エモーショナルマーケティングとは、共感・喜び・懐かしさ・誇りといった顧客の感情に訴えかけて、ブランドへの愛着と記憶を残すマーケティング手法です(「感情マーケティング」「感情訴求マーケティング」とも呼ばれます)。価格や機能で比べられにくくなり、思い出してもらいやすく、選ばれ続けるブランドになれるのが最大の効果です。

たとえばコカ・コーラの「Share a Coke」やJR東日本の「行くぜ、東北。」は、商品のスペックではなく「自分のための一本」「旅で変わる自分」という感情を売ることで、長く記憶に残るキャンペーンになりました。本記事では、国内外の事例10選をはじめ、手法7つ、機能訴求(ラショナルマーケティング)との違い、よくある失敗、効果測定のKPIまでを、施策の判断や社内稟議にそのまま使える形で解説します。

この記事でわかること:

  • エモーショナルマーケティング(感情マーケティング)の意味と、機能訴求との違い
  • 国内外の成功事例10選と、それぞれ何の感情を動かしたか
  • 活用できる感情の種類と、主な手法7つ
  • こんな企業におすすめ / おすすめしない企業
  • 感情設計の5ステップ、よくある失敗5選、効果測定のKPI

なお、広告の仕組みや種類そのものを先に整理したい方は「広告とは?仕組み・種類・効果を体系的に解説」から読むと、本記事の位置づけがつかみやすくなります。

エモーショナルマーケティング(感情マーケティング)とは

感情訴求によるブランド愛着の仕組みを示すイメージ

エモーショナルマーケティングの前提にあるのは、「人は感情で選び、あとから理屈で正当化する」という行動経済学・消費者心理の知見です。感動や共感をともなった体験は長期記憶に残りやすく、店頭やECで商品を選ぶ瞬間の「なんとなくこれ」という想起につながります。

もう一つの前提が「ニーズ(必要性)」と「ウォンツ(欲求)」の区別です。機能訴求はニーズに応え、他社と比較されます。感情訴求はウォンツに働きかけ、「このブランドが好き」という理由をつくるため、価格競争に巻き込まれにくくなります。

「エモーショナル」「エモい」の意味

「エモーショナル(emotional)」は英語で「感情的な」「感情に訴える」という意味です。日本語の若者言葉「エモい」も同じ語源で、懐かしさ・切なさ・胸が動く感覚を表します。マーケティングで「エモーショナル」と言う場合は、受け手の感情を意図的に動かす設計のことを指し、「エモい広告」は懐かしさや切なさを主軸にした感情訴求の一種と整理できます。

感情訴求が効くというデータ

英国の広告業界団体IPAのデータベースを分析したLes Binet氏とPeter Field氏の研究(『The Long and the Short of It』、2013年)では、感情訴求を主軸にしたキャンペーンは、合理的な訴求を主軸にしたキャンペーンに比べて、大きな利益効果を報告する割合がおよそ2倍(約31%対約16%)だったとされています。短期の反応は機能訴求、長期のブランド成長は感情訴求という役割分担は、この研究以降、広告実務の定説になっています。

感情訴求は、広告のなかでもブランディング目的の施策全般に共通する基本原理です。検索広告のような刈り取り型の広告でも、最後に選ばれるかどうかは、それまでに蓄積された感情的な記憶に左右されます。

ラショナルマーケティング(機能訴求)との違い

エモーショナルマーケティングを正確に理解するには、対になるラショナルマーケティング(機能訴求)との違いを押さえることが近道です。

比較項目

エモーショナルマーケティング(感情訴求)

ラショナルマーケティング(機能訴求)

訴求対象

感情・欲求(ウォンツ)

機能・必要性(ニーズ)

訴求内容

共感・ストーリー・体験・世界観

スペック・価格・効能・比較データ

主な効果

記憶定着・ブランド愛着・価格プレミアム

即時の判断・比較購買の後押し

効きやすい段階

認知・好意形成・長期的な愛着づくり

検討・比較・購買決定

測定指標

広告想起率・好感度・NPS・LTV

CTR・CVR・購買率

効果の持続

長期(感情的な記憶として残る)

