ホテル・旅行業界が若年層・ファミリー層に届くためには、「旅行を検討している人」に広告を当てるだけでなく、旅行を考えていない段階から記憶に残る体験設計が求められます。TVCMの効果が落ちているいま、どの施策を・どの順序で・どの規模で実施すべきか——本記事では業界事例・費用感・KPI・向き不向きを整理して解説します。

この記事でわかること:

  • ホテル・旅行業界が若年層・ファミリー層に届きにくい構造的な背景
  • 施策の種類と、ターゲット・費用感・主な効果指標の比較
  • 星野リゾート・JAL・志摩スペイン村などの業界事例
  • 「旅行0回層」へのきっかけ作りに有効な接点設計の考え方
  • 施策ごとのKPI設計とよくある失敗

本記事の対象読者: ホテル・旅館・旅行会社・観光施設のマーケティング担当者で、若年層・ファミリー層への認知拡大・ブランドロイヤルティ向上を検討している方。

ホテルロビーでくつろぐ若年層・ファミリー層のイメージ

ホテル・旅行業界で若年層・ファミリー層に届きにくい3つの背景

若年層やファミリー層への認知拡大が難しくなっている背景には、消費者の情報行動の変化があります。現時点では、以下の3つの構造的な変化が業界共通の課題になっています。

1. TVCMの若年層リーチが低下している

メディア接触の変化により、テレビCMは35歳以上の消費者への効果は依然として高い一方で、若年層への到達率が低下しています。媒体別データによれば、テレビCMによる来店率増加効果は35歳以上が35歳未満の約2.6倍に達しており(出典:D2C docomo data square研究)、若年層リーチ手段としてのTVCM依存には限界があります。

ホテル・旅行ブランドにとって、TVCMに投じていた予算の一部を若年層に届く新しい接点に振り向ける必要性が高まっています。

2. Z世代は「SNS・口コミ・体験」で旅先を選ぶ

JTB総合研究所「Z世代の暮らしと旅」(2025年3月)によると、Z世代の旅先情報収集において「著名人・インフルエンサーのSNS投稿」への信頼度が高く、テレビニュースへの信頼度は他世代比20ポイント以上低い傾向があります。

Z世代が旅先を選ぶ際に重視するのは「何を撮影できるか・何を体験できるか」という体験価値。女性Z世代でSNS映えをする場所を巡る旅を目的とする割合は22.3%(他世代比で顕著に高い)であり、旅行体験そのものをSNSで共有・発信することを前提とした施設設計・コンテンツ設計が求められます。

3. 若年層の「旅行0回層」が拡大している

観光庁のデータでは、国内旅行消費額2024年は25兆1,536億円と過去最高を記録しています(出典:観光庁「旅行・観光消費動向調査 2024年年間値(確報)」)。しかし一方で、20代前半の「旅行0回層」は33.5%から41.3%に増加したというデータもあります(出典:TravelVision観光振興セミナー記事)。

旅行消費額全体は増えていますが、その恩恵が若年層全体には届いていない。つまり「旅行好きな若年層の第一想起を取る施策」と「旅行0回層にきっかけを作る施策」の両軸を分けて設計する必要があります。

若年層・ファミリー層向けブランド体験施策の種類

ホテル・旅行業界が活用できる施策は、大きく7種類に整理できます。それぞれの特性と適用場面を以下で解説します。

空港内でブランド体験を演出するマーケティング施策のイメージ

施策① SNS広告・UGC活用(Instagram / TikTok / X)

Z世代・20〜30代に最も届きやすい施策。旅先でのSNS投稿を促す仕掛け(映えスポット設計、#タグキャンペーン)や、インフルエンサーとのコラボで口コミを生成します。

  • 主なターゲット: 20〜30代・Z世代
  • 費用感(目安): 数十万円〜(キャンペーン規模による)
  • 主な効果指標: フォロワー増・リーチ・エンゲージメント
  • 注意点: 競合が多く埋もれやすい。UGC(ユーザー生成コンテンツ)の質が結果を左右する

施策② インフルエンサーマーケティング

宿泊体験・旅先の様子を旅行系・ライフスタイル系インフルエンサーに発信してもらう施策。成果は個人差が大きいが、信頼性の高い口コミとして機能しやすい。

  • 主なターゲット: 20〜40代・ファミリー
  • 費用感(目安): 数十万〜数百万円/施策
  • 主な効果指標: エンゲージメント・口コミ数・フォロワー転換
  • 注意点: インフルエンサー選定ミスで炎上リスク。成果が不透明になりやすい

