広告費は4兆459億円(前年比110.8%)と初めて総広告費の過半数(50.2%)を占めました(出典: 電通「2025年 日本の広告費」2026年3月5日発表)。デジタル広告への出稿が増えるほど、「比較」「料金」などの顕在層キーワードには入札が集中し、獲得単価は上がりやすくなります。

② 若年層へのリーチが難しくなっている

テレビや検索広告だけでは届きにくい層が広がっています。Z世代の約80%がゲームをプレイし、1日の平均プレイ時間は約100分という調査結果もあり(出典: Ad-Virtua公式サイト掲載データ)、従来のチャネルだけでは接触回数が足りないケースが増えています。

③ 潜在層に種をまかないと、いずれ顕在層も減る

BtoBでは「今この瞬間に購買を検討している企業は全体の約5%で、残り約95%は市場の外にいる」とする「95:5ルール」が知られています(出典: LinkedIn B2B Institute/Ehrenberg-Bass研究所 John Dawes氏、2021年)。この95%が将来の顕在層です。BtoC(食品・飲料・日用品など)でも、商品カテゴリで最初に思い浮かぶブランド(第一想起)を取れているかどうかで、購買のタイミングに選ばれる確率が大きく変わります。

潜在層アプローチは「今すぐ売る施策」ではなく、「将来の売上を仕込む施策」です。この考え方に切り替えることが、施策設計の出発点になります。

潜在層へのアプローチ手法8選と比較表

SNS・動画・ディスプレイなど複数の広告チャネルを表すイメージ

現在使える主な潜在層アプローチ手法を整理します。手法ごとに、潜在層への適性・費用感・向いているケースが異なります。

手法

潜在層への適性

費用感の目安

向いているケース

注意点

ディスプレイ広告(DSP)

高

CPM 100〜1,000円程度

ブランド認知の拡大、リターゲティングとの組み合わせ

広告ブロックやバナー疲れが起きやすい

SNS広告(Instagram/TikTok等)

高

CPM 数百円程度

若年層・Z世代へのビジュアル訴求

クリエイティブをこまめに入れ替える必要がある

動画広告(YouTube等)

高

視聴単価 数円〜数十円

ブランドストーリーや使用シーンの訴求

スキップされやすい

コンテンツマーケティング(SEO)

中〜高

記事1本 数万〜数十万円

BtoB、検討期間の長い商材

成果が出るまで3〜6か月かかる

インフルエンサー活用

高

1施策 数万〜数百万円

Z世代、美容・食品など特定カテゴリ

効果測定が難しい

体験型施策(イベント・ポップアップ)

中

1施策 数十万〜数百万円

ブランド体験、高関与商材

接触できる人数に上限がある

ゲーム内広告(サイネージ型)

高(Z世代・若年層)

CPM 約300円(Ad-Virtuaの場合)

若年層リーチ、TVCMの補完

ゲームジャンルの選び方が効果を左右する

タイアップ記事広告

高

1記事 数十万〜数百万円

認知から検討への引き上げ

媒体の信頼性が品質に影響する

※費用はいずれも目安です。実際の費用は業界・ターゲット・配信設定によって変わります。ゲーム内広告のCPMは、Ad-Virtuaの「1週間30万円・100万回再生目安」というプラン(Ad-Virtua公式サイト、2026年9月確認)から算出しています。

手法を選ぶときの基本は「ターゲットがどこで時間を使っているか」です。Z世代・若年層が対象ならSNS・動画・ゲームの組み合わせ、企業の担当者(BtoB)が対象ならコンテンツマーケティング・ウェビナー・タイアップ記事の組み合わせが基本になります。

