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体験型施策の種類と比較【8手法を費用・効果・向き不向きで徹底整理】

体験型施策にはイベント・ポップアップ・サンプリング・ゲーム内広告・AR/VR・SNSキャンペーンなど複数の手法があり、費用感や向いているターゲットが大きく異なります。「どの施策を選べばよいか」の判断軸を、費用相場・リーチ規模・継続性の3軸で整理します。

この記事でわかること:

  • 体験型施策の主な8種類と各手法の特徴
  • 施策別の費用相場・リーチ規模・継続性の比較表
  • 予算・ターゲット・目的別の選び方フレームワーク
  • 各施策の「向いている企業」と「向いていない企業」
  • よくある失敗パターンと対策

ナショナルブランドのマーケティング担当者・ブランド戦略室の方で、体験型施策の予算配分や施策選定に迷っている方向けの記事です。

体験型施策とは?8種類を一覧で整理

体験型施策とは、商品やサービスを顧客に「実際に体験」してもらうことでブランド価値を直感的に伝える手法の総称です。単なる広告露出と異なり、顧客が能動的に関与する点が特徴です。

現時点では、体験型施策は大きく3つのカテゴリーに分類されます。

① オフライン体験型

  • イベント・展示会
  • ポップアップストア
  • サンプリング(試供品配布)
  • 工場見学・地域コラボ

② デジタル体験型

  • ゲーム内広告(サイネージ型)
  • AR/VR体験広告
  • プレイアブル広告
  • SNSキャンペーン(参加型)

③ アプリ・コミュニティ型

  • 知育・社会体験アプリ(ごっこランド等)
  • オンラインコミュニティ・ウェビナー

上位記事の多くは「手法の説明」で終わっています。この記事では費用・効果・向き不向きを軸にした選定判断を提供します。

体験型施策の3カテゴリ分類図:オフライン体験型・デジタル体験型・アプリ型

【比較表】体験型施策8種類を費用・リーチ・効果で比較

施策選定に最も役立つ情報を先に整理します。

施策種類

費用目安

主なターゲット年齢

リーチ規模

継続性

体験の深さ

SNS拡散効果

イベント・展示会

数十万〜数百万円

幅広い(商材次第)

小〜中(来場者限定)

単発

深い

低い

ポップアップストア

数百万〜数千万円

幅広い

中(地域限定)

短期

深い

高い

サンプリング

数十万〜数百万円

商品特性次第

中(地域限定)

単発

やや浅い

中程度

ゲーム内広告

10万円〜(税抜)

Z世代・若年層

大(全国)

継続可

やや浅い

低〜中

AR/VR体験広告

数百万〜

幅広い

中(設置場所依存)

単発

深い

高い

プレイアブル広告

数十万〜数百万円

Z世代・ゲーマー

大(配信ネットワーク次第)

継続可

中程度

低い

SNSキャンペーン

数十万〜

Z世代・ミレニアル

大(拡散次第)

継続可

浅い

最大

知育・社会体験アプリ

非公開(要問合せ)

未就学児〜小学生低学年とその保護者

大(アプリ利用者)

継続可

中程度

低い

※費用はすべて参考値。実施規模・代理店・制作内容によって大きく異なります。
出典:SHOPCOUNTER MAGAZINE(2025年)、EventHub(2025年)、Ad-Virtua公式サイト(2026年4月時点確認)

3軸マトリクスで施策を分類する

軸1:継続性(単発 vs 継続)

  • 単発向き: イベント・ポップアップ・サンプリング・AR/VR体験
  • 継続向き: ゲーム内広告・SNSキャンペーン・アプリ内体験

軸2:リーチ規模(地域限定 vs 全国)

  • 地域限定: ポップアップ・街頭サンプリング・展示会
  • 全国規模: ゲーム内広告・SNSキャンペーン・アプリ内体験

軸3:体験の深さ(浅く広く vs 深く少数)

  • 浅く広く: SNSキャンペーン・ゲーム内広告(常時接触で接点を増やす)
  • 深く少数: ポップアップ・イベント・AR/VR体験
体験型施策を継続性・リーチ規模・体験の深さの3軸で分類したマトリクス図

オフライン体験型施策の詳細と向き不向き

イベント・展示会

顧客が実際にブランドに触れられる場を設けて体験を提供する施策です。業界展示会への出展と、自社主催のブランドイベントの2種類があります。

費用目安(出典:EventHub、2025年)