施策③ サブブランド戦略・ターゲット特化型プラン

若年層・ファミリー層向けに特化したプランやブランドを別設計する戦略。価格帯・コンセプトを分けることで多様な顧客層に対応します。

  • 主なターゲット: 対象ブランドによる
  • 費用感(目安): 施設・ブランド開発コスト(大規模投資)
  • 主な効果指標: 認知率・ブランドロイヤルティ・リピート率
  • 事例: 星野リゾートのBEB(若年層向け)・OMO(都市観光20〜30代向け)・「界タビ20s」(18〜29歳限定)

施策④ 旅育・体験型プラン

家族旅行を「子どもの教育体験」として設計する施策。食育・農業体験・マナー教室など、本物の体験を提供することでファミリー層のロイヤルティを高めます。

  • 主なターゲット: ファミリー層(子育て世代の親)
  • 費用感(目安): 施設・プログラム開発コスト(施設ごとに異なる)
  • 主な効果指標: 予約数・リピート率・口コミ評価
  • 事例: ホテル椿山荘東京(テーブルマナー教室)、苗場プリンスホテル(田植え体験→新米配送)

施策⑤ IPコラボ・ゲームとの連携

人気ゲーム・アニメIPとのコラボルーム展開や、ゲーム内でのホテル・旅行先の露出を通じて若年層ファンを取り込む施策。ゲームが旅行の「競合」ではなく「きっかけ」になります。

  • 主なターゲット: 若年層(ゲーム・アニメファン)
  • 費用感(目安): 数百万〜(ライセンス料+制作費)
  • 主な効果指標: 宿泊予約数・SNS言及数・メディア露出
  • 事例: 池袋サンシャインプリンスホテル(ゲーム・アニメIPコラボルーム)、熱海市「ラブプラス+」キャンペーン

施策⑥ バーチャル体験・メタバース活用

Roblox等のゲームプラットフォームや、バーチャル空間上に施設を再現し、若年層や地方在住者が旅行前に体験できる仕組みを作る施策。現実への送客(コンバージョン)とセットで設計することが重要です。

  • 主なターゲット: 若年層・地方在住者・旅行前検討者
  • 費用感(目安): 数百万〜(開発・運営コスト)
  • 主な効果指標: バーチャル訪問者数・SNS拡散数・現実予約への転換率
  • 事例: 志摩スペイン村(Roblox上にリゾートを再現)、Millennium Hotels(メタバース内ホテルからの宿泊抽選施策)

施策⑦ ゲーム内広告(サイネージ型)

スマートフォンゲームのゲーム空間内の看板・モニターに動画広告を表示する施策。ゲームを中断しないため広告ブロックに遭いにくく、Z世代・若年層への非干渉型リーチとして機能します。

  • 主なターゲット: Z世代・若年層(ゲームプレイ中)
  • 費用感(目安): 週30万円〜(税別)、CPM約400円(出典:Ad-Virtua公式サイト、確認日:2026-04-11)
  • 主な効果指標: 広告想起率(通常の1.8倍)・視認率(96%、Webディスプレイ広告比67%)
  • 特徴: 旅行を検討していない「旅行0回層」への認知前段階アプローチに向いている

施策ポートフォリオ比較表

リゾートホテルの施策事例イメージ

施策

主なターゲット

費用感(目安)

主な効果指標

向く場面

SNS広告(Instagram / TikTok)

Z世代・20〜30代

数十万円〜

リーチ・エンゲージメント

旅行検討層へのリーチ・認知

インフルエンサーマーケティング

20〜40代・ファミリー

数十万〜数百万円

口コミ・エンゲージメント

体験型訴求・信頼性醸成

サブブランド・特化プラン

対象ブランドによる

大規模(施設・ブランド開発)

認知率・リピート率

長期的なブランド構造転換

旅育・体験型プラン

ファミリー層(子育て世代)

施設開発コスト

予約数・リピート率・口コミ

長期ロイヤルティ形成

IPコラボ・ゲーム連携

若年層ゲーム・アニメファン

数百万〜

予約数・SNS言及

熱量の高いファン層の取り込み

バーチャル体験・メタバース

若年層・地方在住者

数百万〜

体験参加者数・拡散

旅行前段階の疑似体験・認知

ゲーム内広告(サイネージ型)

