モバイルゲーム広告(スマホゲーム広告・ゲームアプリ広告)とは、スマホゲームの画面上やゲーム空間の中に配信する広告のことで、主要5種類のCPM相場は約200円〜8,000円と種類によって大きく異なります。認知拡大が目的なら、プレイを止めないゲーム内サイネージ広告が1週間30万円〜(100万回再生が目安)と最も低コストに始めやすく、アプリのインストール獲得が目的なら動画リワード広告やプレイアブル広告が主な選択肢になります。

本記事は、スマホゲームへの出稿を検討している広告主・マーケティング担当者向けに、費用・効果・選び方を比較して整理したものです。SNSやニュースアプリなども含めた「スマホアプリ広告」全般の種類を知りたい場合は広告の種類完全ガイドを、広告の基本から整理したい場合は広告とは?意味・種類・効果・媒体選びをわかりやすく解説をご覧ください。

モバイルゲーム広告とスマホアプリ広告の違い|配信先の範囲で比較

「スマホアプリ広告」「モバイルゲーム広告(スマホゲーム広告)」「ゲーム内広告」は混同されやすい言葉ですが、配信先の範囲が異なります。広告主が予算を配分する際は、次の3つに分けて考えると判断を誤りにくくなります。

比較項目

スマホアプリ広告(全般)

モバイルゲーム広告(スマホゲーム広告)

ゲーム内広告

配信先

SNS・ニュース・ツール・ゲームなどスマホアプリ全般

スマホのゲームアプリのみ

ゲーム空間の看板・モニター・壁面

主なフォーマット

フィード広告、バナー、動画

バナー、インタースティシャル、動画リワード、プレイアブル、サイネージ

サイネージ(動画・静止画)、コラボ

主な目的

獲得・認知の両方

アプリのインストール獲得〜ブランド認知

ブランド認知・好感度・想起

プレイ・閲覧の妨げ

フォーマットによる

フォーマットによる

小さい(プレイを止めない)

詳しい解説

広告の種類完全ガイド

本記事

ゲーム内広告とは

モバイルゲーム広告はスマホアプリ広告の一部で、ゲーム内広告はさらにその中の一つのフォーマットにあたります。モバイルゲーム広告が配信される仕組み(アドネットワーク・SDK・入札)はモバイルゲーム広告の仕組みを企業向けに解説で説明しているため、本記事では費用と効果の比較に絞ります。

スマートフォンでゲームアプリを操作する様子

モバイルゲーム広告が検討される背景

日本のモバイルゲーム広告市場は2025年に約4,400億円規模と推計され、グローバルのゲーム内広告市場も年平均約11%の成長が見込まれています(出典: 各種調査会社の推計)。ゲームをプレイする人が特定の層に限られなくなったことも背景にあり、Ad-Virtuaの調べではZ世代の約80%がゲームをプレイし、1日のプレイ時間は約100分とされています。テレビを見る時間が減っている若年層に届く接点として、モバイルゲーム広告を検討する広告主が増えています。

こうした文脈でモバイルゲーム広告を検討しているのは、主に次のような担当者です。

  • スマホを使う若年層・ファミリー層に、既存の動画素材を使って認知を広げたい食品・飲料・日用品メーカー
  • TVCMやSNS広告だけでは届かないライト層に接点を作りたいブランド担当
  • SNS動画広告のCPMが上がり、単価の安い配信先を探している運用担当

モバイルゲーム広告の種類と費用相場【2026年版】

スマホゲーム広告は、配信のタイミングによって課金モデルとCPM相場が大きく変わります。主要5フォーマットの相場を、1週間出稿したときの予算の目安とあわせて比較しました。

広告フォーマット

配信タイミング

課金モデル

CPM相場

1週間出稿の目安予算

バナー広告

プレイ画面の上下に常時表示

CPM/CPC

200〜800円

5万〜30万円

インタースティシャル広告

画面遷移時の全画面表示

CPM/CPC

500〜2,000円

20万〜100万円

動画リワード広告

ユーザーが任意で動画を視聴

CPM/CPCV

500〜3,000円

30万〜200万円

プレイアブル広告

体験型のミニゲーム広告

CPM/CPI

2,000〜8,000円

100万〜500万円

ゲーム内サイネージ広告

ゲーム空間の看板・モニター

期間固定/CPM

約300円

30万円〜(1週間プラン)

※相場は出稿時期・配信先タイトル・ターゲティング条件によって大きく変わります。プレイアブル広告は、別途制作費(30万〜100万円)がかかります。フォーマットごとに媒体を選ぶ手順はゲームアプリ広告 媒体選定ガイドで解説しています。

バナー広告(CPM 200〜800円)

