Odeeo(オディーオ)は、モバイルゲームを止めずにラジオCMのような音声広告を流す仕組みを提供する、2021年創業のイスラエルのアドテク企業です。2026年にはAmazon DSPやWalmart DSPなど大手の買い付け経路から在庫を買えるようになりました。日本の広告主にとっては、オトナル経由の音声広告か、国内の視覚型ゲーム内広告と組み合わせて検討する段階に入ったといえます。
2026年にOdeeoで起きたこと
Odeeoは2026年の1年間で、広告主が在庫を買う経路と、広告を配信する在庫の両方を広げました。いずれもOdeeo公式ブログで発表されています。
時期 | 出来事 | 区分 |
|---|---|---|
2026-03-11 | Amazon DSPから在庫を買えるようになった(公式ブログ) | 買い付け経路 |
2026-04-17 | Google Authorized Buyerに認定された(公式ブログ) | 買い付け経路 |
2026-06-22 | Unityと提携し、音声・ディスプレイ・動画の在庫を扱う(公式ブログ) | 在庫 |
2026-06-23 | フランスのLagardère Publicité Newsが独占販売代理店に(公式ブログ) | 販売網 |
2026-08-13 | Walmart DSPから在庫を買えるようになった(公式ブログ) | 買い付け経路 |
2026-10-07 | SDK 3.12で、AdMobメディエーション経由のディスプレイバナーに対応(公式ブログ) | フォーマット |
2026-10-12 | 英国労働年金省の事例で、サイト利用意向 +15ポイントなどの数値を公開(公式ブログ) | 効果の公開 |
Amazon DSPの発表には、配信地域や取引形態の限定が書かれていません。「米国限定でMagnite DV+経由のPMP」とする報道もありますが、公式の記載では確認できませんでした。
同じ時期に、Odeeoは自社を音声専業ではなく「音声・ディスプレイ・動画を扱うマルチフォーマットのアプリ内広告基盤」と説明するようになっています。ただし、ブランドの中心はいまも音声です。
Odeeoとはどんな会社か

基本情報
項目 | 内容 |
|---|---|
正式社名 | Sonic Odeeo Ltd. |
設立 | 2021年 |
本社 | イスラエル・ヘルツリーヤ(テルアビブ近郊)。公式表記は「5 Hahoshlim St, Hertsliya, Israel」 |
拠点 | イスラエル・欧州・米国。米国はニューヨークに2024年開設(報道ベース) |
共同創業者 | アミット・モンハイト(Amit Monheit、CEO)、エラド・スターン(Elad Stern、President) |
経営陣 | Liat Barer(CPO)、Eado Avinoam(COO)、Andrey Shmigelsky(CTO) |
従業員数 | 非公開。2024年9月時点で約40名と報道されている(GamesBeat) |
加盟・認証 | TAG、IAB、IAB UK |
出典: Odeeo公式 About、GamesBeat、TechStartups
創業者の2人はともにironSource出身です。ironSourceは2022年にUnityが44億ドルで買収したモバイル広告企業で、GamesBeatは2人が同社の上位50人に入っていたと報じています。モバイルゲームの広告収益化を知る人が、新しい広告枠をつくるために立ち上げた会社です。
公式に掲げるミッションは「音声の技術で、ゲーマー・開発者・ブランドをつなぐ、より良いゲーム内広告体験をつくる」ことです。
提供しているもの
Odeeoはモバイルゲームの「プレイ中」を広告枠にします。ゲームを止める全画面広告とは違い、遊んでいる最中に音声広告を流し、画面の隅にタップできる小さなアイコンやバナーを添えます。
モンハイトCEOは2021年の取材で「音声広告はゲームプレイを邪魔したり止めたりするのではなく、プレイに寄り添うもの」と説明しています(PocketGamer.biz)。

