動画広告の費用相場は、CPM(1,000回表示あたり)300〜3,600円・CPV(1視聴あたり)3〜20円が目安で、配信費は月10万円から始められ、効果検証まで行うなら月30万円以上が現実的なラインです。ただし媒体選びは表面のCPMではなく、CPMを視聴完了率(VTR)で割った「実質CPM」で比べないと費用対効果を見誤ります。

本記事では、YouTube・TikTok・LINE・TVer・ABEMA・ゲーム内広告の2026年のCPM/CPV単価、CPMの計算方法、業界別の単価傾向、月10万〜300万円の予算別プランを、稟議や社内説明にそのまま使える形で整理します。

この記事でわかること:

  • 主要動画媒体のCPM/CPV相場と最低出稿額の早見表
  • CPMの計算式と「月○万円で何回表示されるか」の試算方法
  • 実質CPM(CPM ÷ 視聴完了率)で媒体を比較する方法
  • 食品・飲料・金融・ECなど業界別の単価傾向と、稟議で使える数値
  • 配信費・制作費・運用費を含めた総予算の組み方と最適化のコツ

国内動画広告市場は2025年に前年比122%の8,855億円となり、2026年には1兆437億円と初めて1兆円を超え、2029年には1兆6,336億円に達すると予測されています(出典:サイバーエージェント 2025年国内動画広告の市場調査、2026年3月9日発表)。出稿が増えるほど入札単価も動くため、最新の相場を前提に予算を組むことが重要です。

サイバーエージェント「2025年 国内動画広告の市場調査」公式発表画像:動画広告市場は8,855億円、2029年に1兆6,336億円到達予測

出典:サイバーエージェント「2025年 国内動画広告の市場調査」

広告の種類や媒体の全体像から整理したい方は、先に広告とは?意味・種類・効果・媒体選びをわかりやすく解説をご覧ください。


動画広告の費用構造:配信費・制作費・運用費の3層

動画広告のCPM相場一覧【2026年版・媒体別早見表】

主要な動画広告媒体のCPM(1,000回表示あたり費用)・CPV(1視聴あたり費用)の相場と、最低出稿額の目安です。

媒体

主な課金方式

CPM目安

CPV目安

最低出稿目安

YouTube

CPV / CPM

400〜1,500円

3〜20円

月10万円〜

TikTok

CPM / CPV

400〜1,000円

—

月5万円〜

Instagram

CPM / CPC

500〜1,500円

—

月10万円〜

LINE広告

CPM / CPC

400〜1,200円

—

月10万円〜

Facebook

CPM / CPV

400〜800円

5〜15円

月10万円〜

TVer(OTT)

CPM

2,000〜3,600円

—

運用型 約10万円〜・予約型 50万円〜

ABEMA(OTT)

CPM予約型/運用型

非公開(高水準)

—

予約型500万円/3ヶ月〜・運用型10万円〜

ゲーム内広告(Ad-Virtua)

期間固定(CPM換算)

約300円

—

1週間300,000円〜

出典:CPM/CPV相場はIMK Re-Nect「動画広告の出稿費用はいくら?媒体別の予算とCPM目安」(2026年1月更新)、テレビ東京コミュニケーションズ「TVer広告の料金・費用」、各媒体の公開情報、Ad-Virtua公式サイト(2026年10月確認)。LINE・YouTubeは参照する資料により幅があるため、複数資料の範囲をまとめて記載しています。TVerはCPM単価を公式に公開していないため、広告会社の公開資料をもとにした目安です。

この表から読み取れるポイント:

  • CPMが最も低い帯はゲーム内広告(約300円)とTikTok・YouTube・Facebook(400円〜)
  • 最も高いのはTVer(2,000〜3,600円)で、テレビ画面で見られるプレミアムな視聴環境が単価に反映されている
  • 運用型SNSは入札制のため、同じ媒体でもターゲティング・時期・業界によって2倍程度動く
  • 「CPMが安い=コスト効率が高い」とは限らず、後述の実質CPM(CPM ÷ VTR)で評価する必要がある