  • 1小間(3m×3m):20〜100万円
  • 4小間(12m×12m):120〜200万円程度
  • 上記にブース施工費・資料費・スタッフ人件費が別途発生

こんな企業に向いています

  • BtoB商材でリード獲得を重視する企業
  • 商品を「実際に使ってもらう」ことで価値が伝わる商材
  • 業界ネットワークの構築が目的の場合

この施策が向かない企業

  • 単発接触ではなく「継続的な認知形成」が目的の企業
  • 全国規模のリーチが必要な場合(地域・会場来場者に限定される)
  • 低単価商材で費用対効果が合わない企業

ポップアップストア

期間限定の実店舗体験として、商業施設・路面店などに一時的なブランド体験スペースを設ける施策です。

費用目安(出典:SHOPCOUNTER MAGAZINE、2025年)

規模

費用の目安

路面店レンタル(小規模)

7,000〜25,000円/日

ショッピングモール内

15,000〜20,000円/日

初出店(10坪・10日間)

500万〜1,000万円前後(内装・人件費込み)

大規模(百貨店・複数店舗展開)

1,000万〜2,000万円以上

こんな企業に向いています

  • SNS映えを活かした拡散を狙いたいブランド
  • 消費者が「手に取って選ぶ」体験が重要な商材(コスメ・食品・ファッション等)
  • 期間限定の話題作りで購買意欲を高めたい場合

この施策が向かない企業

  • 継続的な認知接点が目的の企業(短期で終了する施策)
  • 予算が数百万円以内に限られる場合(初出店規模でも費用が嵩む)
  • 全国均一的に認知を広げたい場合(地域限定になる)

サンプリング(試供品配布)

試供品・サンプルを無償提供し、商品の実体験を促す施策です。街頭配布・オンラインサンプリング・イベント配布など複数の形式があります。

費用目安

  • 街頭サンプリング:スタッフ人件費・交通費中心。規模により数十万〜数百万円
  • イベントサンプリング:会場費・企画費・機材費込みで数十万〜数百万円
  • Webサンプリング:少額から実施可能(オフィス内運営で人件費を抑えやすい)

こんな企業に向いています

  • 「使ってみれば良さがわかる」食品・日用品・コスメなど
  • 新商品のトライアル喚起を優先したい場合
  • 既存ブランドの使用継続率を高めたい場合

この施策が向かない企業

  • 単価の高い商材(サンプル原価に対するROIが合いにくい)
  • 継続的なブランド体験形成が目的の企業
  • 街頭の場合、道路使用許可申請が必要で手続きコストがかかるケースがある

デジタル体験型施策の詳細と向き不向き

デジタル体験型施策の種類:ゲーム内広告・AR/VR体験広告・SNSキャンペーンの概念図

ゲーム内広告(サイネージ型)

ゲーム空間内の看板・モニターに動画広告を配信する手法です。プレイを邪魔しないため「嫌われない広告」として近年注目が高まっています。

主な実績数値(出典:Ad-Virtua公式サイト、2026年4月時点確認)

指標

数値

広告想起率

約1.8倍(業界平均比)

視認率

最大96%(業界平均67%比)

注目度

約1.7倍(業界平均比)

広告好感度

約85%

CPM目安

300〜400円

ゲーム内サイネージ型広告は常時配信・全国リーチが特徴で、単発イベントと異なり継続的な認知接点を作れる点が他の体験型施策との最大の違いです。

費用目安:最低出稿100,000円〜(税抜)(出典:Ad-Virtua公式、2026年4月時点)

こんな企業に向いています

  • Z世代・若年層(10〜30代)への認知拡大を狙う企業
  • TVCM・SNS広告の補完施策として新しい接点を求めている場合
  • 継続的なブランド露出を少ない投資で実現したい場合
  • 「広告ブロック」や「スキップ」で課題を感じているブランド

この施策が向かない企業

  • 特定の地域・特定イベントでの集中訴求が目的の企業
  • 50代以上が中心ターゲットの商材(プレイヤー年齢分布に注意)
  • 商品の「手に取る体験」が必須の高関与商材

AR/VR体験広告

拡張現実・仮想現実を活用した没入型体験施策です。商品の試着・試用シミュレーションや、ブランド世界観への深い没入感を提供できます。

費用目安:制作費・設置コストが高く、一般的に数百万円〜(相場は設備・制作内容によって大きく異なる)

