広告付きゲームとは、ゲームを無料でプレイできる代わりにゲーム内やゲームプレイ中に広告が表示されるタイトルのことで、「広告主→アドネットワーク→ゲーム会社→プレイヤー」という四者の連携で成り立っています。この仕組みを広告主の視点から理解することで、出稿の判断基準や活用の可否をより正確に判断できます。
この記事でわかること
- なぜゲームが無料でプレイできるのか(F2Pモデルの収益構造)
- 広告主・ゲーム会社・プレイヤーの三者関係と広告配信フロー
- 広告の種類(ゲーム外 vs ゲーム内)と費用目安の比較
- 静的配信型と動的配信型の違いと広告主への実務的影響
- こんな企業におすすめ / おすすめしない企業の条件
こんな方向けの記事です:ゲームへの広告出稿を検討しているマーケティング担当者や、広告付きゲームの仕組みを基礎から理解したい企業の宣伝担当者。
広告付きゲームとは|F2Pモデルを支える収益の柱

広告付きゲームは「Free to Play(基本無料)」モデル——通称F2P——を採用したゲームタイトルにほぼ当てはまります。プレイヤーはダウンロード・プレイに費用を払わない代わりに、ゲーム会社はゲーム内アイテム課金と広告表示という二つの収益源でサービスを維持しています。
現時点では、日本のスマートフォンゲームの大多数がこのF2Pモデルを採用しており、課金と広告のハイブリッド型が全体の約50%に達するとされています(supership.jp調査)。つまり広告は、ゲーム会社にとって「追加の収益オプション」ではなく「ビジネスモデルの中核」として設計されています。
ゲーム内広告の歴史は想像以上に古く、1982年のアーケードゲーム『ポールポジション』の看板広告が世界初の事例とされています。国内では1988年のファミコンディスクシステム向けタイトルが企業広告として通常より安い価格で配信された記録が残っており(Wikipediaより確認)、当時から「広告がゲームの無料化を支える」という構造は変わっていません。
広告付きゲームの仕組み|広告主・ゲーム会社・プレイヤーの三者関係

広告付きゲームの仕組みを正確に理解するには、「誰が誰に何を提供しているか」という三者の役割を整理することが近道です。
三者の役割と関係性
関係者 | 役割 | 得るもの |
|---|---|---|
広告主(企業) | 広告素材を提供・出稿費用を支払う | ゲームプレイヤーへのブランド接触機会 |
ゲーム会社(パブリッシャー) | ゲームに広告枠を設ける・SDKを組み込む | 広告収益(サービス運営の資金源) |
プレイヤー | 広告に接触する(ゲームを無料でプレイできる) | 無料プレイの権利・リワード型では追加報酬 |
この三者の間に立って広告配信を仲介するのが、アドネットワーク(広告配信プラットフォーム)です。広告主はアドネットワーク経由で出稿し、ゲーム会社はアドネットワークのSDK(ソフトウェア開発キット)をゲームに組み込むことで、プレイヤーへのリアルタイム配信が可能になります。
広告配信の技術フロー(動的配信型の場合)
- ゲーム会社がゲームにアドネットワークのSDKを組み込む
- プレイヤーがゲームを起動・プレイする
- 特定エリア(看板のある場所・ステージクリア後など)でSDKが広告配信サーバーにリクエストを送信
- 広告配信サーバーが最適な広告素材をリアルタイムで返す
- ゲーム内の広告枠(看板・全画面・バナーなど)に素材が表示される
- 視聴データ(視認時間・インプレッション数など)が記録・計測される
このフローはプレイヤーが意識しない背後で瞬時に完結します。広告主は管理画面からリアルタイムで配信状況・効果指標を確認でき、素材の差し替えも配信期間中に対応できます(Ad-Virtua公式サイトより)。
また、複数のアドネットワークをひとつのSDKで一括管理する「メディエーション」という手法も普及しています。ゲーム会社の側では最も収益性の高い広告を自動的に優先表示でき、広告主側からは複数タイトルへの効率的な配信につながります(代表的なツール:ironSource、Applovin MAX)。
ゲーム内広告の仕組みをより詳しく知りたい方は、「ゲーム内広告とは?好感度85%・CPM300円・視認率96%の仕組み・費用・効果を完全解説」もあわせてご覧ください。
広告の種類と特徴を比較|ゲーム外 vs ゲーム内

広告付きゲームに表示される広告は大きく「ゲーム外広告」と「ゲーム内広告」の2種類に分類されます。この2種類の違いが出稿判断に直結するため、それぞれの特徴を整理しておきます。
ゲーム外広告(プレイを一時中断する広告)
ゲーム外広告はゲームのプレイを一時中断させて表示する広告です。
バナー広告
ゲーム画面の上下に常時表示される横長の広告枠。プレイを妨げない反面、「バナーブラインドネス(見慣れて目に入らなくなる現象)」により注目率が低下しやすい傾向があります。
インタースティシャル広告
ステージクリアや画面遷移のタイミングで全画面に表示される広告。インパクトは大きいものの、強制表示によるプレイヤーの不快感やアプリのアンインストールにつながるリスクがあります。