動画以外(検索・ディスプレイ・テレビCM・OOH)も含めた広告費全体の相場は広告費用の相場と決め方【2026年版】、静止画バナー中心のディスプレイ広告の単価はディスプレイ広告の費用相場で整理しています。


CPMとは?計算式と「予算でどれだけ表示されるか」の試算

CPM(Cost Per Mille)は広告が1,000回表示されるごとにかかる費用で、動画広告の単価を媒体間で比べる共通のものさしです。「CPM 相場」を調べる際は、次の3つの課金指標の違いを押さえておくと見積もりを読み違えません。

CPM・CPV・CPCの違い

指標

意味

計算式

向いている目的

CPM

1,000回表示あたりの費用

広告費 ÷ 表示回数 × 1,000

認知拡大・リーチ最大化

CPV

1回視聴あたりの費用

広告費 ÷ 視聴回数

動画を最後まで見せたい、ブランド理解

CPC

1クリックあたりの費用

広告費 ÷ クリック数

サイト送客・購入・資料請求

予算から表示回数を逆算する

表示回数は 予算 ÷ CPM × 1,000 で概算できます。

月額配信費

CPM 300円

CPM 800円

CPM 3,000円

10万円

約33万回

約12.5万回

約3.3万回

30万円

約100万回

約37.5万回

約10万回

100万円

約333万回

約125万回

約33万回

同じ30万円でも、CPM 300円の媒体とCPM 3,000円の媒体では表示回数に10倍の差が出ます。見積もりを受け取ったら、まず「CPM換算でいくらか」を確認し、そのうえで次に解説する視聴完了率を掛け合わせて評価するのが基本です。


YouTube動画広告のCPM相場(400〜1,500円・CPV 3〜20円)

YouTubeは国内最大規模の動画プラットフォームで、動画広告の出稿先として最も標準的な選択肢です。スキップ可能な「インストリーム広告」と、6秒スキップ不可の「バンパー広告」を組み合わせる運用が一般的です。

YouTube広告のフォーマット別単価

広告フォーマット

課金方式

単価相場

特徴

スキップ可能なインストリーム広告

CPV

3〜20円/視聴

5秒後にスキップ可。30秒以上の視聴(短尺は最後まで)で課金

バンパー広告

CPM

400〜600円/千回

6秒・スキップ不可

マストヘッド広告

日額固定

数百万円/日〜

YouTubeトップページの予約型枠

インフィード動画広告

CPV / CPC

3〜20円/視聴

検索結果・関連動画枠

出典:IMK Re-Nect、UREBAラボ「現在のYouTube広告単価」

YouTubeを選ぶときの判断基準

  • 10代〜60代まで幅広くリーチしたい
  • 検索や関連動画から能動的に見る視聴者にも届けたい
  • 6秒で印象づけたい(バンパー広告)
  • 既存の15〜30秒のテレビCM素材をそのまま転用したい

ただしスキップ可能フォーマットの視聴完了率(VTR)は30〜50%程度のため、CPMが800円でも実質CPMは約1,600〜2,667円になる点に注意が必要です。


TVer・ABEMAなどOTT動画広告のCPM相場(2,000〜4,000円)

OTT広告は、TVer・ABEMA・コネクテッドテレビ(CTV)など、インターネット経由の動画配信サービス上で再生される広告です。テレビCMの代替・補完として伸びており、コネクテッドテレビ向け動画広告は2025年に前年比127%の1,295億円まで拡大しています(出典:サイバーエージェント 2025年国内動画広告の市場調査)。

OTT動画広告の媒体別費用相場

媒体

CPM目安

視聴完了率(VTR)

最低出稿目安

主な特徴

TVer

2,000〜3,600円

高水準(スキップ不可)