接点設計から計測までの具体的な実行ステップは、潜在層へのアプローチ方法を認知から接点設計まで解説した実践ガイドで詳しく解説しています。

BtoBマーケティングでの潜在層・顕在層アプローチ

会議室で戦略を検討するビジネスチームのイメージ

BtoBの潜在層アプローチは、BtoCと比べて次の3点が大きく異なります。

  1. 購買に関わる人が複数いる:担当者・上長・決裁者・情報システム部門など、それぞれ別の情報を求めている
  2. 検討期間が長い:課題を認識してから発注までに数か月〜1年以上かかることも珍しくない
  3. 課題の言葉で検索される:潜在層は製品カテゴリ名ではなく「業務が回らない」「コストを下げたい」といった課題の言葉で調べる

そのため、BtoBでは「潜在層=まだ課題を言語化できていない企業」「顕在層=製品カテゴリ名や比較で探している企業」と分けて、段階ごとに接点を用意します。

段階

相手の状態

主な施策

KPIの例

潜在層

課題をはっきり認識していない

課題解説記事(SEO)、業界レポート、SNS・動画広告、ウェビナー

記事流入数、指名検索数、ウェビナー参加数

準顕在層

課題は認識しているが、解決手段を探し始めたばかり

ホワイトペーパー、導入事例、メールマガジン(MA)

資料DL数、MQL数、メール開封率

顕在層

製品カテゴリを比較検討している

比較記事、検索広告、無料トライアル、営業からの提案

商談化率、受注率、CPA

BtoBで特に効果的なのは、潜在層向けの接点で得た連絡先をメール配信やMA(マーケティングオートメーション)で育て続ける運用です。課題解説記事を読んだ企業が、数か月後に比較記事や資料請求に進んだタイミングを捉えられるようにしておくと、潜在層への投資が商談につながります。

なお、BtoB企業でも「採用」や「企業ブランド」の目的で若年層へ認知を広げたい場合は、BtoC向けのチャネル(SNS・動画・ゲーム内広告)が選択肢に入ります。

BtoC(食品・飲料など)で若年層の潜在層に届く方法:ゲーム空間という接点

スマートフォンでゲームをプレイするZ世代の若者

食品・飲料・日用品などのBtoC商材では、潜在層は「そのカテゴリを買う予定はあるが、どのブランドにするかは決めていない生活者」です。購買の瞬間に思い出してもらえるよう、日常の中で繰り返し接触することが重要になります。

潜在層向けの記事では、ディスプレイ広告・SNS広告・コンテンツマーケティングの3つが紹介されることが多いですが、Z世代・若年層向けにはもう一つ重要なチャネルがあります。それがゲーム空間(ゲーム内広告)です。

ゲーム内広告が潜在層アプローチに向いている理由

  • Z世代の約80%がゲームをプレイし、1日平均約100分を使っている(出典: Ad-Virtua公式サイト掲載データ)
  • 利用時間はSNSと同程度なのに、ゲームへの広告費はSNSより約3割少なく、競合が少ない(出典: AdVerTimes「ゲーム内動画広告」解説記事、2024年11月)
  • ゲームに集中している状態での接触は記憶に残りやすい

サイネージ型ゲーム内広告の効果データ

ゲーム空間の看板やモニターに動画を表示するサイネージ型広告は、インタースティシャル(全画面の割り込み広告)やリワード広告(動画を見るとアイテムがもらえる広告)と違い、プレイを中断させません。プレイ体験に自然に溶け込む形で認知を獲得できるのが特徴です。

指標

ゲーム内広告(サイネージ型)

比較対象(Web広告)

差

広告想起率(助成想起)

58%

33%

約1.8倍

注目度(1,000imp あたり注視時間)

29分

17.5分

約1.7倍

視認率

最大96%

67%

約1.4倍

好感度(ゲーム体験に適していると回答)

84%

—

—

出典: AdVerTimes「ゲーム内動画広告」解説記事(TalkTalk社調査、デジタル広告コンソーシアム調査)、2024年11月

商材との相性も確認しておきましょう。KPMGジャパンの調査(2024年2月)によれば、ゲーマーの58.9%がエナジードリンクの飲用経験があり、ゲームプレイヤーと特定商材の親和性は高い傾向にあります(出典: KPMGジャパン「インゲーム広告でZ世代の購買意欲を獲得するには?」)。