短期(情報の新しさに依存)

実務では、どちらか一方ではなく組み合わせるのが基本です。認知・好意形成の段階は感情訴求を主軸にし、比較・購買の段階では機能・価格の情報を加える設計が一般的です。

エモーショナルマーケティングの成功事例10選

エモーショナルマーケティングで成功した国内外ブランドの取り組みを象徴するグループの喜び

まずは代表的な事例を、どの感情を動かしたかで整理します。個別の数値成果は公表範囲が事例ごとに異なるため、ここでは「感情設計の核心」に絞って比較します。

#

事例

ブランド

動かした感情

感情設計の核心

1

「行くぜ、東北。」

JR東日本

高揚感・期待感

移動手段ではなく「旅で変わる自分」を売る

2

受験応援キャンペーン

キットカット(ネスレ日本)

励まし・共感

「きっと勝つ」の語呂合わせで受験生の緊張と期待にブランドを重ねる

3

「家族の絆」シリーズ

東京ガス

懐かしさ・家族愛

ガスの機能ではなく、台所と食卓にある家族の記憶を描く

4

Share a Coke

コカ・コーラ

親しみ・所有感

ボトルに名前を印刷し「自分(あの人)のための一本」にする

5

Real Beauty

Dove(ユニリーバ)

自己肯定・共感

広告的な美ではなく、ありのままの美しさを肯定する

6

Thank You, Mom

P&G

感謝・感動

五輪選手を支えた母親に焦点を当て、日用品ブランドを家族の物語に重ねる

7

#LikeAGirl

Always(P&G)

誇り・反発

「女の子らしく」という言葉の否定的な使われ方を問い直す

8

Think Different

Apple

希望・誇り

製品スペックではなく「世界を変える側に立つ自分」に訴える

9

Dream Crazy

Nike

勇気・共感

賛否が分かれるテーマに踏み込み、ブランドの価値観を明確にする

10

サウンドロゴ

インテル

安心・親しみ

数秒の音でブランドを想起させ、感情的な記憶を反復で強化する

国内事例から見える共通点

日本市場では「感動を押しつけない」「日常の小さな感情をすくい上げる」設計が好まれる傾向があります。JR東日本・キットカット・東京ガスの事例はいずれも、大げさな演出より「わかる、これ」と感じられる生活の一場面を切り取っています。この方が炎上リスクも低く、長期的な好感度につながりやすくなります。

海外事例から見える共通点

海外事例は、ブランドの価値観を明確に打ち出すものが多いのが特徴です。ただしNikeの「Dream Crazy」のように、社会的テーマに踏み込むほど賛否は分かれます。自社ブランドがどこまでの立場表明に耐えられるかを事前に見極める必要があります。

音で感情を残す(サウンドブランディング)

インテルのサウンドロゴのように、音は映像がなくても一瞬でブランドを思い出させます。音声メディアやショート動画の普及で、音を使った感情の記憶づくりは再び注目されています。詳しくは「サウンドブランディングとは|音で第一想起を獲得するブランド体験設計と事例」で解説しています。

食品・飲料業界の事例をさらに知りたい方は「食品・飲料マーケティング成功事例10選|施策別の効果とKPIを徹底解説」もあわせてご覧ください。

なぜ今エモーショナルマーケティングが注目されるのか

スマートフォンを使うZ世代の若者。SNSを通じた感情訴求マーケティングの重要性を示す

感情訴求への関心が高まっている背景には、3つの構造変化があります。

1. Z世代・α世代の「共感で選ぶ」傾向

Z世代(1990年代後半〜2010年代前半生まれ)・α世代(2010年代以降生まれ)は、機能比較より「このブランドは自分の価値観と合うか」「信頼できる会社か」を重視する傾向が強いといわれます。「この商品はこんなに優れている」という機能訴求だけでは、この層を動かしにくくなっています。