運用型 約10万円〜・予約型 50万円〜

テレビCM素材を転用可・スキップ不可

ABEMA

非公開(高水準)

約94%

予約型500万円/3ヶ月〜

予約型・運用型に対応、大画面視聴

コネクテッドTV全般

1,500〜4,000円

80〜95%

50万円〜

世帯リーチ・テレビ画面での没入感

出典:テレビ東京コミュニケーションズ「TVer広告の料金・費用」(2026年1月更新)、ABEMA公開情報、サイバーエージェント。CPMとVTRは広告会社の公開資料をもとにした目安です。

TVer広告のCPMはいくら?単価と最低出稿額の目安

TVer広告はCPM(1,000回表示)課金で、CPMの目安は2,000〜3,600円です。YouTubeやSNSの2〜5倍の水準ですが、民放番組の見逃し配信枠にスキップできない形式で流れるため、テレビCMに近い視聴環境を確保できます。TVer自体はCPM単価を公式に公開しておらず、ターゲティングの細かさ・配信面・時期で単価が上下します。

確認ポイント

目安・内容

課金方式

CPM課金(1,000回表示ごと)

CPM目安

2,000〜3,600円(ターゲティングを絞るほど高くなる)

最低出稿額

テレ東広告経由の運用型で10万5千円から。予約型の大型枠は50万円〜が目安

予算規模の区分

小規模10〜100万円/中規模100〜1,000万円前後/大型1,000万円〜

ターゲティング

番組ジャンル、性別・1歳刻みの年齢・地域、興味関心

素材

テレビCM素材(15秒・30秒)をそのまま転用できる

出典:テレビ東京コミュニケーションズ「TVer広告の料金・費用」(最低出稿額・課金方式・予算区分・ターゲティング)

テレビ画面での視聴も伸びており、TVerはコネクテッドTVでの月間再生数が過去最高の2.3億回に達したと2026年9月8日に発表しています(出典:TVer 公式サイト)。テレビを持っていても地上波をリアルタイムで見ない層に、テレビCM素材を大画面で届けられる点が、CPMが高くても選ばれる理由です。

TVerの見積もりを比べるときの注意点:

  • CPM 3,000円で30万円を配信すると表示は約10万回。同じ30万円でCPM約300円の媒体なら約100万回になり、リーチ量は約10倍の差になる
  • 年齢・地域・番組ジャンルを絞るほどCPMは上がるため、ターゲティング条件込みの単価で見積もりを取る
  • 予約型の大型枠は代理店経由が中心で、手数料を含めた総額で比べる
民放公式テレビ配信サービス TVer の公式ロゴ

出典:TVer 公式サイト

OTT広告を選ぶときの判断基準

  • テレビCM素材を持っていて、他チャネルに転用したい
  • 大画面・高没入の環境でブランドを訴求したい
  • 30代以上のテレビ視聴層を狙いたい
  • 月100万円以上の配信費を確保できる(ABEMA予約型は3ヶ月500万円〜が目安)

テレビ・OTT・ゲーム内広告を組み合わせる際の使い分けはテレビCMの代替・補完施策の選び方で詳しく比較しています。


OTT動画広告のイメージ:大画面テレビでストリーミング配信を視聴

SNS・ゲーム内動画広告のCPM相場(約300〜1,500円)

SNS動画広告(TikTok / Instagram / LINE / Facebook)の単価

  • TikTok(CPM 400〜1,000円):10〜30代へのリーチに強く、縦型15〜30秒の短尺動画が中心。月5万円程度から開始できる
  • Instagram(CPM 500〜1,500円):20〜40代女性の比率が高く、コスメ・アパレル・観光などビジュアル訴求の商材に向く
  • LINE広告(CPM 400〜1,200円):国内の幅広い年代が日常的に使うため、40〜60代へのリーチを補完しやすい
  • Facebook(CPM 400〜800円・CPV 5〜15円):30〜50代・BtoB寄りのターゲティングに強い