こんな企業に向いています

  • ブランド体験の「深さ」と独自性を重視する企業
  • 高単価商材・ラグジュアリーブランドなど、没入感が購買意欲に直結する場合
  • SNS映えを意識したインスタレーション型施策を検討している場合

この施策が向かない企業

  • 予算が限られている企業(初期制作費・設置費が高額)
  • 短期間で広域リーチが必要な場合(設置場所依存でリーチが限定される)

SNSキャンペーン(参加型)

診断コンテンツ・クイズ・投稿型キャンペーンなど、ユーザーが能動的に参加する双方向施策です。X(旧Twitter)・Instagramでのハッシュタグキャンペーンが代表的。

費用目安:数十万円〜(企画・運用費・景品費による)

こんな企業に向いています

  • SNSでの自然拡散(バイラル効果)を狙う企業
  • 若年層とのエンゲージメントを高めたい場合
  • 施策の効果をデジタルデータで測定・最適化したい場合

この施策が向かない企業

  • SNSフォロワー基盤がなく、拡散効果が期待できない段階の企業
  • 深い体験価値の伝達が必要な商材(SNSは浅い接触になりやすい)

知育・社会体験アプリ(例:ごっこランド)

子ども向けアプリの中でリアルな職業・社会体験を提供し、企業ブランドのお店を出店する形式の施策です。

主な特徴(出典:キッズスター公式サイト)

  • 対象:未就学児〜小学校低学年とその保護者
  • ごっこランド出店企業数:78店(2024年6月末時点)
  • 料金体系:非公開(個別問い合わせ必要)

こんな企業に向いています

  • ファミリー層(子どもと保護者)への同時アプローチが目的
  • 食品・外食・インフラ・小売など生活接点の広いナショナルブランド
  • 幼少期からのブランド認知・好意形成(第一想起の醸成)を長期的に狙う場合

この施策が向かない企業

  • Z世代・単身層がメインターゲットの商材
  • 短期間でのKPI達成を求める企業(ブランド醸成に時間がかかる施策)
  • 料金が非公開のため、予算計画が立てにくいと感じる企業

目的・予算・ターゲット別の選び方

「どの施策を選ぶか」の判断軸を3点に絞ります。

体験型施策の選定フローチャート:目的・予算・ターゲット年齢から最適施策を選ぶ図解

判断軸1:ターゲット年齢層

ターゲット

推奨施策

Z世代・若年層(10〜30代)

ゲーム内広告、SNSキャンペーン、プレイアブル広告

ファミリー層(子どもと保護者)

知育アプリ(ごっこランド等)、サンプリング、ポップアップ

30〜50代の幅広い層

イベント・展示会、ポップアップ、AR/VR体験

判断軸2:予算規模

予算感

推奨施策

数十万円〜

サンプリング、SNSキャンペーン、ゲーム内広告

数百万円〜

ポップアップ(小〜中規模)、イベント出展、AR/VR体験

数千万円〜

大規模ポップアップ、自社主催イベント、VRインスタレーション

判断軸3:実施の目的

目的

推奨施策

継続的な認知形成(常時接触)

ゲーム内広告、SNSキャンペーン、アプリ内体験

話題・バズの創出(単発)

ポップアップ、AR/VR体験、大型イベント

トライアル喚起・購買転換

サンプリング、ポップアップ

ブランドロイヤルティの醸成

知育アプリ、コミュニティ施策、継続型ゲーム内広告

データ収集・インサイト取得

SNSキャンペーン、イベント来場者アンケート

体験型施策のよくある失敗パターンと対策

体験型施策で成果が出ない企業の多くは、共通の失敗をしています。

失敗1:KPIを設定せずに「盛り上げること」が目的化する

体験型施策は「楽しいイベントができた」で終わりやすい。施策開始前に「何を測るか」を決めることが前提です。体験型施策に適したKPI例:

  • イベント:来場者数・試用率・その後の購買転換率
  • ゲーム内広告:広告想起率・視認率・CPM
  • SNSキャンペーン:参加投稿数・リーチ数・エンゲージメント率

失敗2:単発で終わりフォローアップがない

イベント・ポップアップ・サンプリングは単発で効果が薄れやすい。体験後のCRM施策・SNSリターゲティング・継続接触をセットで設計することが重要です。

失敗3:コストが予算を超える

ポップアップや大型イベントは、内装・人件費・物流コストが想定外に膨らむケースが多い。初回実施は小規模(地域限定・短期間)でPDCAを回してから拡大するのが現実的です。