リワード広告
動画を最後まで視聴するとゲーム内アイテムが獲得できる、プレイヤーが自発的に視聴する広告。視聴完了率は80〜90%超と高い(Ad-Virtua公式記事より)一方で、アイテム目的の「ながら視聴」が多くなる傾向があります。
ゲーム内広告(世界観に溶け込む広告)
ゲーム内広告はゲームプレイを中断させずにゲーム空間の中で広告が表示される形式です。
サイネージ広告(インゲーム広告)
3Dゲーム空間内の看板・モニター・ビルボードなどに動画または静止画を表示する形式。プレイヤーはゲームを中断せずに広告に接触し、約85%が「好意的に受け入れる」とされています(Ad-Virtua公式)。スポーツゲームの競技場看板や街を舞台にしたゲームの屋外広告が代表的な事例です。
コラボ型広告(プロダクトプレイスメント / PPL)
ゲームキャラクターや世界観に実在のブランド商品・ロゴを組み込む形式。話題化効果が高く、SNSでの二次拡散も期待できます。一般的には数十万〜数百万円規模のプロジェクト型案件になります。
プレイアブル広告
広告内でゲームを試遊できるインタラクティブな広告。平均エンゲージメント時間は30〜60秒程度で、アプリのインストール促進に特に有効です。
広告種類の比較表(広告主向け)
広告形式 | プレイへの影響 | ユーザー体験 | 費用目安(CPM) | 主な目的 |
|---|---|---|---|---|
バナー広告 | 低(常時表示) | 邪魔になりにくいが注目率低め | 200〜800円 | 認知維持 |
インタースティシャル | 高(全画面強制) | 不快感を生みやすい | 300〜1,000円 | 認知・誘導 |
リワード広告 | 中(自発視聴) | 好感度高め・ながら視聴多い | 5〜20円/視聴 | ブランド認知 |
サイネージ(ゲーム内) | ほぼなし | 好感度85%・自然に接触 | 約300〜400円 | 認知・好感度向上 |
プレイアブル広告 | 中(試遊型) | エンゲージメント高め | 2,000〜8,000円 | アプリ訴求・体験 |
コラボ型(PPL) | ほぼなし | 世界観への溶け込み感高い | 規模による | 話題化・認知 |
※費用目安は公開情報をもとにした参考値。出典:Ad-Virtua公式記事(ad-virtua.com/column/ingame_ads_type/、2026-05-04確認)。実際の出稿単価は案件・タイトル・期間により変動します。
各広告形式の詳細な特徴・費用・向いている活用シーンについては「ゲーム広告の種類を完全解説|ゲーム内と外の違い・費用・効果まとめ」で詳しく解説しています。
静的配信型 vs 動的配信型の違い|広告主にとって何が変わるか
ゲーム内広告(特にサイネージ型)には配信方式が2種類あります。広告主として出稿する際には「どちらの形式か」を事前に確認することが重要です。
静的埋め込み型
ゲーム開発の段階から、広告(看板の絵や映像)をゲームデータに直接組み込む方式です。スポーツゲームの競技場看板など「そのゲームの世界観の一部」として設計されるため没入感は高まりますが、素材の差し替えや配信期間の変更が原則できません。特定ブランドとゲーム会社による個別コラボ案件が多く、規模・期間により数百万円〜となるケースが一般的です。
動的配信型(リアルタイム)
ゲームエンジンに組み込まれたSDKと広告配信サーバーが連携し、プレイヤーが特定エリアに近づくと広告素材がリアルタイムで配信される方式です。素材の差し替えが自由で、配信期間・地域・ターゲティングの調整も可能です。
Ad-Virtuaは世界シェアNo.1のゲームエンジン「Unity」に対応したSDKを採用しており、「ユーザーの視界に広告が入っている時間のみ課金」される視認保証型の配信を実現しています(FUNDINNO掲載情報より確認、2026-05-04)。管理画面からリアルタイムで指標確認も可能です。
2種類の配信方式を比較
項目 | 静的埋め込み型 | 動的配信型 |
|---|---|---|
素材の差し替え | 原則不可 | 配信中でも自由に差し替え可能 |
配信期間の調整 | 固定 | 週単位など柔軟に設定可能 |
費用感 | 数百万円〜(個別交渉) | 週30万円〜(アドネットワーク経由) |
没入感・自然さ | 非常に高い | 高い(設計次第) |
効果計測 | 限定的 | リアルタイム計測可能 |
配信タイトル数 | 特定タイトルのみ | 複数タイトルへの一括配信 |
向いている目的 | 長期ブランディング・話題化 | テスト出稿・短期認知・ROI確認 |
広告付きゲームの市場規模|なぜ今注目されているのか
ゲーム内広告市場は現時点で急速な成長を続けています。
- 日本のゲーム内広告市場:2025年に約31.2億ドル(約4,700億円)規模(eスポーツニュースジャパン調査)
- 世界のゲーム内広告市場:2026年に約110〜125億ドル(約1.7〜1.9兆円)規模(GII・otonal.co.jp集計、2026-05-04確認)、年平均成長率約13%