出典:IMK Re-Nectほか各媒体公開情報

ゲーム内動画広告(サイネージ型)の費用と効果

ゲーム内動画広告(サイネージ型)は、ゲーム空間内の看板・モニター・ビルボードに動画を表示するプレイを中断させない広告です。スキップボタンがなく、ゲームの世界観に溶け込んで表示されるため、「見せられている」感覚を与えにくいのが特徴です。

項目

内容

料金プラン

1週間300,000円〜(税抜)・初期費用なし

表示回数の目安

1週間で約100万回再生

CPM換算

約300円

視認率

最大96%

広告想起率

約1.8倍

注目度

約1.7倍

広告好感度

約85%

掲載可能なゲーム数

600タイトル以上(2026年4月時点)

素材

既存の15〜30秒動画をそのまま転用可

出典:Ad-Virtua公式サイト(料金・再生目安・タイトル数、2026年10月確認)、Ad-Virtua公式コラム(視認率・想起率・注目度・好感度)

CPMは約300円とSNS動画広告の下限並みですが、スキップが存在せず視認率が最大96%のため、実質CPM(CPM ÷ 視認率)は約313円です。SNS動画広告の実質CPM(約1,000〜2,700円)と比べて数分の1の水準になります。

ゲーム内広告の仕組み・種類はゲーム内広告とは?仕組み・種類・効果・費用を徹底解説、サイネージ型・リワード型・プレイアブル型の費用の違いはゲーム内広告の費用・料金相場【2026年版】、ゲーム内広告の媒体別CPMはゲーム内広告 媒体別CPM比較ガイドで詳しく解説しています。リワード型の単価はリワード動画広告とは、メタバース空間の動画広告費用はメタバース広告の費用・料金相場も参考になります。


モバイルゲームをプレイするユーザーとゲーム内広告の接触シーン

表面のCPMだけで選ぶと失敗する:実質CPMの考え方

早見表だけを見ると「CPMが安い媒体が得」に見えますが、スキップされた表示にも費用はかかっています。1回の完全視聴を得るためのコストは、CPMを視聴完了率(VTR)で割った実質CPMで比べる必要があります。

実質CPM(VTR考慮)の媒体別比較

媒体

CPM目安

VTR目安

実質CPM(概算)

備考

TVer

3,000円

約90%(仮定)

約3,333円

テレビCM転用可・高VTR

YouTube

800円

30〜50%

約1,600〜2,667円

スキップ可能でVTRに幅

TikTok

600円

40〜60%

約1,000〜1,500円

短尺コンテンツが強い

LINE

800円

40〜60%

約1,333〜2,000円

全年代に対応

ゲーム内広告(Ad-Virtua)

約300円

〜96%(視認率)

約313円

スキップなし・プレイを中断しない

※実質CPMは各媒体の公開情報・Ad-Virtua公式情報(2026年10月確認)をもとにした概算値です。VTRは配信設定・クリエイティブ・ターゲティングで大きく変わります。ゲーム内広告は視認率を分母にしています。

「CPMの低さ × 視認率の高さ × スキップのなさ」が重なるゲーム内広告は、認知・想起が目的の動画配信では実質コスト効率が高い水準になります。一方、CVの獲得が目的ならCPCベースで比べるべきで、目的別に指標を選ぶことが前提です。

ブランドリフトや想起率まで含めた効果面の比較は動画広告の媒体別費用・効果比較で整理しています。


動画広告の実質CPM(視聴完了率考慮)媒体別比較

業界別の動画広告単価(食品・飲料・金融・ECなど)

動画広告のCPMは、同じ媒体でも業界ごとの入札競争によって大きく変わります。入札が集中する業界ではCPMが2倍近くになることもあります。

業界別CPM相場の傾向

業界

CPM相場の傾向

備考

金融・保険・FX

高め(1,000〜2,000円超)