広告ユニットは次の4種類です(広告主向けページ、開発者向けページ)。
ユニット | 内容 |
|---|---|
Icon Audio | 50×50のアイコンと音声広告の組み合わせ。デザインを変えられる。SDK 3.12からは、プレイヤーがアイコンをドラッグで動かせるオプションを追加(初期設定はオフ) |
Banner Audio | 320×50のバナーと音声広告の組み合わせ。既存のバナー枠でも使える |
Rewarded Audio | プレイヤーが自分で選んで音声広告を聞き、ゲーム内の報酬を受け取る |
ディスプレイバナー(音声なし) | 320×50。MAXメディエーション(SDK 3.7、2025-09-04)とAdMobメディエーション(SDK 3.12、2026-10-07)に対応 |

Rewarded Audioは、動画を見る代わりに音声を聞く形のリワード広告です。動画型との違いはリワード動画広告の解説記事で整理しています。
広告がゲーム内に表示される仕組み
- ゲーム開発者がOdeeoのSDK(iOS・Android、Unityプラグイン)を組み込む
- 開発者はパブリッシャー向け管理ツール「Odeeo Portal」(2024年3月提供開始)で、アプリや広告枠、テスト環境と本番環境の切り替え、収益レポートを管理する
- 広告主はOdeeoに直接発注するか、プログラマティックで買う。経路はAmazon DSP、Walmart DSP、Google Authorized BuyerとしてのGoogle在庫、Xandr(Monetize SSP)、DAXなど
- 配信の判定には、端末の音量と業界標準のビューアビリティを使う

開発者に向けては、休憩時間だけでなくプレイ時間そのものから収益が出ると説明しています。標準フォーマットで広告収益が最大10%増え、継続率は下がらないというのが公式の訴求です。広告主向けページでは、CTR 1.5%、完聴率(Listen Through Rate)80%超、ビューアビリティ100%、「ストリーミング音声の基準値の25倍の効果」を掲げています。いずれもOdeeo自身が示す値です。
対応プラットフォームとインベントリ規模
対応OSはiOSとAndroidで、Unity向けのプラグインもあります。公式に示されている規模は次のとおりです。
指標 | 値 | 時点・出典 |
|---|---|---|
月間アクティブユーザー(MAU) | 3億超 | 公式About(2026-10-22確認) |
月間ビッドリクエスト | 120億超 | 同上 |
導入ゲーム | 1,000本超 | 同上 |
対応国 | 150か国超 | 同上 |
利用広告主 | 「数万」 | Claritas提携の公式ブログ(2025-08) |
導入ゲーム数は資料によって違います。2025年9月のカヤックの発表では「1,500タイトル以上」とされていますが、現行の公式Aboutの値は「1,000本超」です。
主要パートナー
区分 | 企業 |
|---|---|
ゲームパブリッシャー | Gameloft、SayGames、Supersonic、PlaySimple、AzurGames、Lihuhu(開発者向けページのロゴ)。事例ページにはRocket Studio、TapNation、MondayOFF、White Room Games、Gamejamも掲載 |
在庫・SSP | Unity、Xandr、Magnite、AdsWizz、Azerion |
DSP・買い付け経路 | Amazon DSP、Google Authorized Buyer、Walmart DSP |
音声メディア・地域代理店 | DAX(英Global傘下)、オトナル(日本)、Verben Solutions(中南米)、Lagardère Publicité News(フランス) |
計測・ターゲティング | Claritas(2025-08〜、フルファネル計測)、NumberEight(オーディエンスターゲティング) |
音声制作 | Wondercraft(AIによる多言語の音声広告制作、2025-08〜) |
DAXの親会社Globalは欧州最大のラジオ会社で、2022年の資金調達でリード投資家にもなっています。ラジオ広告の販売網を持つ会社が、在庫の販売と出資の両方で関わっている点が特徴です。
ここまでの歩み
資金調達の振り返り
時期 | ラウンド | 金額 | リード投資家 | 主な参加者 | 裏取り |
|---|---|---|---|---|---|
2021年9月 | Seed | 100万ドル | Play Ventures | Eric Seufert、Michail Katkoff | 報道ベース |
2022年6月13日 | Seed | 900万ドル | Play Ventures、Global | Eric Seufert、Anton Gauffin、Christian Calderon、Lior Shiff | 公式 |
2024年9月 | 名称なし | 500万ドル | Atinum Investments(GamesBeatの報道) | Play Ventures、Anton Gauffin | 報道ベース |
2025年9月4日 | 戦略出資 | 100万ドル | 面白法人カヤック | — | 公式(カヤック発表) |
2021年9月:100万ドル(Seed)
PocketGamer.bizが報じた最初の調達です。リードはPlay Ventures、エンジェル投資家にEric Seufert(Memo Syndicate)とMichail Katkoff(Savage Game Studios)が入りました。先に引いた「プレイに寄り添う広告」という説明は、このときの取材でのものです。Odeeo公式の発表は見つかっておらず、資金の使い道も確認できていません。