ゲーム内広告の仕組み・種類・費用を体系的に知りたい場合はゲーム内広告とは?仕組み・種類・効果・費用を解説した記事を、食品・飲料業界での使い方を知りたい場合は食品・飲料の若年層リーチを増やす施策7選をあわせてご覧ください。

稟議に使える数値:CPM比較・ブランドリフト・ROIの考え方

潜在層施策の予算を社内で通すときに壁になるのが、「CVにつながらない施策にいくら使うのか」という問いです。CPAでは評価できないため、次の3つの数値をセットで示すと説明しやすくなります。

稟議に使う数値

示し方の例

何を伝えるか

CPM比較

ゲーム内広告 約300円、ディスプレイ広告 100〜1,000円、SNS広告 数百円

同じ接触量を得るためのコスト効率

ブランドリフト(広告想起率の伸び)

接触者と非接触者の想起率の差(例: 助成想起 58% vs 33%)

接触した人が実際にブランドを覚えているか

想起獲得単価(ROIの代わりに使える指標)

広告費 ÷(リーチ数 × 想起率の上昇幅)

「ブランドを覚えてくれた人」1人あたりのコスト

試算例:予算300万円をCPM300円の媒体に使うと、1,000万インプレッションになります。フリークエンシー(1人あたりの平均接触回数)を5回とするとリーチは約200万人です。ブランドリフト調査で想起率が10ポイント上がった場合、ブランドを新たに覚えた人は約20万人、1人あたりの獲得コストは約15円と計算できます。同じ計算をCPM1,000円の媒体で行うと、想起率の上昇幅が同じでも1人あたり約50円です。

※上記は計算方法を示すための試算で、実際のフリークエンシーや想起率の上昇幅は、媒体・クリエイティブ・配信期間によって変わります。

これらの数値は、CPAやCVRのような即時の成果指標とは並べずに、「半年〜1年後の獲得コストを下げるための先行投資」として示すのがポイントです。ブランドリフト型ROIの計算方法や、媒体費・制作費・調査費を含めた総コストの考え方はゲーム内広告の費用対効果・ROI測定ガイドで、食品・日用品メーカーの具体例は食品・日用品メーカーのゲーム内広告ROIガイドで解説しています。

潜在層施策のKPI設定:顕在層と混ぜないことが最重要

マーケティングKPI分析ダッシュボードとデータグラフ

潜在層施策で最も多い失敗は、CPA(顧客獲得単価)やCV数で評価してしまうことです。潜在層は今すぐ購買しないため、顕在層向けのKPIで測ると必ず「効果なし」と判断されます。潜在層施策では、次のKPIを使います。

KPI

内容

主な計測手段

インプレッション数・リーチ

何人のターゲットに届いたか

広告プラットフォームの管理画面

CPM(1,000回表示あたりの費用)

認知を得るためのコスト効率

同上

広告想起率

広告に接触した人がブランドを思い出せる割合

ブランドリフト調査

ブランド認知率の変化

広告接触の前後での認知率の変化

ブランドリフト調査

好感度・ブランドイメージ

広告接触によるブランドへの印象の変化

ブランドリフト調査

動画視聴完了率(VTR)

動画をどこまで見たか

動画広告プラットフォーム

指名検索数

ブランド名・商品名での検索数の推移

Googleサーチコンソール、キーワードプランナー

インクリメンタルリーチ

既存メディア(TV等)で届かなかった層への上乗せ接触

接触データの突き合わせ、MMM分析

ブランドリフト調査の設計ポイント

ブランドリフト調査は、広告に接触したグループと接触していないグループを比べて、認知率・好感度・購入意向の差を数値にする方法です。設計時のポイントは次の3つです。

  1. 接触・非接触の両グループの属性をそろえる(年齢・性別・地域をそろえてランダムに割り当てる)
  2. 施策終了後1〜2週間以内に調査する(時間がたつほど記憶が薄れ、差が見えにくくなる)
  3. 目標値を事前に決めておく(例: 広告想起率を非接触グループより10ポイント上げる)