Z世代・若年男女

週30万円〜、CPM約400円

広告想起率・視認率

旅行0回層への認知前段階アプローチ

ごっこランド等(子ども向けアプリ内体験)

未就学児〜小学生・保護者

数百万〜

ブランド接触数・親子認知

将来の旅行者(α世代)の育成

OTA(オンライン旅行代理店)プラン最適化

全年代(検討済み層)

手数料型

予約転換率

既存検討層の刈り取り

※費用は目安。条件・規模によって大きく異なる。出稿前に各媒体へ個別確認が必要(確認日:2026-04-11)。

業界事例:ホテル・旅行企業のブランド体験施策

星野リゾート:サブブランドで若年層のファン化を早期に設計

星野リゾートは若年層・世代別にブランドを分けるサブブランド戦略で、ファン化の入口を多段階に設計しています。

  • BEB(ビーイービー):「居酒屋以上、旅未満」をコンセプトにした低価格帯。若年層が旅行に抱く「ハードル」を下げる設計
  • OMO(オモ):都市観光特化型。20〜30代の旅慣れた層に向け、地域体験を深掘りする施設設計
  • 界タビ20s:18〜29歳限定の宿泊プラン。「若いうちにブランドを好きになってもらう」という長期的ファン化戦略

さらに、マクロミルと連携したブランド定点調査でブランド認知率・明確な知覚品質を継続計測しており、データに基づいた施策改善サイクルを確立しています(出典:日経クロストレンド記事・マクロミル公式事例ページ、確認日:2026-04-11)。

JAL:「空育」プログラムで子どもを通じたファミリー認知の設計

JALは「空育(そらいく)」と呼ばれる子ども向け航空体験プログラムを通じて、ファミリー層への継続的なブランド接点を設計しています。

  • 機内での子ども向けおもちゃプレゼント
  • 工場見学・お仕事体験講座
  • ごっこランドへの参加(未就学児〜小学生が「JALのお仕事」を体験できるアプリコンテンツ)

このアプローチの本質は「子どもが好きになったブランドを、親(家族単位)が選ぶ」という経路設計です。子どもを接点の入口にし、ファミリー旅行の意思決定に影響を与える仕組みです(出典:キッズスター公式サイト、確認日:2026-04-11)。

志摩スペイン村:Robloxでリゾートを再現し若年層・地方在住者へアクセス

三重県の志摩スペイン村はRoblox(メタバースゲームプラットフォーム)上にリゾートを再現し、遠方在住者・実際に来場していない若年層への認知接点を設けました。

バーチャル体験が「行ってみたい」という興味の種まきとして機能し、SNSでの二次拡散とセットで若年層認知の拡大につなげた事例です(出典:メタバース総研記事、確認日:2026-04-11)。

熱海市×「ラブプラス+」:ゲームが旅のきっかけになった先行事例

熱海市が展開した恋愛シミュレーションゲーム「ラブプラス+」とのコラボキャンペーンでは、ゲームユーザーが旅先の観光施設で割引を受けられる仕組みを導入。ゲームを楽しんでいる若者が「実際に熱海に行く動機」を持つ設計です。

ゲームと旅行が「競合するもの」ではなく「きっかけになる関係」になることを示した先行事例として業界に広く知られています(出典:TravelVision記事、確認日:2026-04-11)。

コロプラ×バスツアー連携(2009年):ゲームが旅のきっかけになる実証

位置情報ゲームの「コロプラ」とバスツアーを連携させた施策では、参加者の8割が20〜30代の若年層であり、通常の旅行機会が少ない「旅行0回層」も参加したことが確認されています(出典:TravelVision記事、確認日:2026-04-11)。

ゲームが旅行のきっかけになる事例は2009年時点から存在しており、現在のゲーム内広告・メタバース活用はこの知見の延長線上にあります。

「旅行を考えていない層」へのアプローチ:認知前段階の接点設計

スマートフォンを使う若年層・Z世代のデジタル接点イメージ

ホテル・旅行業界のマーケティングで見落とされがちな視点が「旅行を検討していない層」への接点設計です。既存の施策(SEO・OTA・インフルエンサー)は「旅行を考え始めた段階」以降を対象にしていますが、若年層の「旅行0回層」(20代前半で41.3%)にはその前段階からのアプローチが必要です。