入札競争が激しい

不動産・住宅

高め(800〜1,500円)

顧客単価が高く入札が強気

EC・通販

中〜高(600〜1,200円)

コスメ・健康食品などで競争

食品・飲料

中(500〜900円)

ブランディング目的が中心

日用品・消費財

中(400〜800円)

認知拡大目的で安定運用

自動車・耐久財

中(500〜1,000円)

テレビCM連動・長期キャンペーン

ゲーム・エンタメ

低〜中(300〜700円)

自社アプリの配信最適化が進む

BtoB・人材

中(400〜900円)

Facebook・LinkedIn寄り

※シーエムスタッフ「動画広告の費用は?」、IMK Re-Nectなどの公開情報と運用実例を踏まえた目安です。実際の単価はターゲティング・季節・キャンペーン規模で変わります。

業界別に単価が変わる3つの要因

  1. 入札競争:金融・不動産は1表示あたりの収益性が高く、上限入札額が引き上げられやすい
  2. 季節要因:年末年始・ボーナス時期・ECセール時期はCPMが上がりやすい
  3. 媒体の需給:TikTok・YouTubeは出稿が集中するとCPMが上がりやすい

入札競争の激しい業界では、入札の影響を受けにくい期間固定型のゲーム内広告(CPM換算約300円)を組み合わせると、全体の平均CPMを抑えやすくなります。


食品・飲料メーカー向け:稟議で使える動画広告の費用と効果の数値

食品・飲料メーカーのブランド担当者が社内で予算を通すときに必要なのは、「いくらで、何人に、どれだけ記憶に残るか」を示す数値です。ここまでの相場を、稟議資料で使える形にまとめます。

スーパーの飲料売り場に並ぶ食品・飲料ブランドの商品棚

目的別の推奨媒体とCPM

目的

推奨媒体

想定CPM

補足

新商品のZ世代認知

TikTok+ゲーム内広告

300〜1,000円

既存テレビCM素材+15秒の新規素材の併用が現実的

ファミリー層の第一想起

YouTube+ゲーム内広告

300〜800円

親子視聴とゲームプレイ中の接触で記憶に残す

テレビCMのリーチ補完

TVer+YouTube

800〜3,600円

テレビを見ない層を低い単価で拾う

全年代のブランド維持

LINE+YouTube+ゲーム内広告

300〜1,200円

40〜60代はLINE、若年層はゲーム内広告で補完

稟議資料に載せる数値チェックリスト

稟議で問われる項目

使う数値

この記事での目安

費用の妥当性

CPM・実質CPM

食品・飲料の平均CPM 500〜900円、ゲーム内広告 約300円(実質約313円)

リーチ規模

予算 ÷ CPM × 1,000

30万円でゲーム内広告なら約100万回、CPM 800円の媒体なら約37.5万回

記憶への残りやすさ

ブランドリフト(想起率・好感度)

ゲーム内広告:想起率約1.8倍・注目度約1.7倍・好感度約85%

若年層への届きやすさ

ターゲット接触率

Z世代のゲームプレイヤー割合約80%(Ad-Virtua公式サイト)

効果検証の費用

ブランドリフト調査費

別途50〜200万円(媒体提供の無償調査がある場合も)

ROIの考え方は「広告費 ÷ 想起率が上がった人数」で想起1人あたりの獲得コストを出し、テレビCMや既存デジタル施策と並べて比べるのが実務的です。購買意向・店頭売上への波及まで含めた試算方法は食品・日用品メーカーのゲーム内広告ROIガイド、調査の設計と費用はブランドリフト測定とは?で解説しています。

テレビCMだけでは10〜20代へのリーチが弱まっている食品・飲料では、ゲーム内広告・TikTok・YouTubeのいずれかを組み合わせて実質CPMを抑えつつ若年層の認知を確保するのが定石です。若年層向けの施策比較は食品・飲料の若年層リーチを増やす施策7選も参考になります。