調査の具体的な設計方法はブランドリフト調査の設計ガイドで詳しく解説しています。

潜在層を顕在層に育てるファネル設計と時間軸

マーケティングファネル設計と育成ロードマップを企画するイメージ

潜在層施策は、単発で認知させるだけでは不十分です。接触したあとにどう関心を高め、最終的に検討・購買へとつなげるかという育成ファネルを設計する必要があります。

フェーズ1: 認知獲得(0〜3か月目)

  • 目的: ターゲットにブランド名・商品カテゴリを知ってもらう
  • 主な手法: ゲーム内広告、SNS広告、YouTube動画広告、TVCM
  • KPI: インプレッション数、広告想起率、動画視聴完了率
  • 注意点: クリエイティブには「気づき」「共感」の要素を入れる。機能や仕様の説明は控える

フェーズ2: 関心喚起(3〜6か月目)

  • 目的: ブランドを知っている層に興味を持ってもらう
  • 主な手法: SNSアカウント運用、インフルエンサー活用、コンテンツマーケティング(SEO)、タイアップ記事
  • KPI: フォロワー数の増加、オウンドメディアのPV・滞在時間、指名検索数
  • 注意点: 役立つ情報を提供するコンテンツで、検索ニーズに応える

フェーズ3: 検討促進・刈り取り(6か月目〜)

  • 目的: 関心を持った層を比較検討・資料請求・購買へ誘導する
  • 主な手法: リターゲティング広告、比較記事、メールマーケティング、資料DL
  • KPI: CVR、CPA、資料DL数
  • 注意点: この段階で初めて、比較や仕様を訴求するクリエイティブが効果を発揮する

育成にかかる期間の目安:食品・飲料・日用品などの低関与商材では3〜6か月、BtoBや高価格帯の高関与商材では6〜12か月を見込むのが一般的です。短期間で評価して打ち切ると、フェーズ2以降につながるはずだった投資が無駄になります。

ファネルの中間にあたる「比較検討の手前」の設計は、ミドルファネル施策の完全ガイドで詳しく解説しています。

業界別:潜在層アプローチの特徴と重点チャネル

店頭の棚に並ぶ多数の飲料缶。店頭で最初に思い浮かぶブランドになることが重要

潜在層が時間を使っている場所は、業界やターゲットによって異なります。どの業界でも一律に「SNS広告+コンテンツマーケティング」で設計するのではなく、自社の顧客像に合わせてチャネルを選びましょう。

業界

主な潜在層

重点チャネル

補完チャネル

食品・飲料

Z世代、若年ファミリー層

ゲーム内広告、TikTok、YouTube

インフルエンサー、店頭POPとの連動

日用品・消費財

主婦層、ファミリー層、Z世代

Instagram、YouTube、コンテンツマーケティング

ゲーム内広告(若年層へのリーチ)

外食チェーン

Z世代、若年男女

TikTok、ゲーム内広告、LINE

体験型施策(ポップアップ)

交通・インフラ

旅行に関心のある層、ファミリー層

YouTube、DSP、コンテンツマーケティング

ゲーム内広告

ホテル・観光

旅行に関心のある層、若年層

SNS広告、インフルエンサー、動画広告

タイアップ記事

BtoB(SaaS・製造業など)

