メタバース広告がマーケティングの常識に!?注目される理由とは
近年、テクノロジーの進化や生活様式の変化と共に、メタバースと呼ばれる仮想空間が急速に発展し、その中で広告の新しい形態が注目を集めています。
メタバース広告とは、メタバースを活用した包括的な広告活動を意味し、これからのマーケティング戦略において非常に重要な役割を果たすと予測されています。
では、なぜメタバース広告がこれほどまでに注目されるのでしょうか? その理由を以下の観点から探っていきましょう。
メタバースの市場動向
メタバース市場の動向
メタバースは、現実と仮想を融合させた新たなデジタル空間として、急速に拡大しています。多くの企業やプラットフォームが独自のメタバースを構築し、ユーザーは徐々に仮想空間内で生活、仕事、遊びを楽しむことができるようになっています。
海外では特に、Meta(旧Facebook) や Microsoft, Apple といった大手企業が、メタバース市場の拡大に積極的に投資しています。こうした企業の取り組みが、メタバースの発展を加速させ、ユーザー数や市場規模、注目度が急上昇しています。
例えば、Meta は「Horizon Worlds」などの仮想空間を提供し、ユーザーが自由に交流できる環境を開発しており、その他、The Sandbox といったブロックチェーンベースのメタバース(デジタルアイテムや空間の購入、仮想通貨の利用した実際の経済活動)や、Fortniteなどのエンターテイメント型のメタバース(仮想空間でのエンターテイメント体験やイベント実施)など、メタバースは様々な方面で活用され始めています。
メタバースの市場規模
メタバースは2020年以前から、ゲームを中心に存在していましたが、現在ほど市場における注目度は高くなく、メタバース内の広告活動も限定的でした。2021年にMetaが「Horizon Worlds」を発表し、メタバースにおけるポテンシャルに注目が集まり始めました。また、この頃に起こった技術進歩によって、多くの企業がメタバース市場への参入を開始し、急速に市場が発展していきました。
2022年にはメタバースの世界市場規模は460億ドルにも上り、2025年に1000億ドルを突破し、その後も年間500億ドル以上のペースで市場が拡大すると予想されています。
また、メタバースの利用者数については、2023年にアメリカのメタバースマーケティング企業のMetaverse of Thingsが発表したデータによると、全世界の利用者数は約4億人で、全人口の約5%に相当するとされています。また、2030年にはメタバースの利用者は全世界で7億人となると予想されています。
■世界のメタバース市場規模の推移と予測
(出典:総務省 令和6年度版情報通信白書)
メタバース広告の市場動向
メタバース広告市場の動き
メタバース内での広告市場は、2023年ごろに黎明期に突入し、現在は急速に市場を拡大しており、特にブランドとのコラボレーションが活発です。
仮想空間内での広告活動は、従来のインターネット広告とは異なり、ユーザーが実際に体験できる形で行われるため、よりインタラクティブで効果的なアプローチが可能です。
例えば、Nike や BEAMSといったアパレルブランドは、仮想空間内で限定アイテムを販売したり、ユーザーが自分のアバターにそのアイテムを着せることができるイベントを開催するなど、ブランド認知を高めるために活用しています。
広告の形態もメタバースの市場の高まりとともに変化しています。2023年以前は、既存のメタバース空間の広告看板枠に配信するだけの限定的広告効果でした。しかし近年では、メタバースが身近になってきたことにより、企業が自社ブランドの専用エリア、スポンサー付きイベントなどを展開するようになり、マーケティング手法として進化を続けています。
また、メタバース空間が増えたことにより、従来の広告看板での発信力が高まったり、リアルとの連携したマーケティング施策の実施などにより、メタバース広告の可能性は加速度的に高まっています。
仮想空間内での広告は、実際の世界で目にする広告とは異なり、より直感的でエンターテインメント性が高いという特徴があります。これにより、ユーザーの関心を引き、ブランドとのエンゲージメントを深めることができるとされており、マーケティングの新しいアプローチとして多くの企業が注目しています。
メタバース広告の市場規模
メタバース広告の将来の市場規模を分析するのは非常に困難です。というのも、メタバース広告はメタバース自体の市場の拡大に強い影響を受けることになります。そのため、様々な調査機関が異なる予測値を展開しておりますが、一概に言えることは、2020年代後半にかけて急速に拡大を見込んでいます。