2. 情報過多による機能訴求の埋没

SNS・検索・動画の広告が飽和し、機能や価格だけを伝える広告は埋もれやすくなりました。広告をスキップ・ブロックする行動が広がるなかで、感情に響く広告は「見たい」「覚えている」と思ってもらえる数少ない手段です。

3. ショート動画による感情コンテンツの拡散

TikTokやInstagramのリールでは、共感や驚きを生むコンテンツが自然にシェアされます。感情に訴えるコンテンツは、UGC(ユーザー投稿)を生み出す仕組みとしても機能します。

2026年のエモーショナルマーケティングのトレンド

スマートフォンでパーソナライズされたコンテンツを閲覧する様子。AIによる感情パーソナライズのイメージ

1. 生成AIによる感情パーソナライズ

生成AIの普及で、同じ商品でも「家族の安心」を軸にした訴求と「自分へのご褒美」を軸にした訴求など、複数の感情バリエーションを低コストで制作し、反応を見ながら出し分ける運用が現実的になりました。ただし、ブランドが大切にする感情の軸が決まっていないと、バリエーションが増えるほどブランド像がぶれるリスクがあります。

2. 感情的ロイヤルティへの注目

ポイントや割引による機能的なロイヤルティは、競合が同じ条件を出せば崩れます。一方、共感・誇り・感謝で結びついた感情的ロイヤルティは、価格が変わっても離れにくいのが強みです。ロイヤルティの測り方と高め方は「ブランドロイヤルティとは|測定方法・向上施策・LTV最大化のブランド体験設計ガイド」で詳しく扱っています。

3. 「どんな気分のときに届くか」を重視した媒体選び

同じクリエイティブでも、受け手が楽しんでいるときに届くか、作業を中断されたときに届くかで印象は変わります。可処分時間の使われ方や没入度を考えた媒体選びが、感情訴求の成否を分けるようになっています(後述の「感情を阻害しない広告」を参照)。

エモーショナルマーケティングで活用できる感情の種類

笑顔で喜びを表現する女性。エモーショナルマーケティングで活用する多様な感情の一例

感情マーケティングで扱う感情は、大きくポジティブ感情とネガティブ感情に分けられます。

感情の種類

表現の例

向いている場面

共感

「あなたも感じたことがある」

SNS・コンテンツ・LP

喜び・楽しさ

「うれしい」「ワクワクする」

キャンペーン・季節施策・体験型施策

不安・緊迫感

「知らないと損する」「残りわずか」

期間限定の訴求

信頼・安心

「〇万人が選んだ」「専門家が推薦」

サービス紹介・口コミ

懐かしさ

「あの頃を思い出す」

ブランドヒストリー・周年施策

希望・高揚感

「あなたならできる」

応援・チャレンジ系キャンペーン

誇り

「選ばれた理由」

プレミアム訴求・ブランド価値向上

驚き・好奇心

「予想外の展開」

話題づくり・UGC生成

ポジティブ感情(喜び・希望・誇り)は長期的な愛着づくりに、ネガティブ感情(不安・緊迫感)は短期的な行動を促すのに向いています。ネガティブ感情に頼りすぎると不信感につながるため、ブランドづくりが目的の施策では控えめに使うのが原則です。

エモーショナルマーケティングの手法7つ

ストーリーテリングをはじめとするエモーショナルマーケティングの主な手法を体現する表現豊かな女性

1. ストーリーテリング

ブランドや商品の背景にある物語を伝え、感情移入を促す手法です。「誰のために・なぜ存在するか・何を提供するか」の順に物語を組み立てると、機能を超えたブランドの存在意義が伝わります。JR東日本の「行くぜ、東北。」や東京ガスの「家族の絆」シリーズが代表例です。