- 日本のゲームプレイ人口:5,553万人(2023年、前年比2.8%増)
市場成長の背景には以下の構造的要因があります。
F2Pモデルの定着
スマートフォンゲームの大多数が基本無料モデルに移行し、広告枠の供給量が増加しています。
Cookie規制への対応
サードパーティCookieへの依存が高まるWeb広告と異なり、ゲーム内広告はコンテキスト型配信が中心のため規制の影響を受けにくい特徴があります。
若年層接点の確保
Z世代のスマートフォン利用時間の中でゲームが占める割合は高く、テレビCMや一般的なWebバナーではリーチしにくい層に接触できます。
プログラマティック技術の進化
リアルタイム入札(RTB)の仕組みがゲーム内広告にも普及し、ターゲティング精度が向上しています。
広告主として活用するメリットと注意点
広告付きゲームに出稿するメリット
プレイを中断しない接触が好感度を高める
特にサイネージ型(ゲーム内看板)は、プレイ体験を阻害しないため広告への拒否反応が起きにくい特徴があります。Ad-Virtua公式の発表では好感度約85%、視認率最大96%という水準が確認されています(一般的なディスプレイ広告の視認率は50〜60%程度、2026-05-04確認)。
Z世代・若年層への接点が持てる
Ad-Virtuaのプレイヤーデータでは、Z世代の割合が約80%、平均プレイ時間が約100分/日(公式サイトより、2026-05-04確認)と、テレビCMや一般的なWebバナーでは届きにくい層への接触が可能です。
既存のTVCM素材をそのまま活用できる
動的配信型では既存の動画素材を流用できるため、制作費を抑えつつ新しい媒体に展開できます。制作費0円から(既存素材がある場合)出稿できるアドネットワークも存在します。
ゲーム実況経由でSNSへ二次・三次リーチが発生する
ゲーム内の看板広告はプレイ動画・ライブ配信にも自然に映り込みます。YouTubeやTikTokのゲーム実況において意図せず広告が露出することで、追加コストなしにSNSでのブランド接触が発生するケースがあります。
注意点・よくある失敗パターン
世界観との不一致はマイナス効果になりえる
ゲームの世界観とブランドイメージが大きくかけ離れていると、プレイヤーの違和感につながります。静的埋め込み型の場合は特に、世界観との整合性を事前に確認することが重要です。
「ゲーム外広告」と「ゲーム内広告」は効果が大きく異なる
インタースティシャル広告(強制全画面)とサイネージ広告(世界観に溶け込む)では、ユーザー体験も広告効果もまったく別物です。出稿前に「どの形式の広告枠か」を必ず確認してください。
ゲームタイトルの選定が効果を左右する
ターゲット層(年齢・性別・ライフスタイル)に合ったタイトルへの配信が重要で、複数タイトルに分散配信できるアドネットワーク型の活用が効率的です。
「視認率」の定義をプラットフォームごとに確認する
第三者計測基準(MRC等)との対応関係がプラットフォームによって異なります。数値を比較する際は測定条件・定義を確認することを推奨します。
こんな企業におすすめ / おすすめしない企業
広告付きゲームへの出稿に向いている企業
Z世代・若年層へのブランド認知拡大を目指す食品・飲料・日用品メーカー
テレビCMや屋外広告では届きにくいスマートフォン世代に、ゲームプレイ中に自然な形で接触できます。既存の動画素材を流用しやすく、TVCM出稿企業との相性が特に高いです。
好感度重視のブランドマーケティングを行っている企業
強制表示ではないサイネージ型は、ブランドイメージを損なわない接触を実現しやすい特性があります。CPGブランドや生活消費財、エンターテインメント領域に適しています。
週単位・少額でテスト出稿したい企業
アドネットワーク型では週30万円〜から出稿できます。まず小規模なテストでROIを確認してから拡大投資を判断したい企業に向いています。
TVCM素材をすでに持っていて、新しい媒体での接触機会を増やしたい企業
新規制作コストなしで新しい媒体に展開できるため、既存テレビCM予算の一部をゲーム媒体に振り分けやすい状況です。
広告付きゲームへの出稿に向いていない企業
即効性のある直接コンバージョン(EC購入・資料請求・来店)を主目的とする企業
サイネージ型のゲーム内広告はブランド認知・好感度向上に強みがある反面、直接クリック誘導には向いていません。CVR改善を主目的にするなら、検索連動型広告や他の直接応答型の手法を検討してください。
高年齢層(50代以上)やニッチ職種への精度の高いリーチを優先する企業
ゲームプレイヤー層はZ世代・若年層が中心です。高年齢層向けの商材や特定職種・業界向けのBtoB訴求には他媒体の方が精度が高い場合があります。
地域限定の店舗集客を最優先にしている企業
ゲーム内広告はブランド認知に強みがあり、O2O施策や地域ターゲティングの強いデジタル施策との組み合わせを検討することが現実的です。
ゲームの世界観と大きくかけ離れた商材・ブランドイメージの企業
出稿前にターゲットとなるゲームタイトルの世界観とブランドイメージの相性を確認することが必須です。
よくある質問(FAQ)