課題を言語化できていない企業担当者

SEO、ウェビナー、ホワイトペーパー

SNS広告、業界メディアのタイアップ

食品・飲料業界では、店頭で商品を選ぶ前に「そのカテゴリで最初に思い浮かぶブランド」になっているかどうかが、選ばれる確率を大きく左右します。テレビでは届きにくく、SNSではすぐに流されてしまう若年層に対しては、プレイ中に繰り返し目に入るゲーム内広告が有力な選択肢の一つになります。業界別の媒体選びは食品・飲料メーカーのブランド認知施策ガイドも参考にしてください。

潜在層施策でよくある失敗パターン5つ

成果が出ずパソコンの前で頭を抱えるマーケティング担当者

失敗1:顕在層と同じKPIで評価して打ち切る

「3か月やったのにCV数が増えなかった」という理由で潜在層施策をやめてしまうのが、最も多い失敗です。潜在層施策の効果がCPAやCV数に表れるのは、育成が進んだ6〜12か月後です。

失敗2:顕在層向けのクリエイティブを使い回す

機能・仕様を並べたクリエイティブや「今すぐ購入」型のクリエイティブは、潜在層には響きません。潜在層には、気づき・共感・ブランドの世界観を伝えるビジュアルやストーリーが必要です。

失敗3:単発の施策で終わらせる

1回のキャンペーンではブランド認知は定着しません。接触回数(フリークエンシー)の積み重ねが重要で、最低でも3〜6か月の継続配信を計画しましょう。

失敗4:チャネルを1つに絞りすぎる

SNS広告だけ、動画広告だけといった単一チャネルでは、届く層が限られます。認知フェーズでは複数のチャネルを組み合わせて、届く範囲を広げるのが基本です。

失敗5:ターゲットとチャネルが合っていない

Z世代を狙っているのに、中高年が中心のメディアに予算を集中させてしまう、といったミスマッチです。チャネルを選ぶ前に「ターゲットがどこで時間を使っているか」を確認しましょう。

こんな企業におすすめ・おすすめしない企業

潜在層アプローチがおすすめの企業

  • TVCMなどのマス広告に予算を使っているが、Z世代・若年層へのリーチが弱いと感じている企業
  • リスティング広告のCPAが上がり続けていて、新しい顧客獲得の入口を探している企業
  • ブランド認知率は低くないが、第一想起が取れていない企業
  • 新ブランド・新商品を市場に出す前に、認知を作っておきたい企業
  • BtoBで、リード獲得が頭打ちになり「まだ課題に気づいていない企業」との接点を増やしたい企業
  • 3〜6か月以上の継続予算を確保できる企業

潜在層アプローチをおすすめしない企業

  • 今月のCV数・売上を今月中に改善したい企業(即効性を求めるなら、まず顕在層向け施策を優先する)
  • ターゲットが非常に限られていて、潜在層の母数そのものが少ない商材(ニッチなBtoBサービスなど)
  • 潜在層向けのクリエイティブを制作するリソースがない企業(顕在層向けとは作り方が異なるため、新たな制作が必要)
  • 3か月未満の短期予算しか確保できない企業(効果を測る前に施策が終わってしまう)

Ad-Virtuaが合う企業・活用ケース

ゲーム画面内のサイネージ枠に表示されたAd-Virtuaの広告(Ad-Virtua公式サイトより)

潜在層アプローチの手段の一つとして、ゲーム内サイネージ広告(Ad-Virtua)が特に力を発揮するケースがあります。次の条件に複数当てはまる場合は、検討する価値があります。

  1. Z世代・若年層(10代〜30代)が主な潜在層のターゲットである
  2. テレビCMやSNS広告だけでは、若年層への接触回数が足りないと感じている
  3. 15〜30秒程度の動画素材がすでにある、または制作できる
  4. 嫌われにくい広告体験を重視している(ブランドセーフティ・好感度の観点)
  5. 週単位・月単位で継続的に認知接触を設計したい
  6. 食品・飲料・外食・交通・日用品など、生活との接点が広いブランドである