2022年6月:900万ドル(Seed)
Play VenturesとGlobalが共同でリードし、累計調達額は1,000万ドルになりました(公式ブログ)。この時点の統合ゲーム数は500本超です。資金の使い道は、ブランドと開発者をつなぎ、スタジオが音声広告を取り入れやすくすることと、音声技術や新機能への投資でした。Huuuge Games、GameJam、Tripledot Studiosの創業者も個人で参加しており、ゲーム会社の経営者が出資者に並んでいます。
2024年9月:500万ドル
韓国のAtinum Investmentsが新たに参加しました。GamesBeatはAtinumをリード投資家と報じていますが、TechStartupsはリード名を書いていません。使い道はニューヨークの米国拠点の開設、北米の強化、アジア(韓国・ベトナム・日本)と中東・北アフリカ(MENA)への展開、そして市場の啓発です(いずれも報道ベース)。
この時期、スターン氏は「私たちは新しいチャネルを生み出した。理解されるには時間がかかる」と語っています(GamesBeat)。使い道に市場の啓発が入っているのも、この発言と同じ問題意識によるものと読めます。
2025年9月:カヤックが100万ドルを出資
面白法人カヤックが100万米ドル(2025年9月のカヤック発表による換算で約1.5億円。換算レートの記載なし)を出資しました。Odeeoにとって日本企業からの出資はこれが初めてです。出資の実行は2025年9月4日、プレスリリースの公開は9月11日です。カヤックは自社の『Eating Simulator』で2025年にOdeeoを試験導入し、広告収益が約4%増えたと発表しています。出資の目的には、Odeeoのグローバル展開の加速、日本への本格導入の検討、カヤックのゲーム事業の収益化を挙げています。
累計調達額について、Odeeo公式が明記しているのは2022年時点の1,000万ドルまでです。カヤックの発表では累計1,500万ドル(同発表の換算で約22億円)とされていますが、カヤック自身の100万ドルが含まれているかは確認できませんでした。
調達の履歴は、ゲーム内音声広告という市場がどう評価されてきたかの記録でもあります。最初はゲーム業界の投資家とエンジェルが、次にラジオ大手が、その後はアジアの投資家とゲーム会社が出資しました。出資者の顔ぶれが、ゲーム業界の内側から広告・メディア業界へ、さらに日本の事業会社へと広がっています。
主な出来事の時系列
時期 | 出来事 |
|---|---|
2021年 | モンハイト氏とスターン氏が創業 |
2023年12月19日 | オトナルが日本での事業連携を発表。当時の統合タイトルは約1,000 |
2024年2月1日 | SDK 3.0 |
2024年3月18日 | Odeeo Portalの提供開始 |
2024年10月 | Costa Coffee(18日)と英国労働年金省(21日)の事例ページを公開 |
2025年5月 | SDK 3.5(6日)、Lihuhuの事例(12日) |
2025年8月 | Claritasと提携しフルファネル計測を開始(5日)、Wondercraftと提携(21日) |
2025年9月4日 | SDK 3.7でディスプレイバナーとMAXメディエーションに対応 |
2025年11月 | マクドナルドの事例(4日)、Verben Solutionsと中南米に展開(26日) |
2025年12月9日 | ADWEEK 2025 Tech Stack Awardsの「Podcast/Audio Product/Platform」部門を受賞 |
2026年3月〜8月 | Amazon DSP、Google Authorized Buyer、Unity、Lagardère Publicité News、Walmart DSP |
2026年10月 | SDK 3.12(7日)、英国労働年金省の数値つき事例(12日) |