2. キャッチコピー・感情言語

論理的な説明より、感情を刺激する言葉の方が注意を引くことがあります。

  • 機能訴求:「格安航空券はこちら」
  • 感情訴求:「週末、会いに行こう。」

問いかけや共感の言葉は反応を得やすい一方、不安を煽りすぎる表現はブランドを傷つけます。

3. 動画・ビジュアル

動画は色・表情・音楽・映像を組み合わせ、感情を一瞬で伝えられる媒体です。食品・飲料業界では、15秒前後の短尺で「食卓の温かさ」「部活帰りの一本」といった感情を凝縮する構成がTVCM・SNSの双方で使われています。構成の型は「食品・飲料の15秒動画クリエイティブ:想起を取る構成と表現」で整理しています。

4. キャラクター・サウンドロゴ

愛されるキャラクターやサウンドロゴは、ブランドの感情的な象徴になります。一度定着すれば複数の商品・媒体に展開でき、接触のたびに感情的な記憶を積み上げられます。

5. 体験型施策

夜のイベント会場で歓声を上げる観客。体験型施策による強い感情的インパクトを象徴するシーン

イベント・ポップアップストア・AR/VR体験など、実際に触れる機会をつくって感情的な記憶を強める手法です。没入感の高い体験ほど、想起や口コミにつながりやすくなります。詳しくは「体験型マーケティングとは?施策の種類と成功事例を解説」をご覧ください。

6. パッケージ・世界観設計

パッケージのデザインで感情に訴え、SNSでの自然な拡散を狙う手法です。Share a Cokeのように、パッケージそのものを「自分ごと」にする設計は、店頭で手に取る動機にもなります。

7. 季節・応援・限定の文脈づくり

受験・卒業・誕生日など、特定の感情が高まる時期と商品を結びつける手法です。キットカットの受験応援のように、毎年繰り返すことで「その季節といえばこのブランド」という想起が育ちます。

媒体別に見る感情訴求の向き・不向き

媒体ごとに、伝えやすい感情と注意点が異なります。目的・ターゲット・予算に合わせて選びましょう。

媒体

感情を伝える強み

向いている感情

注意点

TVCM

映像・音・物語の複合

感動・共感・高揚感

リーチは広いが若年層の視聴は減少傾向

SNS動画(TikTok/Instagram)

共感・拡散・UGC

共感・驚き・楽しさ

話題化と炎上が紙一重

OOH(屋外広告)

大型ビジュアルの印象

誇り・驚き

接触時間が短く情報量に限りがある

イベント・体験施策

没入体験による強い記憶

喜び・感動

費用が高く、届く人数が限られる

ゲーム内広告(サイネージ型)

楽しんでいる最中に邪魔せず接触

喜び・親しみ

ブランドの世界観とゲームの相性確認が必要

メール・CRM

一対一の関係づくり

信頼・懐かしさ

既存顧客中心で新規には届きにくい

こんな企業におすすめ / おすすめしない企業

こんな企業におすすめ

業種・状況

理由

食品・飲料メーカー

食卓・旅・部活など、感情と結びつく利用シーンが多い

日用品・消費財メーカー

機能で差がつきにくいからこそ、感情で「選ぶ理由」をつくれる

外食チェーン・カフェ

「また行きたい」という記憶がリピートに直結する

旅行・ホテル・レジャー

期待感や感動そのものが購買動機になる

ライフスタイル・アパレル

世界観や自己表現との共鳴が購入を動かす

若年層の認知・好感度に課題がある企業

機能訴求が届きにくい層に、共感から入れる

おすすめしない企業(感情訴求だけに頼るべきでないケース)

業種・状況

理由と対応

医薬品・医療機器

薬機法の表現規制がある。安全性の根拠と必ずセットにする

金融・保険

不安を煽る表現は規制・倫理上のリスク。信頼・安心の設計に絞る

BtoBソフトウェア

複数人で稟議するためROIの根拠が必須。感情訴求は入口のみ

乳幼児向け商材

保護者は安全性の根拠を強く求める。感情だけでは不十分

短期の売上だけが目標の施策

効果が出るまで時間がかかる。即効性なら機能・価格訴求が向く

感情設計の5ステップ

ホワイトボードを前に施策を議論するマーケティングチーム。感情設計の実践ステップを検討する様子

Step 1:顧客インサイトを見つける

起点は「自社が伝えたい感情」ではなく「顧客が心の中で抱えているのに、言葉にしていない感情」です。インタビュー・SNSの声・レビューから、実際の不安・期待・喜びを言葉にします。