モバイルゲーム広告の中で最も歴史が古く、CPMも安いのがバナー広告です。プレイ画面の上下に常に表示されるため表示回数は稼げますが、ユーザーが広告を見慣れて無視する「バナーブラインドネス」により、クリック率は下がる傾向にあります。少額で始めるテスト配信に向いています。

スマートフォンでモバイルゲームをプレイするユーザー(バナー・インタースティシャル広告が表示される画面イメージ)

インタースティシャル広告(CPM 500〜2,000円)

ステージの切り替わりやゲーム終了時に、画面全体に表示される広告です。目に留まりやすい一方でプレイを中断させるため、ユーザーの好感度は低くなりがちです。クリエイティブの質によって印象が大きく変わります。

動画リワード広告(CPM 500〜3,000円)

「広告を見るとアイテムがもらえる」という報酬によって、ユーザーに動画を最後まで見てもらう仕組みです。最後まで見られる割合は高いものの、アイテム目当てで視聴するユーザーが多いため、ブランドの記憶に残るかどうかは素材次第です。15秒未満の短い尺にし、冒頭3秒で興味を引く構成にすることが欠かせません。詳しくはリワード広告の解説をご覧ください。

スマートフォンで動画広告コンテンツを視聴するユーザー

プレイアブル広告(CPM 2,000〜8,000円)

ミニゲームの形で実際に遊べる、体験型の広告です。実際に触ってもらえるため関心の高いユーザーを獲得しやすい一方、制作コストは他のフォーマットの3〜5倍かかります。設計のポイントはプレイアブル広告の設計と効果|企業向けガイドで扱っています。

両手でスマートフォンの画面を操作する様子(体験型のプレイアブル広告のイメージ)

ゲーム内サイネージ広告(CPM 約300円)

ゲーム空間の中にある看板・モニター・壁面に動画広告を流すフォーマットです。プレイを中断せずゲームの世界観に溶け込むため、広告好感度は約85%と高く、CPMもインタースティシャル広告や動画リワード広告より安く抑えられます。Ad-Virtuaが提供しているのもこのフォーマットで、掲載できるゲームは600タイトル以上(2026年4月時点)あります。

モバイルゲーム広告の選び方|目的別のフォーマット早見表

「結局どれを選べばよいのか」と迷う担当者が多いため、目的別の選び方を整理しました。

目的

最初に検討するフォーマット

判断のポイント

少額でテスト配信したい

バナー広告

5万円台から始められる。記憶に残りにくい点は割り切る

アプリのインストールを増やしたい

動画リワード広告/プレイアブル広告

CPIで評価する。プレイアブル広告は制作費を別途確保する

ブランドを嫌われずに知ってもらいたい

ゲーム内サイネージ広告

好感度約85%。既存の動画素材を使い回せる

短期間で強い印象を残したい

インタースティシャル広告

クリエイティブの質で結果が左右される

商品を深く体験してもらいたい

プレイアブル広告

制作に3〜4週間かかる

食品・飲料メーカーの新商品発売や季節キャンペーンでは、「ゲーム内サイネージ広告で広く知ってもらう」と「リワード広告やインタースティシャル広告でアプリ内の接点を作る」を組み合わせるケースが増えています。

モバイルゲーム広告の効果指標と評価のポイント

費用相場だけで判断すると失敗しやすいため、次の指標とあわせて評価するのが基本です。

指標

何を測るか

目安

CPM

広告1,000回表示あたりの費用

フォーマットにより200〜8,000円

視認率・完視聴率

広告が見られた割合/動画が最後まで見られた割合

ゲーム内サイネージの視認率は約96%、SNS動画の完視聴率は40〜70%

広告想起率

広告を見た記憶があるユーザーの割合

ゲーム内サイネージで通常の広告の約1.8倍

注目度

広告に視線が向いた度合い

ゲーム内サイネージで通常の広告の約1.7倍

好感度

広告に好印象を持ったユーザーの割合

ゲーム内サイネージで約85%

ブランドリフト

ブランドの好意度・購入意向の変化

広告を見た群と見ていない群を比べる調査で測る

※ゲーム内サイネージの数値はAd-Virtua調べ。

媒体をまたいで比べるときは、CPMだけでなく視認率を考慮した実質CPMで比較することが大切です。媒体別の比較は動画広告の媒体別費用・効果比較、KPI設計の手順はゲームアプリ広告の効果測定とKPI設計ガイドで解説しています。

ノートパソコンで広告効果のデータを分析するマーケティング担当者

モバイルゲーム広告とSNS広告・TVCMの費用対効果比較

モバイルゲーム広告を検討する際によく比べられる、他の施策との違いをまとめました。

施策

CPM相場

主に届く層

プレイ・閲覧の妨げ

視認率・完視聴率

ゲーム内サイネージ広告

約300円

スマホを使う若年層・ファミリー層

小さい(中断しない)