調べた範囲では、撤退やサービス終了は見つかりませんでした。
この流れは3つの段階に分けて読めます。2021〜2024年はSDKを開発者に組み込んでもらい在庫を増やす段階、2025年は第三者計測や大手ブランドの事例で効果を示す段階、2026年は大手DSPから買える状態にする段階です。Odeeo公式がこの3段階で説明しているわけではなく、時系列から読み取った整理です。
2026年の各提携は個別に解説しています。
- Amazon DSP経由で買えるようになった経緯
- Google Authorized Buyer認定の意味
- Unityとの提携とマルチフォーマット化
- フランスでLagardère Publicité Newsと組んだ販売モデル
- Walmart DSPへの接続
- Claritasとのフルファネル計測
広告出稿事例
マクドナルド(米国・アジア系消費者向け)
マクドナルドは、アジア系米国人に「McValue」のメッセージを届け、アプリのインストール、会員登録、注文につなげるためにOdeeoを使いました。代理店はAdmerasia、計測はClaritasです(事例ページ、2025年11月4日公開)。
- 注文 +15%(インクリメンタル)
- アプリのインストール +50%
- 会員登録 +50%
これらの数値はClaritasが独立して検証したものです。実施期間と実数は公開されていません。

認知ではなく注文やインストールという行動の指標で効果を示している点が、ほかの2件と違います。
英国 労働年金省(DWP)
英国の労働年金省(Department for Work and Pensions)は、DAX Mobile Gamingと組み、ユニバーサルクレジットの受給者と50歳以上の失業者に求職支援を知らせました(公式ブログ、2026年10月12日)。
- サイト利用意向 +15ポイント
- 信頼 +6ポイント
- サービス認知 +8ポイント

広告主が政府機関で、対象が50歳以上の求職者を含む点は、ゲーム内広告が若年層向けに限られないことを示す例です。
Costa Coffee(英国)
英国最大のコーヒーチェーンCosta Coffeeは、DAX Mobile Gamingと組み、セルフ式コーヒーマシン「Costa Express」の認知と信頼を高めるためにOdeeoを使いました(事例ページ、2024年10月18日公開)。2026年9月15日の公式ブログで、認知が15ポイント上がったと公表されています。事例ページ本体には数値の記載がありません。

食品・飲料ブランドが若年層との接点をどうつくるかは、食品・飲料の若年層リーチの記事で扱っています。
参考:ゲーム開発者側の収益
開発者 | 結果 | 出典 |
|---|---|---|
Lihuhu(ベトナムのパズルゲームスタジオ) | 主要市場で広告収益が最大8%増。継続率とプレイ時間は変わらず | 事例ページ(2025-05-12) |
MondayOFF | 1フォーマットで収益が7%増 | |
カヤック『Eating Simulator』 | 広告収益が約4%増 |
なぜこの動きが起きたのか
Odeeoが狙っているのは、既存の広告が使えていなかった「プレイ中」の時間です。インタースティシャル広告やリワード動画は、ゲームの区切りでプレイを止めて表示します。音声広告ならプレイを続けたまま流せるため、開発者は継続率を落とさずに収益を足せ、広告主は嫌われにくい形で接触できる、というのがOdeeoの説明です。
ただ、新しい広告枠は、広告主が普段使っている買い方で買えなければ予算がつきにくいと考えられます。2024年のスターン氏の「理解されるには時間がかかる」という発言は、その難しさを示しています。2026年にAmazon DSP、Google、Walmart DSPと買い付け経路を続けて増やしたのは、広告主の既存の運用フローにOdeeoの在庫を乗せるためと読めます。
音声専業からディスプレイや動画へ広げているのも、同じ理由と考えられます。Unity提携時にモンハイトCEOは「効果的で邪魔にならず、実際のユーザーエンゲージメントのために設計されたかたちで、広告主がアプリ内の環境を活用できるよう支援してきた」と述べており、音声に限らず「邪魔をしないアプリ内広告」へと自社の説明を広げています。
日本市場ではどうか
Odeeoと日本の接点