なぜ「旅行を考えていない段階」から接点が必要か

若年層が将来のファミリー旅行でブランドを選ぶとき、「いつかどこかで聞いたことがある」「なんとなく好きだった」という記憶がブランド選択に影響します。ブランド想起の蓄積が長期的な予約につながるのです。

JALの「空育」施策が子ども時代のブランド体験を起点にファミリー旅行の選択につなげようとしているのも、この考え方に基づいています。

「旅行0回層」にきっかけを作る有効な接点

接点の種類

特徴

ゲーム内広告(サイネージ型)

日常的なゲームプレイ中に、旅行を考えていない状態でブランドに触れられる

子ども向けアプリ(職業体験型)

子どもが「楽しいもの」として記憶し、親(保護者)が後から想起する

バーチャル体験(Roblox等)

旅行への心理的ハードルを下げ、「行ってみたい」という気持ちを育てる

SNS発の体験コンテンツ

「いつか行きたい場所リスト」への追加(旅行検討の前段階)

特にゲームプラットフォームへのアプローチは、Z世代のゲーム参加率が約80%・1日平均プレイ時間が約100分(出典:Ad-Virtua公式サイト、確認日:2026-04-11)という実態を考えると、若年層が最も長い時間を過ごしている生活接点の一つです。

評価指標(KPI)の設計

ホテル・旅行業界のブランド体験施策では、「予約数・稼働率」だけをKPIにすると施策の評価がずれます。若年層・ファミリー層向けの認知拡大施策では、以下の「中間KPI」を設計することが重要です。

KPIの種類

測定対象

適用施策の例

ブランド認知率

対象ターゲット層での認知割合

ブランド定点調査(マクロミルのような調査サービス活用)

広告想起率

広告を見た後に想起できるか

ゲーム内広告・SNS広告でのブランドリフト調査

第一想起率

旅行先・ホテルを考えたとき最初に浮かぶか

ブランド定点調査

ブランド好意度

ブランドへの好感度

アンケート・SNSセンチメント分析

SNS言及数・UGC数

自発的な投稿・クチコミの量

ソーシャルリスニングツール

体験参加数

旅育・バーチャル体験への参加人数

施設・プログラム参加者数

予約転換率

認知→検討→予約への転換効率

OTAのコンバージョン率・自社予約サイト分析

リピート率

再訪・再予約の割合

CRM・予約データ

注意: 若年層・ファミリー層向けの認知施策は効果が出るまでに時間がかかります。「3か月で予約数を増やす」という短期目標には適しておらず、6〜12か月の中長期視点でKPIを設計することが現実的です。

こんな企業・ブランドに向いている施策

ホテル・旅行業界の中でも、向いている企業・施策の特性は異なります。予算規模・ブランド段階・ターゲット層に応じた施策選択の目安を以下に整理します。

若年層・ファミリー向けブランド体験施策が特に合う企業

  • ナショナルブランド・大手ホテルチェーン — 既にある程度の認知があり、「好意度・第一想起」の向上が次の課題になっている企業
  • 旅行を考えていない若年層にリーチしたい企業 — TVCMやSNS広告だけでは届かない「旅行0回層」へのきっかけ作りを求めている企業
  • 子どもを通じたファミリー層のブランドロイヤルティ向上を目指す企業 — JALの空育のように、子どもが「好き」になることを起点に設計したい企業
  • 長期的なブランド構築を重視している企業 — 今期の予約数より、5〜10年後の第一想起獲得を優先できる企業
  • 動画素材が用意できる企業 — ゲーム内広告・SNS広告・バーチャル体験のいずれも動画コンテンツの活用でより高い効果が見込める

向いていない企業・場面

  • 今すぐ予約を増やしたい(短期CV狙い) — ブランド体験施策は中長期設計が前提。短期の予約増にはOTAのプラン最適化・リスティング広告が適切
  • 予算が極めて限られているスモールホテル — サブブランド戦略・メタバース開発は大規模投資が必要。まずSNS・UGC施策から始めるほうが現実的
  • ターゲット層がシニア中心で変更の余地がない施設 — 若年層向け施策への投資が業態・客層と合わない場合は優先度を下げるべき
  • 認知よりも予約プロセスに課題がある場合 — LP・予約フロー・OTA掲載内容の改善が先決で、認知拡大施策の効果が出にくい

ゲーム内広告がホテル・旅行業界に適合する場面

記事の最後に、ゲーム内広告(サイネージ型)がホテル・旅行業界においてどのような条件で有効かを整理します。

ゲーム内広告の特性として、以下の数値が確認されています(出典:Ad-Virtua公式サイト、確認日:2026-04-11):