視認率 約96%

動画リワード広告

500〜3,000円

アプリをよく使うユーザー

中程度(任意で視聴)

完視聴 70〜95%

インタースティシャル広告

500〜2,000円

スマホユーザー全般

大きい(中断が発生)

完視聴 30〜50%

YouTube動画広告

500〜1,500円

全世代

中程度(スキップ可)

完視聴 40〜60%

TikTok広告

200〜1,000円

10〜30代

中程度(スワイプ可)

完視聴 50〜70%

TVCM

数百〜数千円(GRP換算)

マス層

中程度(チャンネル変更可)

把握しにくい

ゲーム内サイネージ広告は「プレイを止めない」「好感度が高い」「よく見られる」という特徴があり、TVCMやSNS動画とは性質の違う補完媒体として位置づけられます。TVCMの予算を見直す際の考え方はテレビCMの代替・補完施策の選び方で整理しています。

リビングでテレビ番組・CMを視聴する環境(スマホと並ぶマルチスクリーン視聴のイメージ)

食品・飲料メーカーが稟議で使えるROI・ブランドリフトの数値

食品・飲料メーカーのマーケティング担当者から特に多いのが、「TVCMやSNS広告と比べて、社内の稟議を通せる根拠となる数値が欲しい」という相談です。意思決定に使いやすい形で費用対効果を整理しました。

比較項目

TVCM

SNS動画広告

モバイルゲーム広告(ゲーム内サイネージ)

CPMの目安

数百〜数千円(GRP換算)

200〜1,000円

約300円

視認率・完視聴率

把握しにくい

完視聴 40〜70%

視認率 約96%

広告想起率

比較の基準

媒体による

通常の広告の約1.8倍

好感度

番組の内容に左右される

媒体・素材による

約85%

最小出稿規模

数千万円〜

数十万円〜

30万円(1週間)〜

若年層・ファミリー層への届きやすさ

視聴率の低下で悪化傾向

高いが、競争激化でCPMが上昇中

高く、CPMも比較的安定

1週間30万円でどこまで届くかの試算

Ad-Virtuaの公式料金では、1週間30万円のプランで約100万回の再生が目安とされています。1再生あたり約0.3円、CPMに換算すると約300円です。視認率約96%で計算すると、約96万回は実際に見られる計算になります。同じ30万円を、CPM 1,000円前後のSNS動画広告に使った場合の表示回数は約30万回です。「同じ予算で何回届くか」を並べて示すだけでも、稟議の説得材料になります。

ただし、表示回数が多いことが購入につながるとは限りません。稟議では「広告想起率・好意度が上がったか」をブランドリフト調査で確認する計画もあわせて示すと、承認を得やすくなります。

食品・飲料で検討を進める順番

食品・飲料では、新商品の発売時や季節キャンペーンで「TVCMだけでは届かない10〜30代・ファミリー層」への補完施策としてモバイルゲーム広告を活用するケースが増えています。社内で検討を進めるときは、次の順で情報を揃えるとスムーズです。

  1. 広告全体のなかでの位置づけを確認する: 広告とは?意味・種類・効果・媒体選び
  2. ゲーム内広告の仕組みと実績を把握する: ゲーム内広告とは?好感度85%・CPM300円の仕組み・費用・効果
  3. 業界ならではの課題と施策を比べる: 食品・飲料の若年層リーチを増やす施策7選
  4. ROIの計算式とブランドリフト調査の設計を詰める: 食品・日用品メーカーのゲーム内広告ROIガイド
  5. 自社の商材に合わせて試算する: お問い合わせ
マーケティングチームが広告施策を検討する様子

モバイルゲーム広告の出稿手順と費用対効果を上げるコツ

  1. 目的を「認知拡大」「想起率の向上」「アプリのインストール獲得」のどれにするか先に決める
  2. 目的に合ったフォーマットを選ぶ(認知ならサイネージや動画、インストール獲得ならプレイアブルやリワード)
  3. テスト予算は100万円以内で設計する(サイネージは既存のTVCMやSNS用の動画素材をそのまま使えるため、制作費を抑えられる)
  4. 配信後はCPMではなく、CPV(視聴1回あたりの費用)とブランドリフトで評価する
  5. SNS広告やTVCMと同じ時期に配信し、媒体ごとの効果の差を測る
稟議に向けて出稿計画の資料をチームで確認するマーケティング担当者