日本との接点は2つあります。
1つ目は、音声広告事業を手がけるオトナルとの提携です。オトナルは2023年12月19日にOdeeoとの事業連携を発表し、日本でのゲーム内音声広告の提供を本格化しました(オトナル発表)。Odeeoのモンハイト氏は「日本の音声広告市場をリードする一社であるオトナルと提携できることをうれしく思う」とコメントしています。Odeeo側のブログは日本を「モバイルゲーマー7,000万人の市場」と紹介していますが、この数値の原典は確認できていません。
2つ目は、前述のカヤックの出資です。自社タイトルで収益が増えた実績を示したうえで、日本への本格導入の検討を掲げています。
日本の広告主は今使えるか
使える経路はあります。オトナルの「GainAds」は2025年7月30日に運用型(プログラマティック)での提供を始め、Google DV360とThe Trade Deskから買えるようになりました。運用型の特徴として最低出稿額がないことも挙げています。リーチは国内外で月3億3千万人以上、対象は500本以上のハイパーカジュアルゲームと説明されています(PR TIMES)。
ただし、このリリースにOdeeoの名前は出てきません。GainAdsのページではOdeeoを「150カ国のゲームに対応したゲーム内音声広告プラットフォーム」と紹介する一方、開発者向けにはAudiomobも扱っています。GainAdsの在庫のうちOdeeo分の規模は確認できませんでした。
Odeeoが2026年に広げたAmazon DSP、Walmart DSP、Google、Unityの経路を、日本の広告主が日本向けの配信に使えるかは、どの発表にも地域が書かれておらず確認できていません。Walmart DSPは米国の小売メディアです。
出稿を検討する際の課題は次の3つです。
- 国内だけの在庫量(タイトル数・MAU)が公開されていない
- 日本語の音声クリエイティブを用意する必要がある
- 国内ブランドの公開された出稿事例がまだない
国内の同じ種類の動き
国内でも、ゲーム内の音声広告と視覚型の広告を組み合わせる商品が出ています。博報堂DYグループのARROVAとオトナルは、ゲーム内の看板型広告(画像・動画)と音声広告を横断して配信する「IMASIVE」を2025年4月17日に発表し、6月26日から共同で提供しています。ゲーム内音声広告ではAdMelという新興企業も、2026年4月にJOYSOUNDの事例を出しています。
国内でゲーム内音声広告を使う実務はモバイルゲームの音声広告の活用法で詳しく解説しています。
日本で同じ広告を実施する選択肢
日本でOdeeoと同じ「プレイを止めないゲーム内広告」を出すなら、音で届けるか、ゲーム空間の中で見せるかで選択肢が分かれます。
比較ポイント | オトナル GainAds | ARROVA×オトナル IMASIVE | Ad-Virtua |
|---|---|---|---|
広告の形式 | 音声広告(アイコン・バナー併用) | ゲーム内の看板型広告と音声広告の横断配信 | ゲーム空間の看板・モニターに流す動画広告 |
買い方 | 運用型(Google DV360、The Trade Desk) | 2社による共同提供 | 1週間300,000円のプラン |
公表されている規模 | 国内外で月3億3千万人以上、500本以上のハイパーカジュアルゲーム | — | 400タイトル以上、累計再生8,000万回突破(2025年後半時点) |
公表されている指標 | 最低出稿額なし(運用型の説明として) | — | 広告想起率約1.8倍、注目度約1.7倍、CPM約300円 |
用意する素材 | 日本語の音声CM | 画像・動画と音声 | 既存の動画素材を流用しやすい |