失敗4:主催者視点で設計し、参加者視点を失う

「参加してほしい体験」ではなく「参加したくなる体験」を設計することが肝です。商品説明より体験の楽しさや驚きを前に出す設計が必要です。

ゲーム内広告(Ad-Virtua)が向いている企業

ここまで複数の体験型施策を比較してきましたが、その中でゲーム内広告(サイネージ型)は、以下の条件を持つ企業に特に適しています。

Ad-Virtuaが合う企業の条件

  • Z世代・若年層(10〜30代)への継続的な認知形成を狙っている
  • TVCM・デジタル広告の補完として「新しい生活者接点」を探している
  • 少額から試せる(最低10万円〜)ため、予算規模を問わず試験導入しやすい
  • スキップ不可・ゲーム世界観に溶け込む形式で好感度の高い接触を求めている
  • 広告想起率(約1.8倍)・視認率(最大96%)など、測定可能なKPIで効果を評価したい

一方で、50代以上が主要顧客の商材・特定地域限定の集中訴求・高関与の手に取る体験が必須の商材には向いていません。

ゲーム内広告の仕組み・費用相場の詳細は、こちらの記事をご覧ください。
ゲーム内広告の費用・料金相場を解説
ゲーム内広告とは?種類・仕組み・効果を徹底解説

体験型マーケティング全体の戦略的な位置づけについては、以下も参照してください。
体験型マーケティングとは?定義・手法・効果を解説

よくある質問

Q1. 体験型施策の中で最も費用が安いのはどれですか?

一般的に、Webサンプリング・SNSキャンペーン・ゲーム内広告が低予算から始めやすい施策です。ゲーム内広告は最低10万円〜(税抜)の出稿が可能で(Ad-Virtua公式、2026年4月時点)、初回テストとしても活用しやすいです。ポップアップや大型イベントは初出店でも数百万〜数千万円かかるケースがあります。

Q2. 体験型施策のKPIはどう設定すればよいですか?

施策の種類によって適切なKPIが異なります。イベント・ポップアップは「来場者数・体験後の購買転換率」、ゲーム内広告は「広告想起率・視認率・CPM」、SNSキャンペーンは「参加数・リーチ・エンゲージメント率」が代表的です。「盛り上がった」だけで終わらないよう、実施前にKPIを決めてから施策設計することが重要です。

Q3. オフライン施策とデジタル施策はどう使い分ければよいですか?

目的と予算によって異なりますが、継続的な認知形成にはデジタル施策(ゲーム内広告・SNS)、深い体験価値の提供や話題作りにはオフライン施策(ポップアップ・イベント)が向いています。両者を組み合わせることで補完的な効果が期待できます。例えば、ゲーム内広告で継続的に認知層を広げつつ、年1〜2回のポップアップで深い体験接点を作る組み合わせが有効です。

Q4. ファミリー層を対象にした体験型施策は何が向きますか?

現時点では、知育・社会体験アプリ(ごっこランド等)・サンプリング・ポップアップがファミリー層(保護者と子ども)に届きやすい施策です。アプリ型は継続的な接点形成に強く、幼少期からのブランド認知醸成に適しています。費用は非公開のため個別問い合わせが必要です。

Q5. ゲーム内広告は体験型施策に含まれますか?

一般的には「デジタル体験型施策」に分類されます。ゲーム空間内の看板・モニターに広告が自然に溶け込む形式のため、プレイヤーがゲームをプレイしながら広告と接触します。スキップ不可・世界観融合型のため受け入れられやすく(好感度約85%)、体験価値の高い接触が実現できます。詳しくはゲーム内広告とは?を参照してください。

体験型施策の選定でお困りの場合、または自社ブランドに合う手法を一緒に考えたい場合は、お気軽にご相談ください。特にゲーム内広告(Ad-Virtua)の活用については、実績数値や事例を踏まえた具体的な提案が可能です。

Ad-Virtuaのゲーム内広告の配信イメージ:ゲーム空間の看板・モニターに動画広告が表示される様子

WRITTEN BY

水野 征太朗

アドバーチャ株式会社代表取締役CEO | 学生時代からインディーズゲーム開発者として、複数のゲームを開発・リリース。名古屋大学経済学部を卒業後、アビームコンサルティング株式会社にて、メタバース/XR/センサーなど先端技術を用いたソリューションの提案・開発に従事。その後、アマゾンジャパン合同会社にてデータ分析・ツール開発・プロセス改善等を経験。2022年にアドバーチャ株式会社を創業。