動画広告の予算規模別プランニングと制作チームのイメージ

予算規模別の推奨媒体組み合わせ(月10万〜300万円)

月額の配信費ごとに、現実的な媒体の選び方を整理します。

月額予算(配信費)

推奨アプローチ

想定表示規模

注意点

10万円以下

1媒体に集中(YouTubeまたはTikTok)

約10万〜30万回

データが貯まるまで1〜2ヶ月かかる

10〜30万円

1〜2媒体でA/Bテスト

約30万〜100万回

1媒体あたり15万円以上を確保

30〜100万円

YouTube+ゲーム内広告で年代を補完

数百万回

ターゲット層ごとに媒体を分ける

100〜200万円

YouTube+TikTok+ゲーム内広告

1,000万回〜

複数クリエイティブで運用

200万円超

OTT(TVer/ABEMA)+ゲーム内広告+SNSの統合設計

数千万回〜

ブランドリフト調査も検討

予算別の組み合わせ例

【月30万円・若年層認知】

  • YouTube(バンパー6秒中心):15万円
  • ゲーム内広告:15万円相当(1週間30万円プランを隔週で運用するイメージ)
  • 想定表示:約70〜90万回

【月100万円・全年代のブランドリフト】

  • YouTube インストリーム+バンパー:40万円
  • LINE広告:20万円(40〜60代の補完)
  • ゲーム内広告:30万円(10〜30代の補完)
  • 制作・運用費:10万円
  • 想定表示:約180万回。ブランドリフト測定との併用を推奨

【月300万円・大型統合キャンペーン】

  • TVerまたはABEMA:100万円(テレビCM素材を転用)
  • YouTube:80万円
  • TikTok:40万円
  • ゲーム内広告:50万円
  • 制作・運用:30万円
  • ブランドリフト調査:別途50〜200万円

配信費は最低月10万円、テスト配信なら月10〜15万円、本格展開なら月30万円以上が目安とされています(出典:IMK Re-Nect)。月10万円を下回るとデータが貯まらず、最適化の判断ができません。

動画広告費用の3層構造:配信費・制作費・運用費

予算策定で最も多い失敗は、配信費(媒体費)だけで総コストを見積もることです。実際に必要な費用は3層の合計で考えます。

コスト要素

内容

費用配分の目安

配信費(媒体費)

YouTube・TikTok・LINEなどへの出稿費

全体の50〜70%

制作費

動画の企画・撮影・編集費

全体の20〜30%

運用費(代理店手数料)

配信設計・最適化・レポート作成

全体の10〜20%(媒体費の15〜20%が一般的)

制作費の相場は、15秒動画で10〜30万円、60秒以上で30〜80万円が目安です。工程別では企画構成5〜15万円、撮影10〜50万円、編集5〜20万円程度です(出典:IMK Re-Nect)。ブランドリフト調査を行う場合は別途50〜200万円を見込みます。


動画広告費用の選び方フローチャート

動画広告費用を最適化する7つのコツ

予算を変えずに実質的なコスト効率を1.5〜2倍に引き上げるための実務テクニックです。

1. 既存の動画素材を使い回す

テレビCMや過去キャンペーンの15〜30秒素材を転用すれば、追加制作費なしで複数チャネルに展開できます。YouTube・TVer・ゲーム内広告は既存素材をそのまま入稿可能です。浮いた制作費(10万〜80万円)を配信費に回せば、表示回数を大きく増やせます。

2. 実質CPMで媒体を見直す

CPMの安さだけで判断せず、CPM ÷ VTR = 実質CPMで比べます。CPMが低くてもVTRが30%なら実質コストは高く、CPMが中位でもVTRが90%を超えればコスト効率は高くなります。