Ad-Virtuaは、Odeeoと同じくゲームを中断しないゲーム内広告ですが、届け方が違います。Odeeoが耳に届けるのに対し、Ad-Virtuaはゲーム空間の看板やモニターに流す動画で目に届けます。音を消して遊ぶプレイヤーにも表示される一方、ゲーム内の位置によって目に入るかどうかが変わります。音声と視覚は弱点が重ならないため、併用を検討する余地があります。なお、Ad-Virtuaは音声広告を扱っていません。
Ad-Virtuaが合うのは、次のような企業です。
- TVCMやSNS用の動画素材がすでにあり、それをゲーム内でも使いたい
- 国内のゲームプレイヤーに絞って配信したい
- 1週間単位の小さな予算で試したい
逆に、音声で商品名やメッセージを聞かせることが目的の企業には、Ad-Virtuaより音声広告事業者のほうが合います。
視覚型と音声型の事業者の比較はゲーム内広告プラットフォームの比較にまとめています。
広告主が取るべき判断
こんな企業におすすめ(今動いてよい)
- 海外市場、とくに英国・米国・フランス・中南米でブランドの認知を上げたい企業。Odeeoは各地域の代理店や大手DSPから買える
- Amazon DSPやWalmart DSPをすでに運用しており、新しい在庫を足す形で試したい企業
- ラジオCMや音声広告の素材があり、ゲームのプレイ時間にも届けたい企業
- 国内では、オトナル経由で音声広告を小さく試し、視覚型のゲーム内広告と効果を比べたい企業
おすすめしない企業(様子見でよい)
- 国内だけで十分なリーチを確保したい企業。国内の在庫規模が公開されていない
- 社内で出稿を通すために、国内の同業他社の事例が必要な企業。公開された国内ブランドの事例はまだない
- 音声の素材がなく、制作の予算もない企業
関連する基礎知識
- ゲーム内広告とは:音声広告を含むゲーム内広告の種類と全体像
- リワード動画広告とは:Rewarded Audioと動画リワードの違い
- モバイルゲームの音声広告の活用法:国内で音声広告を使う実務
- ゲーム内広告プラットフォームの比較:視覚型と音声型の事業者の違い
よくある質問
プレイヤーが音を消していると、音声広告はどうなりますか?
Odeeoは端末の音量をもとに配信を判定すると説明しています(広告主向けページ)。ただし、ミュート中の端末を配信対象から外すのか、アイコンやバナーだけを表示するのかといった扱いの詳細は公開されていません。国内のプレイヤーがどの程度音を消して遊んでいるかのデータも確認できていないため、出稿前に配信事業者に確認してください。
効果測定にはどのツールを使えますか?
開発者向けには、計測ツールのAppsFlyer、Singular、Adjustに対応しています。広告主向けには、2025年8月からClaritasによるフルファネル計測を提供し、マクドナルドの事例でもClaritasが検証しました。オーディエンスのターゲティングにはNumberEightと組んでいます。
事例の数値はどこまで参考になりますか?
マクドナルドの数値はClaritasが独立して検証したものですが、実施期間と実数は公開されていません。英国労働年金省とCosta Coffeeのポイント上昇は、調査の母数や比較の方法が公開されていません。広告主向けページのCTR 1.5%や完聴率80%超もOdeeo自身の訴求値です。自社の判断に使うときは、方向性の参考にとどめ、小規模なテストで自社の数値を取るのが確実です。
日本語の音声広告はどうやって作りますか?
Odeeoは2025年8月にWondercraftと提携し、AIで多言語の音声広告を作れるようにしています。ただし、日本語に対応しているかは確認できていません。国内では、オトナルが音声CMの制作も請け負っています。
日本でOdeeoに直接問い合わせられますか?
Odeeoの日本法人は確認できませんでした。日本の窓口はオトナルとみられますが、オトナルとの契約が独占かどうかも確認できていません。


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