  • 視認率:96%(Webディスプレイ広告平均の67%比で高い)
  • 広告注目維持時間:1,000インプレッションあたり29分(競合広告17.5分比)
  • 広告想起率:通常の約1.8倍

Z世代のゲーム参加率が約80%・1日約100分のプレイ時間があることを考えると、「旅行を考えていない状態のZ世代」に繰り返しブランドを露出できる貴重な接点です。

ゲーム内広告がホテル・旅行業界に特に合う条件:

  • 旅行0回層の若年層への長期的なブランド認知を積み上げたい
  • TVCMやSNS広告ですでに旅行検討者へのリーチはできているが、そこより上流の「認知前段階」に手が届いていない
  • 動画素材を流用してCPM約400円という費用効率で若年層にリーチしたい
  • ゲーム・エンタメ親和性の高いブランドイメージの醸成を目指している

詳しくはゲーム内広告のコスト・効果については「ゲーム内広告/メタバース広告の費用・料金相場」もご参照ください。

また、ブランド体験設計の全体像については「ブランド体験とは(what-is-brand-experience)」で体系的に解説しています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 若年層向け施策はどれくらいの期間で効果が出ますか?

ブランド認知率・好意度の変化には一般的に6〜12か月の継続が必要です。短期(3か月以内)で成果を求める場合は、SNS広告やOTAのプラン最適化など即効性の高い施策を優先してください。認知施策は「中長期の資産」として設計するものと理解しておくことが重要です。

Q2. 旅育施策はどのホテルでも実施できますか?

旅育施策は体験プログラムを企画・運営するための施設・スタッフが必要です。体験の質が顧客満足とクチコミに直結するため、外部委託も含めた専門性の確保が前提になります。立地・施設規模・客層によって向き不向きがあり、都市型シティホテルより自然環境のあるリゾートや旅館のほうが合いやすい傾向があります。

Q3. ゲームIPコラボとゲーム内広告はどう違いますか?

IPコラボは特定IPのファン層に向けた企画(コラボルーム・グッズ等)であり、熱量の高い特定層への深いアプローチが目的です。一方、ゲーム内広告はゲームのジャンル・プレイヤー層を選んで広くリーチするもので、ブランド認知の積み上げに適しています。「深く刺さるか・広く届くか」という目的の違いで使い分けるものです。

Q4. SNS広告とゲーム内広告の使い分けは?

SNS広告はすでに旅行に関心がある層(旅先を探している・比較検討中)へのリーチに向いています。ゲーム内広告は旅行を考えていない「認知前段階」の若年層へのリーチに向いています。施策のファネルで言えば、ゲーム内広告が「認知」、SNS広告が「検討〜比較」の段階に対応するイメージです。組み合わせて使うことで効果が高まります。

Q5. ごっこランド等の子ども向けアプリとゲーム内広告はどちらが合っていますか?

ごっこランドは未就学児〜小学生低学年とその保護者へのアプローチに特化しており、「子どもを通じた親へのブランド体験」設計に向いています。ゲーム内広告はZ世代・10〜30代へのリーチが強みです。ターゲットが「現在の子ども・その親(ファミリー層)」ならごっこランド型が、「若年層全般(10〜30代)」ならゲーム内広告が合います。

まとめ

ホテル・旅行業界が若年層・ファミリー層に届くためには、TVCMや既存の検討層向け施策だけでなく、旅行を考えていない段階からのブランド体験設計が必要です。

本記事で解説した施策のポイントを整理します:

  • 旅行0回層にはゲーム・バーチャル体験・子ども向けアプリが有効:認知前段階の接点から入る
  • ファミリー層には「子どもを通じたブランド体験」が有効:JAL空育・旅育のアプローチ
  • Z世代はSNS・体験・口コミで旅先を選ぶ:媒体広告より共感・体験設計が重要
  • KPIは短期の予約数だけでなく「広告想起率・好意度・第一想起率」を設定する
  • 施策は認知段階に合わせて組み合わせる:ゲーム内広告(認知前段階)→ SNS(検討段階)→ OTA最適化(比較・決定段階)

若年層・ファミリー層のブランド体験設計をどこから始めるべきか迷っている担当者は、まずAd-Virtuaへの無料相談で施策の整理から始めてみてください。