よくある失敗と注意点

  • CPMの安さだけで選ぶ: バナー広告は安いものの、記憶に残りにくい。認知を目的とするなら、想起率とあわせて評価する
  • 配信先のゲームを確認しない: ギャンブル性の高いジャンルなど、ブランドイメージに合わないゲームを除外する設定を最初に行う
  • 子ども向けゲームへの配信ルールを見落とす: 年齢制限のあるターゲティングや表示規制に注意が必要です。詳しくは子ども向けゲームアプリ広告の規制対応ガイドを確認してください
  • 配信期間が短すぎる: 3日程度では、想起率の変化を測りきれない。最低でも2週間〜1か月を確保する

こんな企業におすすめ|モバイルゲーム広告が合う条件

  • 若年層・ファミリー層への認知拡大に課題を抱える食品・飲料・日用品メーカー
  • TVCM・SNS広告以外の補完接点を探している消費財・外食ブランド
  • すでに動画素材があり、CPM 300円前後で広く届けたい広告主
  • 「広告で嫌われたくない」というブランドセーフティを重視する企業

おすすめしない企業

  • すぐにコンバージョンを得ることだけを目的に、運用型広告を中心に回しているマーケター(検索広告やSNSの獲得型広告のほうが向いている)
  • 配信先のジャンルや読者層を絞り込みたいニッチなBtoB商材
  • 3日以内など、ごく短期間で効果検証を終えたい広告主
食品・飲料メーカーが検討する店頭商品棚のイメージ

メタバース広告との違いは?

モバイルゲーム広告は既存のスマホゲームに配信するため、短期間で多くの人に届けられます。一方でメタバース広告は、バーチャル空間の中に常設の広告枠やブランド空間を持つ施策で、没入感や滞在時間を活かした深い体験づくりに向いています。詳しくはメタバース広告とは|仕組み・種類・費用・事例をご覧ください。

関連記事|広告全体からモバイルゲーム広告まで

FAQ

Q. スマホゲームではなく、SNSやニュースアプリへの出稿を検討しています。この記事は参考になりますか?

A. 本記事はスマホゲームへの出稿に絞っています。SNSのフィード広告やニュースアプリのインフィード広告など、スマホアプリ広告全般を比較したい場合は広告の種類完全ガイドが参考になります。なお、「広告に出てくるミニゲームを遊びたい」という方向けの情報は扱っていません。

Q. ゲームをあまり遊ばない層にも届きますか?

A. ある程度は届きます。スマホゲームはパズルやカジュアルゲームなど、1回数分の「すき間時間」に遊ばれるジャンルが中心で、ゲーム好きの層以外にも広く遊ばれています。ただし、シニア層を中心に狙う商材なら、TVCMや新聞などと組み合わせる前提で考えるほうが現実的です。

Q. 動画素材がなくても出稿できますか?

A. できます。ゲーム内サイネージ広告やバナー広告は静止画でも配信できます。ただし、想起率を上げるには動画のほうが有利なため、TVCMやSNS用に作った既存の動画を縦横比だけ調整して使い回すのが、費用対効果の高い方法です。

Q. 最低出稿額はいくらですか?

A. フォーマットによって異なります。ゲーム内サイネージ広告は、Ad-Virtuaの1週間プラン(30万円〜・100万回再生が目安)が最小単位です。動画リワード広告は数万円からテストできますが、効果を検証するなら20万〜100万円程度の予算が現実的です。

Q. ブランドセーフティはどう確保しますか?

A. 基本は3点です。配信先のゲームを事前に指定する、ギャンブルなど不適切なジャンルを除外する、第三者の計測タグを入れる。ゲーム内サイネージ広告はゲームの世界観の中に表示されるため、ブランドイメージを損なうリスクが低い傾向にあります。

Q. 出稿までにどれくらいの期間がかかりますか?

A. 企画から配信開始までは、最短で1〜2週間が目安です。既存の素材を使えるゲーム内サイネージ広告やバナー広告は短期間で始めやすく、プレイアブル広告のように制作が必要なフォーマットは、別途3〜4週間の制作期間を見込んでおく必要があります。

まとめ

モバイルゲーム広告(ゲームアプリ広告)は、フォーマットの選び方しだいでCPM約200円〜8,000円と幅広い予算帯で運用できる、認知と獲得の両方に使える施策です。費用相場だけで判断せず、視認率・好感度・ブランドリフトまで含めて評価することが、ROIを高めるポイントになります。

ブランドイメージを損なわずに、若年層へ低いCPMで動画を届けたい場合は、ゲーム内サイネージ広告(1週間30万円〜・100万回再生が目安・好感度約85%)が有力な選択肢です。目的(認知か獲得か)、予算、配信期間を整理したうえで、お問い合わせからご相談ください。