3. 期間固定型の媒体を混ぜる

入札競争が激しい業界では、期間固定型のゲーム内広告やCPMが安定しやすい媒体を2〜3割混ぜると、入札型100%の構成よりリーチ単価が下がるケースが多くあります。

4. 配信時期・時間帯を調整する

年末年始・ボーナス時期・ECセール時期はCPMが上がるため、閑散期(2月・6月・10月など)に大型キャンペーンをずらすと単価を抑えられる場合があります。

5. テストと本番で予算を分ける

最初の1ヶ月は全体予算の20〜30%でA/Bテストを行い、成果の出たクリエイティブ・ターゲティング・媒体を見極めてから残りの予算を投下します。

6. ターゲット年代別に媒体を分担させる

10〜30代はゲーム内広告・TikTok、20〜40代女性はInstagram、30〜50代はYouTube・Facebook、40〜60代はLINE・OTT、と年代ごとに強い媒体が異なるため、役割分担で配分するほうがリーチ効率が上がります。

7. ブランドKPIを事前に1〜2個に絞る

「リーチ」「想起率」「視聴完了率」「好感度」のうち何を優先するかで最適な配分は変わります。開始前にKPIを絞ると、CPMの妥当性を判断しやすくなり、媒体の入れ替えもスムーズです。


動画広告の出稿がおすすめな企業・おすすめしない企業

こんな企業におすすめ

  • 若年層(10〜30代)の認知拡大を最優先にしている食品・飲料・日用品・エンタメ企業
  • テレビCMや過去キャンペーンの動画素材がすでにある企業(制作費を大きく削減できる)
  • 複数チャネルで同じクリエイティブを展開したい企業
  • 視聴完了率・広告想起率などのブランドKPIを重視している企業
  • 月30万円以上の配信費を確保できる企業(A/Bテストを回せる水準)

特にゲーム内広告と相性が良い企業:

  • ゲームユーザー層・Z世代へのリーチを強化したい食品・飲料・日用品メーカー
  • 嫌われにくい広告で、ブランド好感度を守りながら認知を広げたい企業
  • 既存の15〜30秒素材を持っており、追加制作費を最小限にしたい企業

こんな企業にはおすすめしない

  • 月10万円未満の配信費しか確保できない:データが貯まらず効果検証が難しい
  • 即時のCV獲得(EC購入・リード獲得)だけが目的:リスティング広告やクリック最適化のSNS広告のほうが費用対効果が出やすい
  • ターゲットが非常に狭い(特定業界のBtoB決裁者など):CPMが高くなりやすく採算が合いにくい
  • 動画制作のリソースも予算もない:制作費込みで設計しないと予算超過のリスクがある

よくある質問(FAQ)

Q1. 動画広告の見積もりで、配信費以外に見落としやすい費用は?

代理店の運用手数料(媒体費の15〜20%が一般的)、素材の尺違い・縦横比違いの追加編集費、ブランドリフト調査費(50〜200万円)の3つです。特に縦型(9:16)と横型(16:9)の両方が必要な場合、編集費が1.5倍前後になることがあるため、見積もり段階で確認しておきましょう。

Q2. CPMの「相場より安い見積もり」は信用してよいですか?

CPMが安い理由を確認してください。表示の定義(画面に何秒・何%表示されたらカウントされるか)、ボット・不正トラフィックの除外有無、掲載面のブランドセーフティ基準によって、同じCPMでも価値は変わります。第三者計測(視認性・不正検知)に対応しているかも判断材料になります。

Q3. 税込・税抜はどちらで比べればよいですか?

媒体資料の料金は税抜表記が一般的です。複数媒体を比較する際は税抜で揃え、稟議書の総額には消費税を加算してください。海外プラットフォームは請求元によって課税の扱いが異なるため、経理部門への確認も必要です。

Q4. 出稿から効果が見えるまでどれくらいかかりますか?