Ad-Virtuaの動画配信プランは1週間30万円〜で、100万回再生が目安です。配信先は国内600以上のゲームタイトルに広がっています(Ad-Virtua公式サイト、2026年9月確認)。稟議資料に使えるブランドリフト調査の数値や、同業界での活用イメージは資料でお渡ししています。

一方、次のケースには向きません。

  • 今すぐのCV・リード獲得を求める場合(ゲーム内広告は認知・想起に特化した施策です)
  • ゲームをしない層(シニア層など)が中心のターゲットの場合
  • 動画素材を用意できない場合

施策の選定や予算の組み方で迷っている場合は、Ad-Virtuaへのお問い合わせからお気軽にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 「潜在層」と「潜在顧客」は同じ意味ですか?

A. ほぼ同じ意味で使われます。厳密には、「潜在顧客」は自社の顧客になる可能性がある個人・企業を指し、「潜在層」はそうした人たちをまとめて一つの層としてとらえた言い方です。施策を設計するときは「潜在層」、個別の見込み客を管理するときは「潜在顧客」と使い分けると、社内で話が混乱しにくくなります。

Q2. 自社の潜在層がどれくらいの規模かは、どう見積もればよいですか?

A. BtoCなら、ターゲットの人口(例: 20代男女)× カテゴリの購入率 − 自社ブランドの購入者数で大まかに見積もれます。BtoBなら、対象業種・従業員規模に当てはまる企業数から、既存顧客と商談中の企業を引いた数が目安です。検索ボリュームで考えるなら、課題を表す言葉(例:「若年層 認知 施策」)の検索数と、製品カテゴリ名の検索数の差が、潜在層と顕在層の比率の参考になります。

Q3. 顕在層施策と潜在層施策は、どう予算配分すればよいですか?

A. 顕在層向けに7〜8割、潜在層向けに2〜3割から始める配分がよく紹介されます。ただし、指名検索数が伸び悩んでいる、または第一想起で競合に負けている場合は潜在層の比率を上げ、指名検索が十分にある場合は顕在層の刈り取りに寄せるなど、自社の状況で調整しましょう。予算配分の考え方は広告戦略の立て方の解説記事でも整理しています。

Q4. BtoBでは、潜在層と顕在層をどう見分ければよいですか?

A. 行動データで見分けるのが実務的です。課題解説記事だけを読んでいる、業界レポートだけをダウンロードしている企業は潜在層、料金ページや比較記事、導入事例を見ている企業は顕在層に近いと判断できます。MAツールでページごとにスコアを付けておくと、営業に渡すタイミングを判断しやすくなります。

Q5. ゲーム内広告は、ゲームをしない人には届きませんよね?

A. その通りです。ゲーム内広告は、ゲームをプレイする層(特にZ世代・若年層)に届けるための手法です。ターゲットにゲームプレイヤーがほとんど含まれない場合は、SNS広告・動画広告・コンテンツマーケティングなどが適しています。なお、Ad-Virtua公式サイトに掲載されているプレイヤーの男女比は男性64%・女性36%で、カジュアルゲームを中心に女性にも一定数届く点は押さえておくとよいでしょう。

まとめ:潜在層アプローチを設計する3つのポイント

潜在層と顕在層の違いを踏まえると、潜在層アプローチは次の3つのポイントで設計するのが基本です。

  1. ターゲットがどこで時間を使っているかからチャネルを選ぶ(BtoBなら課題解説コンテンツ、若年層ならSNS・動画・ゲーム)
  2. 顕在層とは別のKPIで評価する(広告想起率・CPM・ブランドリフト・指名検索数)
  3. 3つのフェーズで育て、中期の時間軸で判断する(認知 → 関心喚起 → 検討促進)

広告施策の全体像から整理し直したい場合は広告とは?意味・種類・効果・媒体選びの解説記事を、若年層の潜在層に届くチャネルとしてゲーム内広告を具体的に検討したい場合はゲーム内広告の費用・料金相場の解説記事をあわせてご覧ください。