Q. なぜゲームが無料でプレイできるのですか?
F2P(Free to Play)モデルを採用したゲームは、アイテム課金と広告収益の組み合わせで運営コストを賄っています。プレイヤーにとっては「広告を見ることが無料プレイの対価」という関係が成立しています。
Q. 広告はスキップできますか?プレイヤーに嫌がられませんか?
広告の種類によって大きく異なります。インタースティシャル広告(全画面強制表示)はスキップできないケースが多く不快感を持つプレイヤーも一定数います。一方、サイネージ型(ゲーム内看板)はそもそもスキップの概念がなく、約85%が好意的に受け入れているとされています(Ad-Virtua公式)。
Q. 広告ブロックに引っかかりますか?
ゲームアプリ内の広告は一般的なブラウザ用広告ブロッカーの影響を受けません。ネイティブアプリ内のSDK配信型広告はブラウザとは異なる仕組みのため、広告ブロックへの耐性が高い特性があります。
Q. どのくらいの予算から出稿できますか?
アドネットワーク型(動的配信)では一般的に数十万円/週程度から出稿できます。Ad-Virtuaでは1週間30万円(初期費用なし)から出稿可能で、既存のTVCM素材があれば制作費不要で始められます。
Q. 効果はどう測定できますか?
動的配信型のアドネットワークでは、インプレッション数・視認率・接触頻度などをリアルタイムで確認できます。Ad-Virtuaでは広告想起率約1.8倍(Web広告比)、媒体ROI平均4.5倍・最大5.4倍のデータが公式に確認されています(2026-05-04確認)。
Q. ゲームの実況動画にも広告が映りますか?
サイネージ型(ゲーム内看板)の場合、プレイ録画やライブ配信の映像にも広告が自然に映り込みます。YouTubeやTikTokのゲーム実況を通じて、追加コストなしにSNS視聴者へのブランド露出が発生するケースがあります。
ゲーム内サイネージ広告での出稿を検討する場合
広告主として出稿を判断する際は「どの形式」「どのアドネットワーク」を選ぶかが成果を大きく左右します。
Ad-Virtuaは国内のゲーム内サイネージ広告(動的配信型)に特化したアドネットワークです。600タイトル以上のゲームへの一括配信が可能で、累計再生数は8,000万回超(FUNDINNO掲載情報、2026-05-04確認)に達しています。プレイヤーのZ世代割合が約80%と高く、テレビCMや一般Webバナーでは届きにくい若年層への認知施策として活用されています。
株式会社ブシロードの事例では、広告配信期間中に公式サイトへのオーガニック流入が26%増加、平均滞在時間が167%増加(1分9秒→3分4秒)という結果が報告されています(Ad-Virtua公式サイトより)。
Ad-Virtuaの概要(2026-05-04確認)
- 最低出稿金額:30万円/週(初期費用なし)
- CPM:約300円(一般的なデジタル広告の約500円と比較して低水準)
- 使用素材:既存TVCM素材を活用可能(新規制作費0円〜)
- 配信開始:申込から最短翌日
「ゲームプレイを阻害せずにZ世代へ認知接触を増やしたい」「既存TVCM素材を新しい媒体で活かしたい」企業にとって、少額テストから始めやすい選択肢のひとつです。ゲーム内広告の費用・効果についての詳細は「ゲーム内広告とは?好感度85%・CPM300円・視認率96%の仕組み・費用・効果を完全解説」でご確認いただけます。


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