Step 2:動かす感情を一つに絞る

全員に刺さる感情はありません。一つの施策で狙う感情は一つに絞ります。複数を同時に狙うと、どれも弱くなります。

Step 3:表現の形式を決める

選んだ感情を最も伝えやすい形式(動画・コピー・ビジュアル・体験・キャラクター・音)を選びます。

Step 4:届ける場所と瞬間を選ぶ

受け手が楽しんでいるのか、作業中なのか、移動中なのか。広告に触れるときの気分まで考えて媒体を選びます。

Step 5:KPIを決めて継続する

感情訴求は一度で定着しません。事前にKPIを決め、単発のキャンペーンではなく継続的なブランド体験として運用します。

よくある失敗5選

失敗1:感動を狙いすぎた演出

「泣かせよう」という意図が透けると、「わざとらしい」「感情を操作されている」と受け取られます。伝えたい価値があって、その結果として感情が動く順序が理想です。

失敗2:何の広告か覚えてもらえない

感動はしたがブランド名が残らない、という失敗です。感情のピークとブランドの登場を近づけ、ロゴ・音・キャラクターなどの記憶の手がかりを必ず入れます。

失敗3:機能の裏づけがない

特に医薬品・金融・乳幼児向け商材では、感情訴求に偏ると不信感や規制違反につながります。「安心」を訴えるなら、実績やデータの裏づけが必要です。

失敗4:単発で終わる

一度の感動で想起が定着することはまれです。同じ感情の軸で接触を積み重ねる運用が必要です。

失敗5:狙う感情がずれる

社内の感覚だけで「共感してもらえるはず」と進めると、顧客の実感とずれて空振りします。Step 1のインサイト調査を省かないことが最大の予防策です。

効果測定のKPIと稟議での示し方

ダッシュボードでKPIや感情指標を分析する様子。エモーショナルマーケティングの効果測定を可視化

感情訴求は効果が見えにくいといわれますが、段階ごとに指標を決めれば数字で追えます。

段階

主なKPI

確認頻度の目安

認知・記憶

ブランド認知率・広告想起率・第一想起率

施策ごと〜半年

感情・好意

ブランド好感度・NPS・SNSのポジティブ言及率

四半期

エンゲージメント

動画の視聴完了率・シェア数・UGC数

月次

購買

購入意向・リピート率・LTV

月次〜四半期

ブランド資産

推奨意向・価格感応度

半年〜年次

広告想起率や好感度の変化は、広告に接触した人と接触していない人を比べる「ブランドリフト調査」で測るのが一般的です。調査の設計方法は「ブランドリフト測定とは?評価指標・手法・費用を実務で使える形で解説」で解説しています。

稟議では「中間指標」と「単価」で説明する

感情訴求の施策は、すぐの購入数では評価しにくいものです。社内稟議では、広告想起率・好感度といった中間指標の改善幅と、1,000回表示あたりの単価(CPM)をセットで示すと説明しやすくなります。

参考として、ゲーム空間内の看板・モニターに動画を流すサイネージ型ゲーム内広告のAd-Virtua公表値は次のとおりです。

指標

サイネージ型ゲーム内広告(Ad-Virtua公表値)

比較対象

CPM

約300円

一般的なWeb動画広告 約500円

広告想起率

約1.8倍

他のWeb広告比

注目度

約1.7倍

他のWeb広告比

広告への好感度

約85%

―

食品・日用品メーカー向けに、CPM・想起率・購入意向への効果を業界別に整理した「食品・日用品メーカーのゲーム内広告ROIガイド」も、稟議資料の根拠としてご活用ください。

「感情を阻害しない広告」という考え方

どれほど優れた感情訴求のクリエイティブでも、楽しんでいる最中に割り込めば、不快感が先に立ちます。全画面の割り込み広告や動画の前に流れる広告がスキップされやすいのはこのためです。