表示回数・視聴完了率は配信開始の翌日から確認できますが、媒体の自動最適化が安定するまで1〜2週間、ブランドリフトなど認知効果の判断には最低2〜4週間の配信期間を見るのが一般的です。1週間単位のゲーム内広告でも、想起率の測定は配信終了後の調査で行います。

Q5. 食品・飲料で酒類や健康食品を扱う場合の注意点は?

酒類は20歳未満への配信制限があり、ゲーム内広告を含め年齢層の構成が若い媒体では掲載可否や配信面の条件を事前に確認する必要があります。健康食品は薬機法・景品表示法に沿った表現チェックが必要で、媒体ごとの審査期間(数日〜1週間程度)もスケジュールに組み込んでおきましょう。

Q6. OTT広告とゲーム内広告はどちらを選ぶべきですか?

狙う年代と予算で決まります。TVer・ABEMAは30代以上のテレビ視聴層に大画面で届けやすい一方、予約型の大型枠は最低出稿額が50万〜500万円と高めです(TVerは運用型なら10万円台から試せます)。ゲーム内広告は1週間30万円から10〜30代に届けられます。月100万円以上の予算があれば、両方を組み合わせて年代を補完する設計が有効です。

Q7. 期間固定の料金とCPM課金の見積もりは、どう並べて比べればよいですか?

期間固定の料金は「料金 ÷ 保証または想定される表示回数 × 1,000」でCPMに換算してから比べます。たとえば1週間30万円で約100万回再生が目安なら、CPM換算は約300円です。そのうえで、想定回数が「保証」なのか「目安」なのか、未達時に延長配信や返金があるのかを確認してください。条件が揃っていない数字同士を並べると、稟議の段階で比較の前提を問われやすくなります。


まとめ:動画広告の費用相場と選び方

  1. 動画広告のCPM相場は約300〜3,600円。ゲーム内広告・SNSが低い帯、TVerなどOTTが高い帯
  2. 予算 ÷ CPM × 1,000で表示回数を試算し、見積もりはCPM換算で比べる
  3. 表面のCPMで選ばない。CPM ÷ 視聴完了率の実質CPMで比較する
  4. 配信費50〜70%+制作費20〜30%+運用費10〜20%の3層で総予算を組む
  5. 配信費は月10万円から、本格展開は月30万円以上が目安
  6. 既存の動画素材を転用すれば制作費を大きく抑えられる(YouTube・TVer・ゲーム内広告)
  7. 食品・飲料はCPM・リーチ・想起率の3点セットで稟議を組むと通りやすい

ゲーム内広告で動画広告の費用対効果を高める

動画広告の媒体選定で見落とされやすいのが、ゲーム内広告です。Ad-Virtuaのゲーム内広告(サイネージ型)は、ゲーム空間内の看板・モニターに動画を表示する形式で、スキップがなくプレイを妨げないため、広告好感度約85%・想起率約1.8倍・視認率最大96%という実績があります(Ad-Virtua公式コラム)。

項目

内容

料金プラン

1週間300,000円〜(税抜)・初期費用なし

表示回数の目安

1週間で約100万回再生(CPM換算 約300円)

視認率

最大96%

広告想起率 / 注目度

約1.8倍 / 約1.7倍

素材

既存の15〜30秒動画をそのまま配信可能

掲載可能なゲーム数

600タイトル以上(2026年4月時点)

検討の進め方は次の順番がおすすめです。

  1. 広告全体の中での位置づけを確認する:広告とは?意味・種類・効果・媒体選び
  2. ゲーム内広告の仕組みを理解する:ゲーム内広告とは?仕組み・種類・効果・費用
  3. 自社業界での費用対効果を試算する:食品・日用品メーカーのゲーム内広告ROIガイド
  4. 具体的な予算・配信プランを相談する:Ad-Virtuaへのお問い合わせ

「YouTubeやTikTokと並行して若年層の認知を取りたい」「既存の動画素材で追加制作費を抑えたい」という食品・飲料・日用品メーカーの方は、配信条件や想定表示回数のシミュレーションからお気軽にご相談ください。