1つの代表的な市場規模予測を見ていきましょう。
2024年のメタバースの広告市場は全世界で1.8 billion USD(約2000億円)となっており、2030年には7.5 billion USD(約8000億円)といわれています。2024年から2030年にかけて年平均成長率(CAGR)26.86%を示すと予測されています。CAGRは平均的な市場で10-20%といわれており、メタバース広告市場は非常に高い年成長を見せていくことになります。
■2022年から2030年までの世界のメタバース広告市場
(出典:Statica)
メタバース広告が注目される理由
では実際に、メタバース広告のどこにそれほどの魅力があるのでしょうか。
ここでは4つの視点からメタバースの特徴を見ていきましょう。
1. 新しい体験型広告の提供(エモーショナルパワー)
メタバースは、従来の広告とは異なり、ユーザーが積極的に関与できる体験型の広告を提供することが可能です。ユーザーは仮想空間でアバターを操作し、製品やサービスをインタラクティブに体験できます。例えば、仮想店舗で商品を試着したり、バーチャルイベントに参加するなど、単なる視覚的な情報提供を超えて、実際にその商品やブランドに触れることができます。このような体験型広告は、従来の広告よりも高いエンゲージメントを生み出し、ブランド認知や購入意欲の向上に貢献します。
2. ターゲティングの精度
メタバース広告は、過去比類ない高精度のターゲティングを可能にするポテンシャルを秘めています。メタバース内では、広告の視聴時間や傾向を把握できることはもちろんのこと、将来的にはユーザーの行動や位置情報などをリアルタイムで追跡できるとされています。これにより広告主は、ユーザーのメタバース内での行動パターンや趣味嗜好を把握することができ、よりパーソナライズされた広告を提供できるようになるため、広告の最適化・最大化を実現することが可能です。
3. ソーシャル要素と共有の促進
メタバースは、ユーザーが他のユーザーと交流する場でもあります。広告キャンペーンはしばしば、ユーザー同士が仮想空間内で共有したり、SNSでその体験を広めたりすることを促進します。例えば、メタバース内での仮想イベントやキャンペーンに参加したユーザーが、体験をSNSでシェアすることにより、広告が自然にバイラル効果を生み出します。これにより、広告が一層広がり、多くの人々に認知されやすくなります。
4. ブランドの新しい形態での表現
メタバースは、物理的な制約を超えた無限のクリエイティブな表現が可能な空間です。企業は、仮想空間で独自の世界観やブランドストーリーを展開することができ、より深い印象をユーザーに与えることができます。例えば、メタバース内で自社のデジタルアイテムや仮想土地を販売することで、ブランドの価値を新たな形で提供することができます。このような新しい形態の広告は、ユーザーに強い印象を与え、ブランドへの感情的なつながりを深めます。
5. リアルxバーチャルの相乗効果
メタバース(特に実際の街並みの再現空間)を利用したマーケティングを実施した際、リアルにおいてもメタバースに即したマーケティングを行うことにより、高い相乗効果を生み出すことが可能です。例えば、メタバースへの店舗出店を記念したコラボ商品の販売することで、リアル店舗への導線の強化(訪問者の増加や)、通常では手に入らない特別感を演出し、ブランドの新たな開拓や愛着の向上を促進できます。また、メタバースxリアルのイベント開催は、メタバースの注目度により、それ自体が世間からの注目も得やすいため、高いバイラル効果も生み出します。
まとめ
メタバース広告が注目される背景には、急速に発展するメタバース市場と、そこでの新しい広告手法が非常に効果的であるという点があります。広告主は、ユーザーとの直接的なインタラクションを通じて、より深いエンゲージメントを得ることができ、ターゲット層に対して効果的にアプローチできるチャンスを得ています。これからのマーケティング戦略において、メタバース広告はますます重要な役割を果たしていくことでしょう。
メタバース広告をはじめるには
今回の記事では、なぜ世界中がメタバース広告に注目しているのかの理由とそのニーズをご紹介しました。
一方で日本ではまだ、どのようにメタバース広告を導入するのかなどが具体的にわからないという企業は少なくありません。
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