これに対し、ゲーム空間内の看板やモニターに表示されるサイネージ型のゲーム内広告は、プレイを止めずに、ゲームの世界の一部としてブランドに触れてもらえます。プレイヤーが楽しんで気持ちが開いている状態で接触できるため、感情訴求との相性がよい媒体です。上の表の想起率・注目度の高さも、この「邪魔をしない接触」によるものと考えられます。

ゲーム内広告の仕組みや種類は「ゲーム内広告とは?仕組み・種類・効果・費用を徹底解説」で詳しく解説しています。若年層への接点づくりに課題がある食品・飲料メーカーの方は「食品・飲料の若年層リーチを増やす施策7選|TVCMの限界とデジタル補完戦略」もあわせてご覧ください。

Ad-Virtuaが合う企業の条件

Ad-Virtuaは、600タイトル以上(2026年4月時点)のゲーム空間内の看板・モニターに動画広告を配信する国内のアドネットワークです。次の条件に当てはまる企業は、感情訴求の新しい届け先として検討する価値があります。

  • 若年層・Z世代への認知や想起に課題がある
  • 「嫌われない広告」で、ブランドの好感度を落とさずに接触したい
  • 食品・飲料・日用品・外食・交通など、生活に身近な商品・サービスを持っている
  • TVCMやSNS広告を補う、新しい接点を探している
  • 既存の動画素材を活用したい(1週間30万円から出稿可能)

感情訴求の手法や媒体選びでお悩みの場合は、Ad-Virtuaへのお問い合わせ・資料ダウンロードからご相談ください。費用感は「ゲーム内広告・メタバース広告の費用・料金相場」でも確認できます。

ブランド体験設計との関係

感情訴求を一度きりのキャンペーンで終わらせないためには、顧客との接点を「点」ではなく継続した「体験」として設計する視点が欠かせません。この考え方が「ブランド体験」です。また、感情的なつながりをブランドの中核に据える考え方は「エモーショナルブランディング」とも呼ばれます。

よくある質問(FAQ)

Q1. エモーショナルマーケティングとエモーショナルブランディングは何が違いますか?

エモーショナルマーケティングは、キャンペーンや広告など個々の施策で感情を動かす「手法」を指すことが多い言葉です。エモーショナルブランディングは、ブランドそのものが長期的にどんな感情と結びつくかを設計する「ブランドづくりの方針」を指します。ブランディングで決めた感情の軸を、個々のマーケティング施策で繰り返し表現する関係です。

Q2. BtoBでも感情訴求は有効ですか?

有効ですが、使いどころが限られます。BtoBは複数人で稟議するため、最終判断はROIや実績で行われます。一方で「この会社なら任せられる」という信頼・安心の感情は、候補に残るかどうかを左右します。入口の信頼づくりに感情訴求を使い、比較・決定の段階は実績とデータで支える組み合わせが現実的です。

Q3. 効果が出るまでどれくらいかかりますか?

広告想起率や好感度の変化は、キャンペーン単位のブランドリフト調査で数週間〜数か月で確認できます。一方、リピート率やLTVへの影響が見えるまでは半年〜1年以上かかるのが一般的です。社内では「短期は中間指標、長期は購買指標」と評価の時間軸を分けて合意しておくと、途中で打ち切られにくくなります。

Q4. 少ない予算でも始められますか?

始められます。大型の動画制作がなくても、顧客の声を使ったSNS投稿、ブランドの歴史を伝えるコンテンツ、季節に合わせたコピーの変更などは低予算で実行できます。予算の大きさよりも、顧客の感情をどこまで正確につかめているかの方が成果を左右します。

Q5. 炎上を避けるにはどうすればよいですか?

社会的なテーマや家族・ジェンダーなど価値観が分かれる題材を扱う場合は、公開前に社外を含む複数の立場の人に見てもらうのが基本です。また「誰かを下げて誰かを上げる」構図や、特定の生き方を理想として押しつける表現は反発を招きやすい傾向があります。共感を狙うほど、共感できない人がどう受け取るかを確認しましょう。